共有チーム・ターン
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(「共有チーム・ターン」選択ルールから転送)
共有チーム・ターン/Shared Team Turnsは、総合ルールに定められている多人数戦用選択ルールの一つ。チームが存在する多人数戦のゲームにおいて、チーム単位でターンを進行させるルールである。
[編集] ルール
このルールはチームごとに固まって座っている場合にのみ用いることができる。双頭巨人戦とアーチエネミー戦では必ず用いられる。
ターンはチーム単位で進行し、優先権もプレイヤー個人ではなくチームが持つ。優先権を持つチームのプレイヤーは、通常のルールと同様、呪文を唱えたり起動型能力を起動したり特別な処理を行ったりできる。同チーム内の複数のプレイヤーが同時に処理を行おうとした場合、処理の順番はチーム内で相談して決める。意見が揃わなかった場合、主プレイヤー(各チームで一番右に座っているプレイヤー)が最終的な決定権を持つ。
APNAP順ルールは修整され、ターンを現在進行しているチームをアクティブ・プレイヤーではなく「アクティブ・チーム」、他方のチームを「非アクティブ・チーム」と呼ぶ。両チームが同時に選択や処理を行う場合には、まずアクティブ・チームが必要な選択を全て行い、次いで非アクティブ・チームが必要な選択を全て行った後、同時に処理が実行される。
戦闘フェイズでおいても、チーム単位で攻撃とブロックを行う。攻撃側チームの攻撃クリーチャーは防御側チームのどのプレイヤーやプレインズウォーカーや守っているバトルを攻撃するか選ぶ。防御側チームは、チームのどのプレイヤーを攻撃しているかに関わらずチームを攻撃しているクリーチャーを協力してブロックすることができる。
- 複数のプレイヤーがカードを引く効果があった場合、アクティブ・チームの各プレイヤーが好きな順番でカードを引き、そのあとターン順に非アクティブ・チームが同様に引く。
- マリガンを行うかの選択は先攻のチームが先に行う。そのチームの各プレイヤーがマリガンを行うかどうかをそれぞれ決定し、そのあと、同様にしてターン順に他のチームのプレイヤーも決定していく。全員の選択が終わったら、同時にマリガンを行う。この決定の間、チームメイトは相談してもよいし、カードをライブラリーの一番下に置く場合、どのカードを戻すかについて相談してもよい。プレイヤーは、チームメイトがマリガンをしないことを選んだ後でもマリガンを続けてもよい。
- 多人数戦であるため、マリガン後にカードをライブラリーの一番下に置く枚数やマリガンできる回数を決める上で、1回目のマリガンは計算に入れない(いわゆるフリー・マリガン)。以降のマリガンは、通常通り数える。
- いずれかの効果によってプレイヤーが追加のターンや追加のフェイズ、追加のステップを得た場合、そのプレイヤーのチームが追加のターン、フェイズ、ステップを得る。逆に、ターンやフェイズやステップを飛ばされる場合もチーム単位で飛ばされる。また、あるチームの複数のプレイヤーが単一の効果によって同一のターンやフェイズやステップを得たり失ったりする場合、そのチーム全体で1回だけ得たり失ったりする。
- 効果によって他のプレイヤーをコントロールする場合、その効果のコントローラーが、影響を受けたプレイヤーのチーム全体のコントロールを得る。
- 戦闘でブロック・クリーチャーをチームで共有できるルールはArchenemy: Nicol Bolas発売に際して2017年6月5日付けの総合ルール更新で追加された。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 8 多人数戦ルール
- 805 「共有チーム・ターン」選択ルール
- 805.1 チーム同士で戦う多人数戦において、「共有チーム・ターン」という選択ルールが存在する。これは、「双頭巨人戦」変種ルール(rule 810 参照)ならびにアーチエネミー戦・カジュアル変種ルール(rule 904 参照)においては必ず用いられる。これは、チームごとに固まって座っている場合にのみ用いることができる。
- 805.2 各チーム内で、もっとも右に座っているプレイヤーがそのチームの主プレイヤーとなる。チームに属するプレイヤーが、たとえばクリーチャーの攻撃や誘発型能力をスタックに積む順番などの選択に同意できなかった場合、主プレイヤーがその決定を行う。
