誤訳/名訳

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2014年7月15日 (火) 21:33時点における版

このページでは、カード名テキストクリーチャー・タイプフレイバー・テキストなどの誤訳や名訳を挙げる。

なお、間違っても翻訳チームを誹謗中傷するのが目的ではないので、何の情報源もなしに誤訳と決めつけたりしないように。誤訳か誤植かは、翻訳チームでない限り判断がつかないのでとりあえずまとめて扱うことにする。

カード個別評価のあるカードは、詳しくはそちらを参照のこと。

  • 作業工程上、以前は翻訳チームがイラストを目にすることができないまま訳していた、ということもあった模様。
    • ただし、逆に目かくし/Bandageのようにイラストから影響を受けたと思われる誤訳もある。

目次

ゲームに支障をきたす誤訳・誤植

日本語版のカードを使用すると、適正なプレイングが出来ないカード。

すさまじき激情/Blood Frenzy カード名重複。意訳した既存のカードが直訳を邪魔してしまった→血の狂乱/Consuming Ferocity
擬態の仮面/Mask of the Mimic テキスト。探すクリーチャーの条件が抜けてしまっている。
消耗/Exhaustion ポータルとカード名が重複するが疲労困憊/Exhaustionと訳されてしまったカード。しかもカード名の訂正が行われることもなく、「同じカードとして扱う」という発表が出たのみだった。
お粗末/Humble テキスト。「ターン終了時まで」がかかる範囲。
新野の火計/Burning of Xinye カード名重複。同型再版のはずが、名前まで同じになってしまった。→燎原の火/Wildfire
茂みの精霊/Thicket Elemental テキスト。戦場に出すを手札に加えるに誤訳してしまっている。
抵抗+救難/Stand+Deliver カード名(救難)重複。→救出/Rescue
生き写し/Dead Ringers テキスト。原文が難解ではあるものの、意味が正反対になってしまっている。
動員令/Mobilization カード名重複。→動員/Mobilize
総帥の召集/Patriarch's Bidding テキスト。墓地から戻すクリーチャーのタイプがプレイヤーごとに別になってしまっている。
商人の巻物/Merchant Scroll タイプ行。タイプが「商人の巻物」になってしまっている。
衝動のタリスマン/Talisman of Impulse テキスト。文中のカード名前が間違っており、さらにマナ・シンボルの種類も間違えている。
しなびた腐敗/Shriveling Rot テキスト。「ダメージ」を「戦闘ダメージ」としてしまっている。
大竜巻の精霊/Tornado Elemental カード名重複。→竜巻の精霊/Waterspout Elemental
残忍な詐欺師/Feral Deceiver カード名重複(誤植)。→残酷な詐欺師/Cruel Deceiver
悪名高き群れ/Notorious Throng テキスト。トークンのP/Tが抜けてしまっている。
真実か詐話か/Truth or Tale テキスト。束のカードを1枚ではなく全て加えるようになってしまっている。
沼地の王ソルカナー/Sol'kanar the Swamp King テキスト。余計な文が入ってしまっている。
闘技場/Arena テキスト。「タップする」が抜け落ちてしまっている。
狡知/Guile カード名重複。→狡猾/Cunning
敵愾/Hostility カード名(敵意)重複。→悪意+敵意/Spite+Malice
ボガートの汁婆/Wort, Boggart Auntie テキスト。「対象とし」が抜け落ちてしまっている。
夢の回収/Dream Salvage‎ テキスト。「対戦相手1人」が「プレイヤー1人」になってしまっている。
刈り取りの王/Reaper King タイプ行。「伝説の」が抜けている。
夢の盗人/Dream Thief テキスト。if節ルールと区別が付かない。
ハグラの悪魔信者/Hagra Diabolist テキスト。相手の同盟者でも誘発するようになっている。
抑え難い餌食/Irresistible Prey テキスト。ブロック強制の効果が逆になってしまっている。
オオアゴザウルス/Gnathosaur タイプ行。タイプが「オオアゴザウルス」になってしまっている。
不幸の呪い/Curse of Misfortunes テキスト。「あなたのライブラリーから」が抜け落ちている。
ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat カード名重複。→ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble
獰猛さの勝利/Triumph of Ferocity テキスト。if節ルールと区別が付かない。残虐の勝利/Triumph of Crueltyは対象の選択の文が前にあるのでかろうじてif節では無い事がわかるが、それでもif節ルール用の定訳がされていない。
不快な再誕/Vile Rebirth テキスト。「クリーチャー・カード」が「カード」になってしまっている。
肉貪り/Devour Flesh テキスト。「プレイヤー1人」が「対戦相手1人」になってしまっている。
爆弾部隊/Bomber Corps‎ カード名重複。過去のカードの方の名前が変更された。→爆弾兵団/Bomb Squad
瓦礫帯の略奪者/Rubblebelt Raiders テキスト。全く異なる能力になってしまっている。
限界点/Breaking Pointソリンvsティボルト収録版) テキスト。対象が必要になってしまっている。
特質改竄/Trait Doctoring テキスト。「ターン終了時まで」が抜けている。
新緑の安息所/Verdant Haven テキスト。「あなたが」が余計。
唯々+諾々/Beck+Call テキスト。トークンのサブタイプは正しくは
ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa テキスト。2つある条件を両方満たさねばならない所が、どちらか一方のみ満たせばよいように書かれている。
イゼットの模範、メーレク/Melek, Izzet Paragon テキスト。3番目の能力は「あなたがあなたのライブラリーから~」が正しい。
ならず者の道/Rogue's Passageジェイスvsヴラスカ収録版) テキスト。逆の効果になってしまっている。

