エルドラージ
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これらは[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の17年の歴史において初となる、[[土地]]でも[[アーティファクト]]でもなく[[特性定義能力]]にもよらない[[無色]][[カード]]であり、多くのプレイヤーを驚愕させた({{Gatherer|id=193632|画像}})。カードの枠も色がなく、[[絵|イラスト]]がはみ出している。[[文章欄]]にもイラストが透けている。 | これらは[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の17年の歴史において初となる、[[土地]]でも[[アーティファクト]]でもなく[[特性定義能力]]にもよらない[[無色]][[カード]]であり、多くのプレイヤーを驚愕させた({{Gatherer|id=193632|画像}})。カードの枠も色がなく、[[絵|イラスト]]がはみ出している。[[文章欄]]にもイラストが透けている。 | ||
===伝説のエルドラージ=== | ===伝説のエルドラージ=== | ||
− | + | エルドラージ覚醒で3体登場した[[伝説の]]エルドラージ達は、どれもが10マナ以上の無色の[[巨大クリーチャー]]であり、「[[唱える|唱えた]]ときに[[誘発]]する強力な能力」と「[[墓地]]に置かれたとき、[[オーナー]]は自分の墓地を自分の[[ライブラリー]]に加えて[[切り直す]]。」という2つ([[滅殺]]を合わせると3つ)の[[誘発型能力]]を持つ。 | |
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+ | [[戦乱のゼンディカー]]で再登場した[[絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger]]は滅殺とライブラリー修復能力を持っていないが、巨大なサイズと唱えたときの誘発型能力は健在である。 | ||
*3体のエルドラージにとって、次元の内部におけるクリーチャーとしての姿は「物理的な延長」あるいは「肉」と表現され、久遠の闇にある「本体」にとっては傷つけられても何ら痛手ではない。墓地に置かれてもライブラリーに舞い戻る能力はこれの表現である。 | *3体のエルドラージにとって、次元の内部におけるクリーチャーとしての姿は「物理的な延長」あるいは「肉」と表現され、久遠の闇にある「本体」にとっては傷つけられても何ら痛手ではない。墓地に置かれてもライブラリーに舞い戻る能力はこれの表現である。 | ||
*[[リアニメイト]]などでなく、頑張って普通に[[召喚]]したらご褒美があるというデザインなのだろう。たとえ[[打ち消す|打ち消され]]ても誘発型能力ぶんの効果は得ることができる。 | *[[リアニメイト]]などでなく、頑張って普通に[[召喚]]したらご褒美があるというデザインなのだろう。たとえ[[打ち消す|打ち消され]]ても誘発型能力ぶんの効果は得ることができる。 | ||
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+ | 前述のドローンをはじめとして、[[エルドラージ覚醒]]には、「このクリーチャーを[[生け贄に捧げる]]:あなたの[[マナ・プール]]に(1)を加える。」という能力を持つ「無色の0/1のエルドラージ・[[落とし子]]・クリーチャー・トークン」を生み出すカードが多数収録されている({{WHISPER検索/カードテキスト|Eldrazi Spawn}})。戦乱のゼンディカー・ブロックでは同じ能力で[[サイズ]]が1/1になったエルドラージ・[[末裔]]・クリーチャー・トークンを取り扱う({{WHISPER検索/カードテキスト|Eldrazi Scion}})。これらは[[重い]]無色のエルドラージの召喚を助けるためにデザインされたと言えよう。 | ||
==その他== | ==その他== |
2015年9月2日 (水) 19:17時点における版
エルドラージ/Eldraziとは、クリーチャー・タイプの1つ。エルドラージ覚醒で登場し、戦乱のゼンディカー・ブロックでも取り上げられた。無色と黒・赤・緑に存在する。
大きいものから順に「無色のエルドラージ」、「エルドラージ・ドローン」、トークンとして生み出される「エルドラージ・落とし子」および「エルドラージ・末裔」の3つに大別される。
また、このクリーチャー・タイプ専用のキーワード能力として滅殺、欠色、嚥下が存在する。
目次 |
無色のエルドラージ
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
滅殺2(このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
対戦相手1人がトークンでないパーマネントを生け贄に捧げるたび、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。
伝説のクリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
この呪文は打ち消されない。
あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンに続いて追加の1ターンを行う。
飛行、プロテクション(1色以上の呪文)、滅殺6
引き裂かれし永劫、エムラクールがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。
マナ・コストに色マナ・シンボルを含まない無色のエルドラージはどれもマナ・コスト6以上の巨大クリーチャーである。エルドラージ覚醒で登場した9体はすべて滅殺を持つ。
また無色にのみ、このクリーチャー・タイプを持つ部族ソーサリーが2枚と、部族インスタント、部族エンチャント(オーラ)が1枚ずつ存在し、やはりマナ・コストは6以上である。