- 805.3 rule 103.1 に記されている方法を用いて、どちらのチームが先攻になるかを決める。この方法で決定されたチームは開始チームとなる。
- 805.3a マリガンを行う手順についても、同様に修整される。まず、開始チームの各プレイヤーがそのチーム内で決めた順番でマリガンを行うかどうかを決定する。その後、ターン順に、他のチームのプレイヤーが同様の手順を踏む。すべての選択が行われた後、全てのマリガンが同時に行われる。この決定の間、チームメイトは相談してもよいし、カードをライブラリーの一番下に置く場合、どのカードを戻すかについて相談してもよい。プレイヤーは、チームメイトがマリガンをしないことを選んだ後でもマリガンを続けてもよい。rule 103.5 参照。
- 805.3b ゲーム開始時に戦場に出した状態で始められるカードの扱いについても、同様に修整される。開始チームのプレイヤーの手札に戦場に出した状態でゲームを始められるカードがあった場合、それを好きな順番で好きなだけ戦場に出してもよい。この決定について、チームメイトと相談してもよい。その後、他のチームのプレイヤーがターン順に同様の処理を行う。
- 805.4 プレイヤーではなくチームがターンを行う。
- 805.4a 現在のターンを行なっているチームがアクティブ・チームであり、それ以外のチームが非アクティブ・チームである。
- 805.4b チームのドロー・ステップに、そのチームのプレイヤーはそれぞれカード1枚を引く。
- 805.4c チームのターンに、そのチームのプレイヤーはそれぞれ土地1枚をプレイできる。
- 805.4d ステップやフェイズの開始時に誘発する能力は、それが「各プレイヤー/each player」の、あるいは「各対戦相手/each opponent」のステップやフェイズの開始時に誘発する場合、複数回誘発する。それらの能力は、その能力の誘発条件や効果や「場合」節が「そのプレイヤー」「その対戦相手」などに言及している場合に、それぞれ該当するプレイヤーごとに1回誘発する。
- 805.5 個人でなくチームが優先権を得る。
- 805.6 アクティブ・プレイヤー、非アクティブ・プレイヤー順ルール(rule 101.4 参照)は、「共有チーム・ターン」選択ルールを用いる場合には修整される。複数のチームが同時に何らかの選択を行なったり処理したりする場合、アクティブ・チームが必要な選択をすべて行い、そのあとでターン順で非アクティブ・チームが必要な選択を行なっていく。複数のプレイヤーが同時に何らかの選択を行なったり処理したりする場合、アクティブ・チームのプレイヤーが好きな順番で必要な選択をすべて行い、そのあとでターン順で次の非アクティブ・チームのプレイヤーが必要な選択を行なっていく。全ての選択の終わった後、全ての処理は同時に行われる。
- 805.7 複数の誘発型能力が、いずれかのチームが優先権を得る前に誘発していた場合、アクティブ・チームのプレイヤーから自分のコントロールしている誘発型能力を好きな順番でスタックに積み、その後、ターン順に、他の非アクティブ・チームの各プレイヤーが同様に行う。
- 805.8 効果によってプレイヤーが追加のターンを得たり追加のフェイズやステップを得たりした場合、そのプレイヤーのチームがその追加のターン、フェイズ、ステップを得る。効果によってプレイヤーがステップやフェイズやターンを飛ばす場合、そのプレイヤーのチームが影響を受ける。単一の効果によって、同じチームの複数のプレイヤーが同一のステップやフェイズやターンを得たり飛ばしたりする場合、そのチームが得たり飛ばしたりするのはそのステップやフェイズやターン1つだけである.効果によってプレイヤーが他のプレイヤーをコントロールする場合、その前者は、影響を受けたプレイヤーのチームをコントロールする。
- 805.9 「アクティブ・プレイヤー」を参照する能力は、アクティブ・プレイヤー1人だけを参照する。アクティブ・チームのプレイヤー全員を参照するわけではない。その能力のコントローラーは、その能力が参照するのは誰なのかをその効果の適用時に選ぶ。
- 805.10 「共有チーム・ターン」選択ルールでは、他の多人数戦と異なる戦闘ルールを用いる。