ゲームに支障の無い誤訳・誤植

明らかに誤訳・誤植であるが、文脈等から正しい意味を読み取ってプレイできるカード。あるいは、重複でないカード名やフレイバー・テキストの明らかな誤訳・誤植、統一の取れていない固有名詞など。

穴掘り兵長(Drill Sergeant) カードではなくクリーチャー・タイプの誤訳。参考:スカークの教練教官/Skirk Drill Sergeant
ダブナントの射手/D'Avenant Archer カード名、フレイバー・テキストウェザーライト版の重バリスタ部隊/Heavy Ballistaのフレイバーにあるが、本来はアブナント(島)が正しい。(フランス語の語形)
アーグの盗賊団/Erg Raiders カード名。エルグ(erg)はサハラ砂漠などの広大な砂丘列を意味する。
大地のしもべ/Gaea's Liege カード名。「Gaea」はギリシア神話の大地の女神。また、大地そのものも意味する語。マジックの背景世界でも大地の女神の名前と設定され、以後のカードでは「ガイア」が定訳となる。
ゴブリン斥候隊/Goblin Scouts フレイバー・テキスト。ドワーフがドリーフになっている(誤植?)。
ジャムーラン/Jamuraan ジャムーラン・ライオン/Jamuraan Lionのカード名。定訳は「ジャムーラの〜、ジャムーラ人」。カード名を音写したために、他の和訳と違和感が生じてしまっている。
サイムーン/Simoon カード名。外来語由来の単語のため、英語でもこの言葉は「シムーン」と読む。
ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought カード名。定訳は「ファイレクシアの〜、ファイレクシア人」。カード名を音写したために、他の和訳と違和感が生じてしまっている。
空飛ぶ怪盗/Ingenious Thief カード名。「空飛ぶ」という意味の単語はないが、能力とイラストを汲み取った翻訳。誤訳というより訳し過ぎと言うべきか。
四筋の稲妻/Forked Lightning カード名。「四筋」の訳がどこから出てきたかが興味深い。
ダウスィーの精神ドリッパー/Dauthi Mindripper カード名。これはもはや伝説級。
冬の抱擁/Winter's Grasp カード名統一の不備。
魔の魅惑/Aluren フレイバー・テキスト。kidneyとは腎臓の事であるが、肝臓と訳されてしまっている。
闇の天使セレニア/Selenia, Dark Angel フレイバー・テキスト。
嫌がらせのリシド/Enraging Licid カード名。
カーナシド/Carnassid フレイバー・テキスト。
目かくし/Bandage カード名。包帯を巻いているイラストからか「目かくし」と訳されてしまった。効果、英語名を考えて明らかな誤訳。イラストを見て失敗型。
給食スリヴァー/Victual Sliver カード名。
剣歯ワイヴァーン/Sabertooth Wyvern フレイバー・テキスト。
よりよい品物/Greater Good カード名。「より高い利益」といった意味。能力的にも符合し、かつ"good"という単数形では「品物」とは訳せない。
憤怒の仮面/Mark of Fury カード名。イラストを見ても英語カード名でも仮面(マスク/"mask")ではなく印(マーク/"mark")。
ソルデヴィの/Soldevi ソルデヴィの賢人/Soldevi Sageのカード名、およびソリン/Sorineの登場する複数のフレイバー・テキスト。"Soldevi"は「ソルデヴの」という意味。
イチョリッド/Ichorid カード名の発音。レキシコンにあるように語源は"ichor"であるから、アイコライドやアイコリッドと訳すべきである。
開放されたドワーフ/Liberated Dwarf カード名。「開放」とは扉や窓を文字通り開け放つことである。この場合は「解放」が正しい。
寄生牙のベヒモス/Wormfang Behemoth テンプレート統一漏れ。他のBehemothは「ビヒモス」。
ケンタウロス/Centaur 幻影のケンタウロス/Phantom Centaur根づけケンタウロス/Centaur Rootcasterのカード名とクリーチャー・タイプ。他の"Centaur"はケンタウス。クリーチャー・タイプは修正されたが、カード名はそのままになっている。
樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver
ドラグスコルの肉裂き/Drogskol Reaver
カード名。"Reaver"に「肉裂き」の意はない。
団結のタリスマン/Talisman of Unity テキスト。文中のカード名前が間違っている。
古の法の神/Kami of Ancient Law テンプレート統一漏れ。他の「いにしえ」と訳されている"ancient"は「古え」。のちに古えの遺恨/Ancient Grudgeが登場しているのでテンプレート変更ではない。ただし、誤訳(誤植)ではなく意図的なテンプレート破りという可能性はある。また、漢字の送り仮名としてはこちらが正しい。
天羅志の評決/Terashi's Verdict カード名誤植。天羅至の叫び/Terashi's Cry天羅至の掌握/Terashi's Graspなどから「天羅至」が正しいが、「天羅志」となっている。
金切り声の混種/Shrieking Grotesque カード名。"grotesque"に「混種」の意味はなくカードも純粋なガーゴイル。
スカルガンの〜/Skarrgan カード名。怒りの穴蔵、スカルグ/Skarrg, the Rage Pitsからして、「スカルグの」が正しいと思われる。

