レジェンド・ルール
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レジェンド・ルール/Legend Ruleは、「特殊タイプ『伝説の』を持つ同じ名前のパーマネントが複数戦場に存在する場合、それら全てをそのオーナーの墓地に置く」というルール。これは状況起因処理であり、スタックに乗らずに直ちに処理される。
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解説
レジェンド・ルールが適用されるのは、複数のパーマネントが同じ名前であり、なおかつそれらが全て特殊タイプ「伝説の」を持つ場合だけである。「同じ名前であるが、どちらか片方しか「伝説の」を持っていない」「両方とも「伝説の」を持っているが、名前が違う」というような場合はこのルールは適用されない。逆に、条件を満たしているならば、その他の特性(カード・タイプなど)が異なっていたとしても墓地に置かれる。
例えストーリー上で同一の人物・物であったとしても、名前が異なっているならばルールは適用されない。例としては、熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adeptと堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted、怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrathと憤怒の天使アクローマ/Akroma, Angel of Furyなど。
- 墓地に置かれるのは破壊されることでも生け贄に捧げることでもない。再生や破壊されないことによってはレジェンド・ルールでパーマネントが墓地に置かれることを妨げられない。
- 戦場に出ているものと同名の伝説の土地をプレイした場合、すでに戦場に出ている土地も、能力を起動する機会なしに直ちに墓地に置かれることに注意。土地のプレイはスタックに乗らず、プレイヤーが優先権を得る前に墓地に置かれるため、マナ能力であっても起動できない。
- 第5版ルールではマナ能力は起動することができたため、MoMaでは1回のみの使い捨てでトレイリアのアカデミー/Tolarian Academyをプレイすることがあった。
- レジェンド・ルールの制約は戦場のみであり、戦場に出ていない分に関しては何も関係が無い。制限カードでない限りデッキに3枚4枚と入れるのは自由だし、手札に複数来てしまっても捨てなければならないといったことは無い。
- レジェンドが出て間もない頃は、デッキに1枚だけしかいれられない制限カードになっていた時期もあった。
- 多人数戦の場合、各伝説のパーマネントから見て、その影響範囲内にそれと同名の伝説のパーマネントがあるときにのみ、そのパーマネントが墓地に置かれる。影響範囲の設定によっては、2つの同名伝説のパーマネントのうち一方だけが墓地に置かれる場合もあり得る。
- 俗語と思う人もいるが、れっきとしたルール用語である。
- 山崎兄弟/Brothers Yamazakiがこのルールをちょっと破る。
- 鏡の画廊/Mirror Galleryはこのルールを無効にする。
過去のルール
神河物語で現在のルールに変更される前のレジェンド・ルールは、「同名のレジェンドか伝説のパーマネントが複数場に存在する場合、その名前で最も長くレジェンドまたは伝説のパーマネントであり続けたパーマネント以外を、すべてそのオーナーの墓地に置く。」ものであった。要するに「後から出したものが墓地に置かれる」ということ。同時の場合は両方とも墓地に置かれる。
- 以前は、クリーチャーだけはクリーチャー・タイプの「レジェンド」を参照していたが、ルール変更に伴い特殊タイプの「伝説の」に統一された。当初の伝説のクリーチャーは他のクリーチャー・タイプを持たなかったので、2007年9月サブタイプ変更までクリーチャー・タイプなしの伝説のクリーチャーが多数存在することになった。
- 以前のレジェンド・ルールは、「既に戦場に存在しているため、召喚に失敗する」という解釈なのであろう。現在のルールへの変更を提案したのは、かのZvi Mowshowitzである。
- 現在のルールに変更された経緯は、端的に言ってしまえば「エンドカード級の強力な伝説のクリーチャーが増えてきたため」である。それらをメインに据えたデッキ同士が対決した場合、旧来のレジェンド・ルールでは先出し有利、延いては先攻有利になってしまう点が問題視されたのだ。
- 実際に問題となった例として、オンスロート・ブロック構築の怒りの天使アクローマや、マスクス・ブロック構築の果敢な勇士リン・シヴィー/Lin Sivvi, Defiant Heroがある。特に、リン・シヴィーは問題となりすぎて禁止カードに指定されている。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール