忠誠度能力
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*取り除くカウンターの数が忠誠度と同じ時でも、能力は起動できる。この場合、それがプレインズウォーカーならばその直後に忠誠度が0であることで[[墓地]]に置かれるが、能力はきちんと[[スタック]]に乗る。 | *取り除くカウンターの数が忠誠度と同じ時でも、能力は起動できる。この場合、それがプレインズウォーカーならばその直後に忠誠度が0であることで[[墓地]]に置かれるが、能力はきちんと[[スタック]]に乗る。 | ||
*多くのプレインズウォーカーは3つの忠誠度能力を持っており、「コストがプラス」・「コストが小マイナス」・「コストが大マイナス」の構成が基本形である。 | *多くのプレインズウォーカーは3つの忠誠度能力を持っており、「コストがプラス」・「コストが小マイナス」・「コストが大マイナス」の構成が基本形である。 | ||
− | ** | + | **大マイナスの能力は多くがゲームを決定づける強大な効果であり、開発コラムでは「[[奥義]]/ultimate」と称される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/stories-dominaria-part-2-2018-04-23 Stories from Dominaria, Part 2]/[https://mtg-jp.com/products/card-gallery/0000154/442889 『ドミナリア』での話 その2] (Making Magic 2018年4月23日 [[Mark Rosewater]]著) </ref>。 |
**登場初期は全てこの原則に沿っていたが、その後は異なる構成のカードも多く登場している。[[遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant|小マイナスを持たずに小プラスの能力を2つ持つカード]]、[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor|4つ以上の能力を持つカード]]、[[狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad|プラス能力を1つも持たないカード]]、[[情け知らずのガラク/Garruk Relentless|忠誠度能力以外のルール文章を持つカード]]、[[ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza|「奥義」を持たないカード]]など。 | **登場初期は全てこの原則に沿っていたが、その後は異なる構成のカードも多く登場している。[[遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant|小マイナスを持たずに小プラスの能力を2つ持つカード]]、[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor|4つ以上の能力を持つカード]]、[[狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad|プラス能力を1つも持たないカード]]、[[情け知らずのガラク/Garruk Relentless|忠誠度能力以外のルール文章を持つカード]]、[[ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza|「奥義」を持たないカード]]など。 | ||
*[[プレインズウォーカーデッキ]]の制作にあたり、忠誠度能力を持たないプレインズウォーカーも検討されていた<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/ramp-approval-2016-05-16 Ramp of Approval]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0016971/ 試供品の次は] (Making Magic 2016年5月16日 Mark Rosewater著) </ref>。 | *[[プレインズウォーカーデッキ]]の制作にあたり、忠誠度能力を持たないプレインズウォーカーも検討されていた<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/ramp-approval-2016-05-16 Ramp of Approval]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0016971/ 試供品の次は] (Making Magic 2016年5月16日 Mark Rosewater著) </ref>。 | ||