前述の「ジャムーラン・ライオン」などと似ているが、こちらはカード名の音写ではない。明らかに「の」が余計。

死せざる怒り/Undying Rage フレイバー・テキスト。"Keldon"を「ケルドン人」と訳しているが、"ケルド/Keld"で地名なのでこれは「ケルド人」となる。「スカルガンの〜」と同じタイプのミスである。
致命的な魅力/Fatal Attraction カード名。イラストや効果から、「魅力」は「引力」の方が適訳か。
山羊さらい/Goatnapper テキスト。×「山羊」→○「ヤギ」
放浪者ライズ/Rhys the Exiled テキスト。余計な1文が入ってしまっており、さらに文中のカード名も間違っている。
包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower カード名。「搭」ではなく「塔」。
呪文穿ち/Counterbore カード名。"Counter"に「呪文」の意はない。Counterから対抗呪文/Counterspellを連想し、そのspellの方の訳を当ててしまったのだろう。
エルドラージ落とし子 トークン テキスト。肉喰らうもの/Rapacious One群れの誕生/Brood Birthing(一行目)、トークン・カードで「落し子」になっている。
流城/Stromkirk 複数のカード名やフレイバーテキスト(流城の貴族/Stromkirk Noble等)。ストロムカーク/Stromkirkは吸血鬼の血統の一つで固有名詞であり、他の血統同様にカタカナを使用するのが妥当。なお公式記事内では「ストロムカーク」と訳されており、同じ単語にも関わらず訳が混在している。
近野/Nearheath 複数のカード名やフレイバーテキスト(近野の忍び寄り/Nearheath Stalker等)。プレインズウォーカーのためのイニストラード案内(原文)によれば「ニアヒース」は地名なので、他の地名同様にカタカナで訳すのが妥当。イニストラードからの絵葉書 基本土地編ではNearheathは近野教区と訳されている。
ギサ/Gisa 「Gisa」の訳が「ギサ」と「ギザ」の二種類の訳が混在している。
堀葬の儀式/Unburial Rites カード名。"Unburial"に「堀」の意味は無い。
苦悩の脱走者/Afflicted Deserter プレミアム・カードのみ文章欄の冒頭に「Δ2」という文字列が入ってしまっている。
天使の慈悲/Angel's Mercy基本セット2013収録版) フレイバー・テキスト。「血まみれヴァリクは 死んで」になってしまっている。
炬火の炎/Flames of the Firebrand基本セット2013収録版) テキスト。数字の代わりに余計な文章が入ってしまっている。
火口化/Craterize テンプレートから外れたテキスト。「それを」となるはずが「その土地を」となってしまっている。
ケンタウルスの癒し手/Centaur Healer クリーチャー・タイプが「ケンタルス」になってしまっている。
共有の絆/Common Bond
軍部の栄光/Martial Glory
テキスト。翻訳テンプレートが一定されていない。
地下世界の人脈/Underworld Connectionsラヴニカへの回帰収録版) テキスト。「1枚引く」となるべきところが「1枚く」となってしまっている。
森林の始源体/Sylvan Primordial テキスト。「その」の重複。
軍勢の忠節者/Legion Loyalist テキスト。カード名を指す「軍勢の忠節者」が「軍の忠義者」になってしまっている。
カルテルの貴種/Cartel Aristocrat テキスト。「他のクリーチャーを1体 生贄に捧げる」になってしまっている。
首席議長ゼガーナ/Prime Speaker Zegana テキスト。「他の」が抜け落ちてしまっているが、ゲーム上の処理に影響はない。
空隠しの杖/Skyblinder Staff テキスト。「装備している」が「エンチャントされている」になってしまっている。
オブゼダートの救済/Obzedat's Aid フレイバー・テキスト。テ
平和の復元/Restore the Peace テキスト。「何かに」は余計。
オルゾフの導き石/Orzhov Cluestone カード名。
ガラクの目覚め/In Garruk's Wake カード名。"in"を無視した翻訳になっている。