これらはマジックの17年の歴史において初となる、土地でもアーティファクトでもなく特性定義能力にもよらない無色カードであり、多くのプレイヤーを驚愕させた(画像)。カードの枠も色がなく、イラストがはみ出している。文章欄にもイラストが透けている。
伝説のエルドラージ
エルドラージ覚醒で3体登場した伝説のエルドラージ達は、どれもが10マナ以上の無色の巨大クリーチャーであり、「唱えたときに誘発する強力な能力」と「墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。」という2つ(滅殺を合わせると3つ)の誘発型能力を持つ。
戦乱のゼンディカーで再登場した絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hungerは滅殺とライブラリー修復能力を持っていないが、巨大なサイズと唱えたときの誘発型能力は健在である。
- 3体のエルドラージにとって、次元の内部におけるクリーチャーとしての姿は「物理的な延長」あるいは「肉」と表現され、久遠の闇にある「本体」にとっては傷つけられても何ら痛手ではない。墓地に置かれてもライブラリーに舞い戻る能力はこれの表現である。
- リアニメイトなどでなく、頑張って普通に召喚したらご褒美があるというデザインなのだろう。たとえ打ち消されても誘発型能力ぶんの効果は得ることができる。
- また、ライブラリーアウト対策にもなる。せっかくならガイアの祝福/Gaea's Blessingのようなカードよりも、でっかいクリーチャーを1枚挿ししてほしいというWotCのメッセージだろうか。
- ライブラリーに戻る能力も誘発型なので、インスタント・タイミングでならば、問題なくリアニメイトできる。多くのリアニメイト防止能力が置換効果を生成する常在型能力でありスタックに乗らないがエルドラージの能力はスタックに乗るということを覚えておこう。
エルドラージ・ドローン
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi) ドローン(Drone)
コジレックの捕食者が戦場に出たとき、無色の0/1のエルドラージ(Eldrazi)・落とし子(Spawn)クリーチャー・トークンを2体生成する。それらは「このクリーチャーを生け贄に捧げる:(◇)を加える。」を持つ。
3/3一方、彼らの眷属たる有色の「エルドラージ・ドローン」は、いずれもマナ・コストが6以下で、後述のエルドラージ・トークンを生み出したり強化したりする能力を持つ。
戦乱のゼンディカー・ブロックで登場したドローンはキーワード能力の欠色により無色になっており、カード枠の下半分が無色エルドラージと同じ透明枠になっている。
エルドラージ・落とし子とエルドラージ・末裔
前述のドローンをはじめとして、エルドラージ覚醒には、「このクリーチャーを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに(1)を加える。」という能力を持つ「無色の0/1のエルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークン」を生み出すカードが多数収録されている(「Eldrazi Spawn」でテキスト検索)。戦乱のゼンディカー・ブロックでは同じ能力でサイズが1/1になったエルドラージ・末裔・クリーチャー・トークンを取り扱う(「Eldrazi Scion」でテキスト検索)。これらは重い無色のエルドラージの召喚を助けるためにデザインされたと言えよう。
その他
部族専用の土地として、ウギンの目/Eye of Uginとエルドラージの寺院/Eldrazi Templeが存在する。また、直接の関わりはないがエルドラージの碑/Eldrazi Monumentというアーティファクトも先行してゼンディカーに収録されていた。プレインチェイス2012では、エルドラージ達を封じていたアガディームの面晶体原/Hedron Fields of Agadeem (次元カード)が次元カードとして登場した。
- エルドラージ達の異形の姿はクトゥルフ神話がモチーフになっている(公式サイトコラム)。血族であるドローンや落とし子の存在、そして後述の他の部族から信仰されているという話もさもありなんである。
- 伝説でないエルドラージ達は皆、空のエムラクール/Emrakul、陸のコジレック/Kozilek、海のウラモグ/Ulamogのうちいずれかの血族という設定である。どの血族かによって、外見が異なる(→世界を食うもの参照)。
- タイプ行にエルドラージと印刷されたカードが初めて登場したのはエルドラージ覚醒だが、「エルドラージ」というクリーチャー・タイプ自体は、その直前のワールドウェイクでウギンの目/Eye of Uginが登場した時点から存在していた。しばらくは謎のクリーチャー・タイプであった。
- エルドラージがクリーチャー・タイプであることはその時点で既に総合ルールに明記されていたが、実際にエルドラージ・クリーチャーが披露されるまではエルドラージ呪文についての様々な憶測が飛び交っていた。
- 日本の公式サイト記事でさえも、冗談半分に「エルドラージドロー」だの「エルドラージプレインズウォーカー」だのといったカードを想像して仮想デッキを組み立てている。
- しかし実際にちゃんとエルドラージである部族呪文も登場し、上記記事の予想のうち、エルドラージカウンターとエルドラージ全体除去は実現した。
- エルドラージがクリーチャー・タイプであることはその時点で既に総合ルールに明記されていたが、実際にエルドラージ・クリーチャーが披露されるまではエルドラージ呪文についての様々な憶測が飛び交っていた。
ストーリー
ストーリーについてはエルドラージ/Eldraziを参照。
参考
- エルドラージ覚醒を探る(WotC)
- Know Your Spawn!/落とし子の秘密(Arcana 2015年5月14日 Kelly Digges著)
- サブタイプ「エルドラージ(Eldrazi)」で検索
- クリーチャー・タイプ解説
- エルドラージ (デッキ)