- 805.10a 各チームのクリーチャーは、グループで他のチームを攻撃する。戦闘フェイズの間、アクティブ・チームは攻撃チームとなり、アクティブ・チームの各プレイヤーは攻撃 プレイヤーとなる。同様に、非アクティブ・チームは防御チームとなり、そのプレイヤーは防御プレイヤーとなる。
- 805.10b 攻撃クリーチャー指定ステップ開始に際して、アクティブ・チームは攻撃クリーチャーを指定する。攻撃クリーチャーそれぞれについて、攻撃チームはそのクリーチャーがどの防御プレイヤー、どのプレインズウォーカー、あるいはどのバトルを攻撃するかを宣言する。アクティブ・チームの攻撃は一群で行い、その攻撃クリーチャー群は全体として適正でなければならない。rule 508.1 参照。
- 805.10c ルール、オブジェクト、あるいは効果が「攻撃 プレイヤー」を参照する場合、それは攻撃 プレイヤー全員ではなく攻撃 プレイヤーのうち特定の1人を参照する。ブロック・クリーチャーの能力が攻撃 プレイヤーを参照していた場合、あるいは呪文や能力がブロック・クリーチャーと攻撃 プレイヤーの両方を参照していた場合、特に規定されていない限り、その参照する攻撃 プレイヤーとは、そのブロック・クリーチャーがブロックしている攻撃クリーチャーをコントロールしているプレイヤーのことである。呪文や能力が複数のブロック・クリーチャーに適用できる場合、それらのブロック・クリーチャーそれぞれについて独立に該当する攻撃 プレイヤーが決定される。複数の攻撃 プレイヤーが該当する場合、その呪文や能力のコントローラーが1人を選ぶ。
- 805.10d ブロック・クリーチャー指定ステップ開始に際して、防御チームはブロック・クリーチャーを指定する。防御プレイヤーがコントロールしているクリーチャーは、防御チームのいずれかのプレイヤー、それらのプレイヤーのうち1人がコントロールしているプレインズウォーカー、またはそれらのプレイヤーのうち1人が守る者であるバトルを攻撃しているクリーチャーをブロックできる。防御チームによるブロックは一群で行い、ブロック・クリーチャーは全体として適正でなければならない。rule 509.1 参照。
- 805.10e ルール、オブジェクト、あるいは効果が「防御プレイヤー」を参照する場合、それは防御プレイヤー全員ではなく防御プレイヤーのうち特定の1人を参照する。攻撃クリーチャーの能力が防御プレイヤーを参照していた場合、あるいは呪文や能力が攻撃クリーチャーと防御プレイヤーの両方を参照していた場合、特に規定されていない限り、そのクリーチャーが攻撃しているプレイヤー、そのクリーチャーが攻撃しているプレインズウォーカーのコントローラー、あるいはそのクリーチャーが攻撃しているバトルを守る者を参照する。そのクリーチャーがすでに攻撃していない場合、参照している防御プレイヤーは、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレイヤーや、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレインズウォーカーのコントローラーや、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたバトルの守る者である。呪文や能力が複数の攻撃クリーチャーに適用できる場合、それらの攻撃クリーチャーそれぞれについて独立に該当する防御プレイヤーが決定される。複数の防御プレイヤーが該当する場合、その呪文や能力のコントローラーが1人を選ぶ。
- 805.10f ブロック・クリーチャーが指定された後、複数のクリーチャーによってブロックされた攻撃クリーチャーのそれぞれについて、アクティブ・チームはそのブロック・クリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を宣言する。その後、複数のクリーチャーをブロックしているクリーチャーごとに、防御プレイヤーはそのブロックしている攻撃クリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を宣言する。
- 805.10g 戦闘ダメージ・ステップ開始に際して、アクティブ・チームは攻撃クリーチャーがどのように戦闘ダメージを割り振るかを宣言する。その後、防御チームはブロック・クリーチャーの戦闘ダメージを割り振る。rule 510.1 参照。
- 805 「共有チーム・ターン」選択ルール