適切な訳とは言えないカード

誤訳とは言えないまでも、テンプレートから外れていたり言葉遣いの誤りがある訳。

ルアゴイフ/Lhurgoyf フレイバー・テキスト。サッフィーは女性。
髑髏カタパルト/Skull Catapult フレイバー・テキスト(第5版、第6版)。ソリーン・レリックベインは男性なのに台詞が女性のような口調に訳されている。
夜と昼の恋歌/Love Song of Night and Day 眩しい光/Blinding Lightフェメレフの騎士/Femeref Knight治療/Remedy村の古老/Village Elderザルファーの騎士/Zhalfirin Knightミラージュビジョンズ版のフレイバー・テキスト。詳細はこちら
いななくアーモドン/Trumpeting Armodon カード名。「いななく(嘶く)」はに対して使う語である。
殺人鯨/Killer Whale カード名。定訳は「シャチ」。
快活な守備兵/Sanguine Guard カード名。「血の」を意味するラテン語に由来する Sanguine だが、黒いカードということを考えると現代的な「快活な」「陽気な」ではなく、「血まみれの」という意味の古い意味が正しい。→血なまぐさい法務官/Sanguine Praetor
マントル/Mantle(焦熱のマントル/Fiery Mantleなど) "mantle"は「外套=マント」である。なお、日本語の「マント」はフランス語由来であり、英語の発音がそうであっても日本語では「外套≠マントル」である。
心の管理人/Heart Warden カード名。設定としてはHeart of Yavimayaの管理人なのであろうと思われる。
走り回るスカージ/Skittering Skirge カード名。能力的にも「跳び回る」の方が適訳か。
果たし合いの場/Dueling Grounds フレイバー・テキスト。サーボは女性であり、他のフレイバー・テキストでの一人称は「私」なのにここだけ「おれ」と訳されている。
熱狂の猛禽/Frenetic Raptor
尾根の頂の猛禽/Ridgetop Raptor
朽ちゆく猛禽/Putrid Raptor
カード名。"raptor"には猛禽類を指すほかに、小型の肉食恐竜を指すことがある(シヴの猛竜/Shivan Raptor)。「猛禽」は鳥類のみを指す語であるにもかかわらず、奈落の猛禽/Pit Raptorからテンプレート化したため、トカゲであるraptorがこのテンプレートによって誤訳となっている可能性がある。
軽蔑する利己主義者/Scornful Egotist カード名。この"Egotist"は「うぬぼれ屋」とすべきか。
ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk カード名。"husk"は鞘という意味もあるが、殻という意味もある。どちらがより「らしい」訳だったかはわからない。
吠え裂きアヌーリッド/Anurid Barkripper カード名。"bark"には名詞で「樹皮」の意味がある。
憎まれ者の傷弄り/Stabwhisker the Odious カード名。"whisker"には髭という意味もあり、他の伝説のネズミに名前の系統を合わせるなら「傷髭」とでもすべきか。
執政官/Archon クリーチャー・タイプ。この"Archon"は「執政官」ではなくファンタジーものの「アルコン」を意味して付けられている。
穏やかな霞/Halcyon Glaze カード名。
汚損破/Vandalblast カード名。
草むした墓/Overgrown Tomb カード名。テンプレートから外れている上、同じサイクルの湿った墓/Watery Graveと被ってしまっている。
変幻の大男/Protean Hulk カード名。卵を抱えていることから男ではない可能性がある。
