魔王戦
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魔王戦/Archenemyは、総合ルールで定められているカジュアル変種ルールの一つ。アーチエネミーと訳されていたこともある。
また上記のルールが魔王戦と名付けられる前も、日本の俗語として「1対多人数」で行う多人数戦の総称としても用いられていた。#カジュアル版参照。
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解説
一対多の特殊な多人数戦が前提のフォーマットである。プレイヤーは魔王とその他のプレイヤーからなる2つのチームに分かれてゲームを行う。
ルール
構築ルール
魔王は通常のデッキ構築ルールに則って構築したデッキ1つの他に、20枚以上の計略カードからなる計略デッキを1つ用意する。計略デッキには同じ名前を持つカードは2枚までしか入れることはできない。
ゲームルール
- 多人数戦の変種ルール「チーム対抗戦」を用い、選択ルール「複数への攻撃」と「共有チーム・ターン」を使用する。他の選択ルールは使用しない。
- 魔王には初期ライフ40点や、計略デッキといったアドバンテージが与えられる。
- 魔王の先攻でゲームが開始。先攻でもドロー・ステップにカードを引くことができる。
- 魔王は、自身の第1メイン・フェイズの開始時に、計略デッキの一番上を実行中にする。持続でない計略の誘発型能力の解決が終わったら、状況起因処理で計略デッキの一番下に置かれる。
- 多数側はターンを共有する。アンタップ、ドロー、戦闘はチームのターンとして1度に行うが、マナ・ライフ・手札などのリソースは共有されない。
- 多数側チームのプレイヤーが負けた場合、そのプレイヤーがオーナーであるオブジェクトは取り除かれる。
- 多数側チームの全滅か魔王の敗北によって勝敗が決まる。
選択ルール
魔界大決戦
各プレイヤーがそれぞれに計略デッキを持った無差別戦を行なうという選択ルールが存在する。このルールでは「複数への攻撃」選択ルールを用い、他の多人数戦用選択ルールは用いない。
このゲームでは全てのプレイヤーが魔王であり、通常の無差別戦と同じように、開始プレイヤーは無作為に決定される。それ以外の、魔王戦のゲームで魔王に適用されるルールは、魔界大決戦のゲームでは全てのプレイヤーに適用される。
カジュアル版
魔王戦という名前は「仲間と共に強大な敵と戦う」というイメージに由来する。このルールでは、プレイヤーは魔王1人対多数側の2陣営に分かれてゲームを行う。
カジュアル版ルール
カジュアルプレイのため、固定的なスタンダードルールが存在せず、プレイの都度プレイヤー間の話し合いで決定される面が大きい。
例えば1対2の形式において、魔王のライフを40に設定し、多数側陣営のプレイヤーが1人手番を終えるごとに魔王がターンを得る、などの形式があり、多数側の全滅か魔王の敗北によって勝敗が決まる。
- 現在は多人数戦ルールとして公式の魔王戦ルールと共存している状況で、公式の魔王戦を「魔王戦の中でも計略デッキを用いるもの」と見なすこともある。
- アーチエネミー発表以前は、この形式のルールが海外で話題に取り上げられることはまれであった。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 9 カジュアル変種ルール
- 904 アーチエネミー戦
- 904.1 アーチエネミー戦 変種ルールにおいて、プレイヤーのチームは強力な計略・カードで強化された1人の対戦相手と対峙する。アーチエネミー戦 変種ルールでは、以下の追加ルールを含む、通常のマジックのルールを用いる。
- 904.2 通常、アーチエネミー戦は、2つのチームによる多人数戦「チーム対抗戦」変種ルール(rule 808)で、「複数への攻撃」選択ルール(rule 802 参照)、「共有チーム・ターン」選択ルール(rule 805)を使用し、他の選択ルールは使用しない。
- 904.3 通常のゲームの物品に加え、アーチエネミー戦では20枚以上の計略・カードからなる計略補助デッキを必要とする。計略デッキには同じ英語名を持つカードは2枚までしか入れることはできない。(rule 314〔計略〕参照)。
- 904.4 すべての計略・カードはゲームの間、計略デッキの一部である間もオモテ向きの間も統率領域にあり続ける。
- 904.5 魔王のゲーム開始時のライフの総量は40点である。他のプレイヤーのゲーム開始時のライフの総量は20点である。
- 904.6 無作為に選ばれたプレイヤーでなく、魔王がゲームの第1ターンを行う。
- 904.7 計略・カードのオーナーは、それを統率領域に置いてゲームを始めたプレイヤーである。オモテ向きの計略・カードのコントローラーはそのオーナーである。
- 904.8 統率領域にあるオモテ向きの計略・カードの能力は、その領域で機能する。常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力は誘発可能となり、起動型能力は起動可能となる。
- 904.9 魔王の戦闘前メイン・フェイズが開始した直後に、そのプレイヤーは計略デッキの一番上のカードをデッキから取り除いてオモテ向きにする。この行動を「計略を実行中にする」(rule 701.25 参照)と言う。このターン起因処理はスタックを用いない。「この計略が実行中になったとき」に誘発する計略・カードの能力が誘発する。
- 904.10 持続でない計略・カードが統率領域でオモテ向き になり、いずれかの計略の誘発型能力がスタックにあったりスタックに置かれるのを待っていたりしない場合、次に優先権が発生した際にその計略・カードは裏向き になり、オーナーの計略デッキの一番下に置かれる。(それは状況起因処理である。rule 704 参照)
- 904.11 持続 計略・カードが実行中になったら、能力によってそれが破棄されるまで統率領域でオモテ向きであり続ける。(rule 701.26〔破棄する〕参照)。
- 904.12 「魔界大決戦」選択ルール
- 904 アーチエネミー戦