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**具体的には[[槌のコス/Koth of the Hammer]]の-2能力や、[[歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler]]の+1能力などがこれに該当する。 | **具体的には[[槌のコス/Koth of the Hammer]]の-2能力や、[[歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler]]の+1能力などがこれに該当する。 | ||
*戦場に出たばかりのプレインズウォーカーがすぐに忠誠度能力を起動する場合、[[対戦相手]]は忠誠度能力の起動の前に[[呪文]]を[[唱える|唱え]]たり能力を起動することはできない。出してから忠誠度能力を起動するまでの間に対戦相手の優先権が生じないからである。また、上記のように忠誠カウンターを置くのはコストなので、たとえば[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren]]が出た直後に+2能力を起動した場合、対戦相手がこれを[[稲妻/Lightning Bolt]]で除去できるタイミングはない。 | *戦場に出たばかりのプレインズウォーカーがすぐに忠誠度能力を起動する場合、[[対戦相手]]は忠誠度能力の起動の前に[[呪文]]を[[唱える|唱え]]たり能力を起動することはできない。出してから忠誠度能力を起動するまでの間に対戦相手の優先権が生じないからである。また、上記のように忠誠カウンターを置くのはコストなので、たとえば[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren]]が出た直後に+2能力を起動した場合、対戦相手がこれを[[稲妻/Lightning Bolt]]で除去できるタイミングはない。 | ||
− | **ただし、プレインズウォーカーが戦場に出たときに[[誘発]]する能力があるのなら、この限りではない(例えば[[ | + | **ただし、プレインズウォーカーが戦場に出たときに[[誘発]]する能力があるのなら、この限りではない(例えば[[キッカー]]された[[鏡映魔道士、ジェイス/Jace, Mirror Mage]])。この場合、忠誠度能力を使う前に対戦相手に優先権を与えたくないなら、あえて戦場に出たときに[[誘発]]する能力を与えない、といった[[プレイング]]も考えられる。 |
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2024年1月22日 (月) 04:23時点における最新版
忠誠度能力/Loyalty Abilityは、忠誠シンボルを起動コストに含む起動型能力。通常はプレインズウォーカーだけが持つが、プレインズウォーカーでないパーマネントが持つこともあり得る。
伝説のプレインズウォーカー — ガラク(Garruk)
[+1]:土地2つを対象とし、それらをアンタップする。
[-1]:緑の3/3のビースト(Beast)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[-4]:ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+3/+3の修整を受けるとともにトランプルを得る。
伝説のアーティファクト
あなたの終了ステップの開始時に、このターン、あなたがプレインズウォーカーの忠誠度能力を起動させていなかった場合、あなたは2点のライフを失う。
(4),(T):あなたがコントロールするプレインズウォーカー1体につき、このターン、あなたはそのプレインズウォーカーの忠誠度能力が起動されていなかったかのように、それの忠誠度能力1つを1回起動してもよい。
目次 |
[編集] 解説
忠誠度能力は通常の起動型能力の制約に加え、コントローラーのメイン・フェイズの間でスタックが空で優先権を持っており(ソーサリー・タイミング)、そのターンにそのパーマネントの忠誠度能力をまだどのプレイヤーも起動していない場合にのみ起動できる、という制約を持つ。通常はコストにタップ・シンボルやアンタップ・シンボルを含まないため、戦場に出たターンから能力を起動できる。
カードには通常、以下のように書かれている(カード画像)。
[+1]:土地2つを対象とし、それらをアンタップする。
[-1]:緑の3/3のビースト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[+1]等は忠誠シンボルであり、起動型能力を起動するのに必要なコストを示す。これは「数値の分だけそのパーマネントに忠誠カウンターを置く(+の場合)、または取り除く(-の場合)」ことを意味している。[0]となっている場合は忠誠カウンターの増減はない。
つまり、上記の能力のコストはそれぞれ
- [+1]=このパーマネントに忠誠カウンターを1個置く。
- [-1]=このパーマネントから忠誠カウンターを1個取り除く。
ということを意味している。
- 取り除く忠誠カウンターの数が足りない場合は、その能力を起動できない。
- 取り除くカウンターの数が忠誠度と同じ時でも、能力は起動できる。この場合、それがプレインズウォーカーならばその直後に忠誠度が0であることで墓地に置かれるが、能力はきちんとスタックに乗る。