巫女/Oracle(刻まれた巫女/Etched Oracleとぐろ巻きの巫女/Coiling Oracle ヴェクの巫女/Oracle en-Vecの訳を拡大して適用している。「神託を受ける者」や「神官」、「助言者」「賢者」などの意味で訳すべきだろう。巫女の従者/Oracle's Attendantsもこれに該当するかもしれない。
シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker カード名。
完全無欠の魂/Souls of the Faultless カードの効果、イラストから見てここでいうFaultlessは「完全無欠」というより「罪の無い」というニュアンスかと思われる
踏み鳴らされる地/Stomping Ground カード名。stomping groundの2語で「(人や動物が)よく集まる場所」「たまり場」といった意味を持つ熟語であり、誤訳の可能性がある。サイクルで雰囲気を統一するならば「踏み固められた地」が適切かもしれない(それを考えると「踏み均す」の誤変換ともとれる)。
稲妻の斧/Lightning Axe フレイバーテキスト。アスモラノマルディカダイスティナカルダカール「地獄料理書」とするのが正しい。
燭台の大魔術師/Magus of the Candelabra フレイバー・テキスト。テフェリー/Teferiは男性なのに台詞が女性のような口調に訳されている。
天使の嗜み/Angel's Grace カード名。"grace"には優雅や魅力と猶予や恩恵といった異なる意味があり、これはそれらをかけたものである。
放漫トカゲ/Imperiosaur カード名。"imperio"は「放漫」ではなく「傲慢」と考えるのが自然である。
奈落のしもべ/Liege of the Pit
シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege
カード名。"Liege"には家臣・家来という意味のほかに君主という意味もあり、奈落の王/Lord of the Pitのリメイクであることを考えると後者の意味である可能性がある。シャドウムーア・ブロックのしもべサイクルもロード能力を持っているため君主が適役と思われる。
殴りハエの蔓延/Blowfly Infestation カード名。"Blowfly"はクロバエの事。
古老の熟達/Elder Mastery カード名。この"Mastery"は(エルダードラゴンであるニコル・ボーラス/Nicol Bolasの)支配下に置かれることだと思われる。
憤怒を投げる者/Rage Thrower フレイバー・テキスト。"geistflame-tank-half-full kind of person"は"glass half full kind of person"(コップにまだ半分も水があると考えるタイプ、転じて楽天家の意味)のもじりだと思われるが、ほぼ直訳しているためによく意味が通らない文章になっている。
遠沼の骨投げ/Farbog Boneflinger フレイバー・テキスト。姉である筈のギサ/Gisaが弟であるゲラルフ/Geralfに対し「あんちゃん」と言い放っている。また、ギサの名前も「ギザ」になっている。
刷毛履き/Brushstrider カード名。定訳ならば「茂みの徘徊者」となるが、"brush"を掃除用具のブラシの意味で訳している。"strider"にも「履く」という意味はない。
影小道の住人/Shadow Alley Denizen
キヅタ小径の住人/Ivy Lane Denizen
破滅小径の仲介人/Bane Alley Broker
カード名。"alley"、"lane"の訳が一定されず重複にもなってしまっている。また"bane alley"は公式記事翻訳では「悪徳小路」となっている。

