精神隷属器/Mindslaver
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プレイヤー1人を1ターン完全に操ることができる伝説のアーティファクト。
呪文を唱えることから攻撃クリーチャーの指定など、総合ルールで認められるあらゆる行動の選択権を奪うことができる。まず最低でも「手札の中身を確認する」「土地のマナ能力をすべて無駄に起動して無防備なフルタップ状態にする」「チャンプアタックさせて戦場を悲惨な状態にする」といったことができ、手札の内容次第では「除去呪文を対戦相手のクリーチャーを対象にして使わせる」「対象をとるドローカードを自分に撃ってもらう」などの操作も可能。さらに状況次第では「電結の荒廃者/Arcbound Ravagerなどのリソースを食べるカードに食べさせまくってボロボロにする」「プラズマの連鎖/Chain of Plasmaで対戦相手自身に大量ダメージを叩き込ませる」などの友情コンボ的な運用が狙える。
ひとたび起動すればあらゆるリソースをほとんど根こそぎに壊滅させることができ、特にコントロール相手の場合には「起動したら勝ち」とほぼ同義と言える。そのためスタンダードからエターナルに至るまで、各種コントロールのエンドカードとして使用される。
アーティファクトなため再利用が容易なこともポイント。連打し続ければ無限ターン+αになる。特に「高速で戦場に出す手段」と「回収して何度も使用するギミック」を両立できるカードプールなら、凶悪さが増す。登場当初のエクステンデッドではティンカーデッキで修繕/Tinkerからサーチされる第一候補となり、さらにティンカー・スタックスではゴブリンの溶接工/Goblin Welderで使い回された。修繕禁止後は青白トロンでウルザランドから高速設置しアカデミーの廃墟/Academy Ruinsで回収される。
モダンにおいても、青単トロンで採用される。やはりアカデミーの廃墟との組み合わせによりエンドカードになる。
ヴィンテージにおいては上記のゴブリンの溶接工やMishra's Workshop等相性の良いカード多く、その名を冠したControl Slaverで猛威を振るったが、Time Vaultのエラッタ解除後はVault Controlに押され、あまり見なくなった。
- ミラディン公式ハンドブックにおいて評価は低かったが、上記の通り実際は超強力である。ミラディン産アーティファクトのカードパワーの凄まじさを象徴しているようなカードである。
ルール
ルールの詳細は他のプレイヤーをコントロールするの項目を参照。
- 対象は「プレイヤー」であるため、あなた自身を対象に起動することもできる。通常は(他のプレイヤーが自分をコントロールしようとしている状態でなければ)意味はないだろう。
- 使われる対戦相手にとっては大きな意味がある。経路変更/Rerouteなどの対象の変更で回避が可能だからだ。
その他
- イラストだけは早くから公開されており、装備品だと思われていた。
- 銀枠と見紛うばかりのぶっ飛んだ効果だが、実際もともと「グリーマックス/Gleemax」の名前でアングルード2に収録される予定だった。アングルード2の企画が消えたために精神隷属器になったのだが、その後アンヒンジドで全く違うカードがGleemaxとして登場した。さらにさかのぼるとテンペストの占有の兜/Helm of Possessionの原案にたどり着く。
- 後年、Unstableで銀枠版パロディとしてなんとか隷属機/Kindslaverが登場。
- 最初は伝説のアーティファクトではなかったのだが、調整の結果、伝説のアーティファクトとなった。
- 相手の財布の中身を破壊するマネデスのキーカードでもある。詳しくはマネデスの項を参照。
- 2004年のエイプリル・フールでは、インターネットの投票の結果、このカードが禁止カードに指定されるというジョークがあった(参考のコラム参照)。
- 初の他のプレイヤーをコントロールするカードであり、当初はこれのためだけに新たにルール項目が設けられた。現在はソリン・マルコフ/Sorin Markov他、何枚か同ルールを用いるカードが登場している。
参考
- 壁紙 (WotC)
- A Mind Is A Wonderful Thing To Waste (WotC, 文:Mark Rosewater, 英語)
- 「あなたが決める」--精神隷属器が禁止カードに! (Braingeyser 2004年4月1日にWotCの公式ホームページで公表されたエイプリル・フール記事の和訳)
- The Top 50 Artifacts of All Time 第38位 (WotC, 文:Zvi Mowshowitz, 英語)
- カード個別評価:ミラディンの傷跡 / ミラディン陣営 - 神話レア
- カード個別評価:ミラディン - レア