Gleemax
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マジック史上最も重いマナ・コストを持つカード。マナ・シンボル内の桁が多すぎて円形に収まっていない(イラスト)。
ジョーク・エキスパンションらしく、破格の能力に破格のコスト。「すべての対象を選ぶ」という能力について説明すると以下のとおり。
- プレイヤーAがグリーマックスをコントロールしている。
- プレイヤーBがショック/Shockをプレイした。
- 通常そのショックの対象はプレイヤーBが選ぶのだが、グリーマックスをコントロールしているプレイヤーAが選ぶ。つまり、プレイヤーB自身や、プレイヤーBのコントロールしているクリーチャーを焼くことができる。
すなわち、対象をとる呪文や能力を相手が使いにくくしてしまう効果があるのだが、明らかに100万というコストに釣り合っていない。全体除去など対象を取らない効果の前には無力だし、多人数戦でもない限りは、「対象の対戦相手」にもほぼ効果がない。
素出しはほぼ不可能だが、修繕/Tinkerで出すのもつまらないだろう。無限マナコンボやMox Lotusなどで出した方が盛り上がる。
- 土地カードが100万枚入ったデッキを用意しなくても、例えば次のような方法で、土地を100万個並べて「素出し」することが可能である。トークンが100万個必要になるという問題点はあるが。
- 土地をクリーチャー化して、キキジキアラームでそのコピーを100万個作る。
- 苗木を指定した奸謀/Conspiracyと、生命と枝/Life and Limbをコントロールしている状態で、何らかの方法で無限トークンを発生させる。
- ドライアドの東屋/Dryad Arborに追われる足跡/Followed Footstepsをエンチャントし、何らかの方法で無限ターンを得てコピーが100万個並ぶまで待つ(ライブラリーアウト対策もお忘れなく)。
- ドラコ爆発デッキのドラコ/Dracoをこれにしてうつろう爆発/Erratic Explosionを撃ったら5万回は死ねるだろう。
- もちろん点数で見たマナ・コストを参照するカード全般は大幅に化けるおそれがある。アンヒンジドに近い時代のものでいえば機械の行進/March of the Machinesなどが代表。
- 「Gleemax」は、これと別の能力でアングルード2に入る予定だった。それの名前を変え、能力そのままに通常のセットに入れたものが精神隷属器/Mindslaverである。下記Markのコラムも参照。
- 「Gleemax」とはWotCの地下に眠っているとされる巨大な脳。開発部はこの脳の意思に従ってカードデザインを決定する(のでムチャクチャなカードが出来てもそれは開発部ではなくグリーマックス様のせい)のである。
- プレイヤーとしてのレベルも相当なものらしく、開発部の面々は手も足も出ないようだ。グリーマックス様にマジックで負け続ける事にくたびれた開発部員を憐れんでグリーマックス様が作り出したのがアングルードらしい。カード・イラストの通り、グリーマックス様には手だの足だのといった不格好で情けない肉体の付属物を持たないため、カードやサイコロを放り投げるといった行動ができない。したがってそれらの行動がカードをプレイする上で必要となる、大多数のアングルードのカードはグリーマックス様にとってはプレイできないという事と同じなのだ。
参考
- グリーマックス(WotC; by Adrian Sullivan)
- 精神は素晴らしく無駄なもの―テンペスト発アングルード経由ミラディン行き(WotC; by Mark Rosewater)
- What Do You Mean No Monkeys? (Duelist Vol.29に寄稿された、グリーマックス様(とその代弁者、Mark Rosewater)へのインタビュー記事の邦訳)
- カード個別評価:アンヒンジド - レア