誤訳・誤植とは言えないもの

勘違いされすい訳、明確な意図を持って直訳から外された訳や見間違いやすい写植。

メサ/mesa メサ・ペガサス/Mesa Pegasusメサ・ファルコン/Mesa Falcon聖なるメサ/Sacred Mesaのカード名。詳細はこちら
嵐の運び手/Storm Seeker カード名。"seek"は「運ぶ」ではなく「求める」「捜す」という意味のため、日本人には間違いであると見られやすいが、英語としてのニュアンスを大事にした意図的なものである。むしろ、語呂とイメージを大切にした良い訳と評すべきだろう。
疾風のデルヴィッシュ/Whirling Dervish カード名。定訳は「旋舞教団」。
生ける屍/Living Death カード名。ファンタジーものの小説等ではしばしば"living death"=「生ける屍」と訳されているので、固有名詞に近い言葉だと考えられる。
エラダムリーのぶどう園/Eladamri's Vineyard カード名。「ぶどう園」とフレイバー・テキスト中の「キノコワイン」との関連性。
子守り/Cradle Guard カード名。"cradle"(揺籃)とは揺り籠・幼児期の事なので、意訳の範疇。訳以前に元の英単語の用法が比喩表現の一種、メタファー(暗喩)である事に注意。擬人化表現。
祖先の記憶/Ancestral Memories 第7版のフレイバー・テキスト。
平和なべ フォントの唐風隷書体の都合でこう見える。初めて導入されたウルザズ・サーガを参照。
雄鹿クワガタ/Stag Beetle カード名。定訳は「クワガタムシ」。
動物の魅了/Animal Magnetism カード名。定訳「動物磁気」。
道を塞ぐ者、黄泉示/Yomiji, Who Bars the Way カード名。意図的に「路」という漢字を避けている。
いかづち頭/Thunderheads カード名。定訳は「入道雲」。
吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk カード名。普通、"nighthawk"は「夜のタカ」だが、あえてワシとしている
重要人物のペット/Kingpin's Pet フレイバー・テキスト。英語版の"debt"と"death"の聞き間違いという意味を崩さないように"death"を「苛む」と訳している。

英語版に起因する誤り

手甲/Shuko カード名。手甲と言ったら「てこう」「てっこう」と読むのだが、元の英語版が"Shuko"だから振り仮名もやむを得ず「しゅこう」と振られている。

名訳

不吉の月/Bad Moon "bad"を単に悪いなどと訳さずに不吉と訳し、イラストの雰囲気をそのまま訳にも表現した名訳。
暴虐の覇王アスマディ/Vaevictis Asmadi カード名。これを名訳といわずして何をか名訳といわんや。
最後の賭け/Final Fortune 通常、"fortune"は幸運などを示す言葉だが、カードの効果を汲んで日本語にした名訳。
羊術師/Ovinomancer 要はシャレの領域。たまたまはまったんじゃないかとも思うがいい訳。
最後の審判/Doomsday かなりテンプレートから外れているが雰囲気に合っている。ただし、巻き添えで最後の裁き/Final Judgmentを翻訳テンプレートから外してしまうこととなった。
芽ぐみ/Burgeoning シャレの領域。
今を生きる/Seize the Day 同名の映画の邦題から。
逢魔が辻/Haunted Crossroads 「逢魔が時」からの連想による。この訳は草の根翻訳家からも評価が高かった。
めった切り/Slice and Dice スライスして、さいの目にして、このイメージを一言で現した名訳。
帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen 怒髪天/Enrageに米国ドラマのネタが使われていたことに対抗し、ウルトラマンを意識した訳
屍賊/Nim 造語を完全な造語で返した訳(例えば凍血鬼/Bloodcurdlerも造語訳だが、「吸血鬼」という先例あってこそ。このような訳とは一線を画す)。
Now I Know My ABC's フレイバー・テキスト。アルファベット26字の入った印刷でおなじみの文章をもじったテキストを、日本語版ではなんと五十音全部を一字ダブらずに訳してのけた。
開(あ)きし野に蟋蟀(こおろぎ)鳴くや落つ葉陰(Cold, the wind-worn leaves Fall dead; and from autumn fields The sound of crickets)

神河謀叛の掌編「蟋蟀鳴くや」冒頭。訳文のみに用いられている修辞法に気づいただろうか?

かき回すゴブリン/Rummaging Goblin フレイバー・テキスト。4つのSから4つのPに変わっているが、意味は変えずに日本語に豊富なオノマトペを生かした良訳。
ギルド門サイクル フレイバー・テキスト。英語版の言葉遊びが忠実に再現されている。

迷訳

日本語を除く言語で、誤訳と思われるもの

参考

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