- 多くのプレインズウォーカーは3つの忠誠度能力を持っており、「コストがプラス」・「コストが小マイナス」・「コストが大マイナス」の構成が基本形である。
- 大マイナスの能力は多くがゲームを決定づける強大な効果であり、開発コラムでは「奥義/ultimate」と称される[1]。
- 登場初期は全てこの原則に沿っていたが、その後は異なる構成のカードも多く登場している。小マイナスを持たずに小プラスの能力を2つ持つカード、4つ以上の能力を持つカード、プラス能力を1つも持たないカード、忠誠度能力以外のルール文章を持つカード、「奥義」を持たないカードなど。
- プレインズウォーカーデッキの制作にあたり、忠誠度能力を持たないプレインズウォーカーも検討されていた[2]。
[編集] ルール
- 忠誠度能力が1ターンに1回しか起動できないのは忠誠度能力の制約なので、プレインズウォーカーでないパーマネントが忠誠度能力を得た場合でも、その忠誠度能力は1ターンに1回しか起動できない。逆に、プレインズウォーカーが一般的な起動型能力を得た場合、他のパーマネントと同じように、その起動型能力をコストが支払える限り同一ターン内に何度でも起動できる。
- 2009年10月の総合ルール変更まではプレインズウォーカー自体が持つ制約とされていたので、上記がちょうど逆であった。つまり、プレインズウォーカーでないパーマネントが(今で言うところの)忠誠度能力を持った時は何度でも起動できたが、プレインズウォーカーはどんな能力を得ても1ターンに合計で1回しか能力を起動できなかった。
- プレインズウォーカーでないパーマネントが忠誠度能力を得る手順の一例としては、マイコシンスの格子/Mycosynth Latticeと機械の行進/March of the Machinesでプレインズウォーカーをクリーチャー化させ、水銀の精霊/Quicksilver Elementalの能力を使用するなどの方法がある。
- 忠誠カウンターを置くことは「起動コスト」である。よって、「効果」により置かれるカウンターの個数を2倍にする倍増の季節/Doubling Seasonの影響は受けない。
- 忠誠度能力は、その効果がいずれかのプレイヤーのマナ・プールにマナを加え得る、対象をとらない能力であっても、マナ能力にはならない(例えば、呪文を唱えるためにこのマナを使いたければ、唱えることを宣言するよりも前に能力を起動しておく必要がある)。その能力が解決されるのも、一旦スタックに乗ってからとなる。
- 具体的には槌のコス/Koth of the Hammerの-2能力や、歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Revelerの+1能力などがこれに該当する。
- 戦場に出たばかりのプレインズウォーカーがすぐに忠誠度能力を起動する場合、対戦相手は忠誠度能力の起動の前に呪文を唱えたり能力を起動することはできない。出してから忠誠度能力を起動するまでの間に対戦相手の優先権が生じないからである。また、上記のように忠誠カウンターを置くのはコストなので、たとえばジェイス・ベレレン/Jace Belerenが出た直後に+2能力を起動した場合、対戦相手がこれを稲妻/Lightning Boltで除去できるタイミングはない。
- ただし、プレインズウォーカーが戦場に出たときに誘発する能力があるのなら、この限りではない(例えばキッカーされた鏡映魔道士、ジェイス/Jace, Mirror Mage)。この場合、忠誠度能力を使う前に対戦相手に優先権を与えたくないなら、あえて戦場に出たときに誘発する能力を与えない、といったプレイングも考えられる。
[編集] 脚注
- ↑ Stories from Dominaria, Part 2/『ドミナリア』での話 その2 (Making Magic 2018年4月23日 Mark Rosewater著)
- ↑ Ramp of Approval/試供品の次は (Making Magic 2016年5月16日 Mark Rosewater著)
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 6 呪文、能力、効果
- 606 忠誠度能力
- 606.1 起動型能力の中には忠誠度能力が存在し、それらは特別なルールに従う。
- 606.2 忠誠シンボルをコストに含む起動型能力は忠誠度能力である。通常、プレインズウォーカーだけが忠誠度能力を持つ。
- 606.3 自分のコントロールしているパーマネントの忠誠度能力を起動できるのは、優先権を持っていてスタックが空で自分のメイン・フェイズの間で、そのターンにそのパーマネントの忠誠度能力をまだどのプレイヤーも起動していない場合に限る。
- 606.4 パーマネントの忠誠度能力を起動するためのコストは、その能力のコストに含まれる忠誠シンボルに書かれている数の忠誠カウンターをそのパーマネントに載せるあるいは取り除くことである。このコストは他の効果によって修整されることがある。
- 606.6 追加コストを計算に入れてマイナスの忠誠度 コストを持つ忠誠度能力は、そのパーマネントにその数以上の忠誠カウンターが載っていない限り起動できない。
- 606 忠誠度能力