リシャーダの港/Rishadan Port
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マスクス・ブロック構築、スタンダード、エクステンデッドで猛威を振るい多色デッキを絶滅に追い込んだ凶悪な土地。土地をタップする起動型能力を持つ。
見ただけでは分かりづらく、使われて初めてその強さが分かるカードの典型としてよく挙げられる。起動コストに1マナかかるため、あわせて土地2つを使って1つをタップするので一見効率が悪いのだが、序盤におけるマナ拘束は見かけ以上に大きな影響を及ぼし、特にコントロールデッキや多色デッキに対して強烈に刺さる。
特に、スピード勝負のビートダウンデッキが序盤の速度を維持しつつ、対戦相手のマナの量を抑えたり、ダブルシンボルなど色拘束がきつい呪文を唱えられなくする目的で使用することで真価を発揮する。それ以外にも下記に述べるように非常に様々な使い方ができるが、マナ能力も持つためマナ基盤も兼ねるのが重要な利点である。
ビートダウンやロック系のデッキでは、メタゲームの関係で外れる場合もあったが、多くの場合4枚採用された。さらに、低速コントロールデッキでも、単色デッキならば対戦相手のリシャーダの港に対抗するために投入された。発売当初の評価は低かったが、日本選手権00では大会全体で山/Mountainよりも使用された枚数が多かったという実績もある。単色全盛のウルザ・ブロックの後に登場したため、ますます単色化を促進させた。また、次が多色推奨のインベイジョン・ブロックであったのも、このカードが猛威を振るった要因のひとつと言える。
- テフェリーの反応/Teferi's Responseやサーボの網/Tsabo's Webなどはあまりにも露骨なこのカードへの対策カードである。開発チームはどうにかしてスタンダードでの禁止を回避しようとしていたというが、その苦労がうかがえる。
- エターナルでは、一部のマナ拘束系デッキに採用されている程度であり、スタンダードほどの採用率には至っていない。より根本的な土地対策である不毛の大地/Wastelandの存在が大きい。
- 通称「リシャポ」。
- 逆にアンタップする土地として、さびれた寺院/Deserted Templeがある。
- 2015年のジャッジ褒賞として、新規イラストのプロモーション・カードが配布された。マスターズ25thでもこのイラストで収録されている。
- のちにクリーチャーであるリシャーダの荷運び/Rishadan Dockhandとしてリメイクされている。
2000年7月1日よりマスクス・ブロック構築で禁止カードに指定された。
使用法
- 対戦相手のアップキープに土地を1つタップすることで、メイン・フェイズおよびその後の自分のターンに使えるマナを減らす。リシャーダの港の最も基本的な使い方。
- 多色デッキの色マナを縛り、色拘束の強い呪文を使いづらくする。
- 例えば、ミルストーリーに対して、白マナを縛って神の怒り、青マナを縛って対抗呪文/Counterspellを制限するなど。状況に応じて使い分けられるのも強み。
- その他のマナ拘束手段と併用することで、より強いロックをかける。
- 対戦相手のターンと自分のターンで連続して2回土地をタップすることで、対戦相手が使用できるマナを一気に2つ縛る。もちろん次の対戦相手のターンには土地をタップすることはできないが、他の手段と組み合わせることで、一時的にその効果を高めることに繋がる。
- リバー・ボア/River Boaなどの再生能力を持つクリーチャーを除去しやすくする。
- 樹上の村/Treetop Villageなどのミシュラランドを無力化する。
- 樹上の村を2つコントロールしている場合、アップキープにタップするよりも、対戦相手がクリーチャー化能力を起動したのに対応してタップした方がよい。対応してタップされそうになった側のマナ能力を起動され、他方をクリーチャー化される可能性がある。
- 真鍮の都/City of Brassをタップし続けてダメージを与える。対戦相手が第1ターンに出したりするとそれだけで勝てたりもする。
- 不実/Treacheryを唱える前にあらかじめ相手の高級市場/High Marketをタップしておくことで、立ち消えを防ぐ。
- 互いにリシャーダの港をデッキに入れている場合、やみくもにアップキープにマナ拘束をかけるという使い方をしていると、対戦相手にリシャーダの港を出された場合に主導権を握られるおそれがある。したがってそれを警戒する場合、あえて対戦相手のアップキープ・ステップには能力を起動せず、対戦相手がリシャーダの港を出したときにそれを終了ステップにタップするという戦略が有効である。