幻影の像/Phantasmal Image
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+ | *[[基本セット2014]]の[[レジェンド・ルール]]改定より前は、[[伝説のクリーチャー]]を[[対消滅]]させる目的で使うこともできた。特に[[大祖始/Progenitus]]や[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]や[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]など、高い[[除去耐性]]を持つ強力な伝説のクリーチャーを倒せるのは強みであった。これらは[[クローン/Clone]]系統全般に共通の特徴/用途であるが、幻影の像は2マナと軽く、その場で対消滅するならデメリットも無意味となるため、特に有用性が高かった。 | ||
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*コピーするクリーチャーをいつ選ぶかなど基本的なルールは、[[クローン/Clone#ルール|クローン/Cloneのルール]]を参照。 | *コピーするクリーチャーをいつ選ぶかなど基本的なルールは、[[クローン/Clone#ルール|クローン/Cloneのルール]]を参照。 | ||
*コピーしないことを選んだ場合、生け贄に捧げる能力は持たない。 | *コピーしないことを選んだ場合、生け贄に捧げる能力は持たない。 | ||
*コピーした場合、イリュージョンのクリーチャー・タイプと生け贄に捧げる能力は、[[コピー可能な値]]に追加される。したがってこれを他のカードがコピーした場合、その影響もコピーされる。 | *コピーした場合、イリュージョンのクリーチャー・タイプと生け贄に捧げる能力は、[[コピー可能な値]]に追加される。したがってこれを他のカードがコピーした場合、その影響もコピーされる。 | ||
− | * | + | *[[クリーチャー化]]している非クリーチャー・[[パーマネント]]をコピーした場合、生け贄に捧げる能力は追加されるがイリュージョンの[[サブタイプ]]は追加されない。その後クリーチャー化してもイリュージョンではない。({{CR|205.3d}}) |
− | + | **この際、クリーチャーの[[パーマネント・タイプ]]を持っていなくても、呪文や能力の対象になったときに自身を生け贄に捧げる能力が誘発する。誘発の条件である「このクリーチャー」はクリーチャーではなくオブジェクト自身を指す。({{CR|700.7}}) | |
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==参考== | ==参考== | ||
− | *[http:// | + | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/limited-information/illusions-grandeur-2011-06-27 Illusions of Grandeur] (Limited Infomation 2011年6月27日 文:[[Steve Sadin]]) |
*[[コピーカード]] | *[[コピーカード]] | ||
*[[カード個別評価:基本セット2012]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:基本セット2012]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:モダンマスターズ2017]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:スペシャルゲスト#ダスクモーン:戦慄の館]] - [[神話レア]] | ||
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2024年9月5日 (木) 11:05時点における最新版
クローン/Cloneの亜種。2マナと軽いが、コピーする際にイリュージョンのクリーチャー・タイプだけでなく、呪文や能力の対象になったときに生け贄に捧げられるペナルティ能力が追加されてしまう。
戦力となるクリーチャーをコピーする場合、ペナルティ能力による脆さが痛いところ。軽さを活かし、187クリーチャーや生け贄に捧げる能力を持つクリーチャーなどをコピーして、使い捨てのつもりで使ってしまってもよいだろう。どうせ2マナと割り切って考えれば、そこそこの中堅クリーチャーに化けただけでもそれほどコスト・パフォーマンス的に損はしていない。
最軽量クラスのクローンとして、スタンダードで頻繁に見かけるカード。基本セット2012で共に登場した幻影サイクルの仲間たちと共にイリュージョン・デッキを成立させたほか、青白コントロールでは太陽のタイタン/Sun Titanで回収するギミックと共に用いられる。また青を用いるタイプの出産の殻でもマナ・クリーチャーからサーチできる2マナ枠としてよく採用される。より高いマナ総量を持つクリーチャーをコピーすれば、出産の殻/Birthing Podから一気にファッティに繋げられるため相性が良い。ただしいずれの場合も、単体では役に立ちづらいことに加え、メタゲームの有力位置に単体火力を擁するスライが存在することから、枚数は1~2枚に抑えられることがほとんど。
ヴィンテージやクラシックではサバイバル系のデッキで使用される。環境に強力な単体除去が多いことからデメリットが相対的に気にならず、追放除去に対してはメリットにもなりうる。汎用性の高い重要なオプションである。また、モダンやレガシーではロードを水増しできる利点を買われてマーフォークデッキや人間デッキでもしばしば採用される。
[編集] 利用
この能力は対象を取らないので、被覆・呪禁・プロテクションなどを持つクリーチャーをコピーできる。それをコピーした場合、デメリットを帳消しにできるため、フィニッシャーとして活用する際にはそれを狙いたい。また死亡しやすくなる点と、天敵である追放系除去やバウンスなどの擬似除去を食らっても(それらの効果より、ペナルティ能力の生け贄が先に解決されるため)墓地に行けるようになる点から、PIG能力持ちとも相性がよい。
イリュージョンのクリーチャー・タイプが残ることを活かし、非実在の王/Lord of the Unrealとセットで使うのも効果的。その際、非実在の王に化けてしまうのも有効。コピー元と違い自身も強化されるため、たった2マナで4/4の呪禁持ちになるうえ、他のイリュージョンであるクリーチャーも強化できる。あるいは、同じペナルティ能力を持つ幻影のドラゴン/Phantasmal Dragonに化けてしまえば、ペナルティ能力追加の意味がないので少しお得である。
- 基本セット2014のレジェンド・ルール改定より前は、伝説のクリーチャーを対消滅させる目的で使うこともできた。特に大祖始/Progenitusや引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornや聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftなど、高い除去耐性を持つ強力な伝説のクリーチャーを倒せるのは強みであった。これらはクローン/Clone系統全般に共通の特徴/用途であるが、幻影の像は2マナと軽く、その場で対消滅するならデメリットも無意味となるため、特に有用性が高かった。
[編集] ルール
- コピーするクリーチャーをいつ選ぶかなど基本的なルールは、クローン/Cloneのルールを参照。
- コピーしないことを選んだ場合、生け贄に捧げる能力は持たない。
- コピーした場合、イリュージョンのクリーチャー・タイプと生け贄に捧げる能力は、コピー可能な値に追加される。したがってこれを他のカードがコピーした場合、その影響もコピーされる。
- クリーチャー化している非クリーチャー・パーマネントをコピーした場合、生け贄に捧げる能力は追加されるがイリュージョンのサブタイプは追加されない。その後クリーチャー化してもイリュージョンではない。(CR:205.3d)
- この際、クリーチャーのパーマネント・タイプを持っていなくても、呪文や能力の対象になったときに自身を生け贄に捧げる能力が誘発する。誘発の条件である「このクリーチャー」はクリーチャーではなくオブジェクト自身を指す。(CR:700.7)
[編集] 関連カード
[編集] サイクル
基本セット2012の幻影クリーチャーサイクル。 青のコモン・アンコモン・レアに一枚ずつ存在し、いずれも「呪文や能力の対象になったとき、それを生け贄に捧げる」ペナルティ能力を持つ。
- 幻影の熊/Phantasmal Bear
- 幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon
- 幻影の像/Phantasmal Image
[編集] 参考
- Illusions of Grandeur (Limited Infomation 2011年6月27日 文:Steve Sadin)
- コピーカード
- カード個別評価:基本セット2012 - レア
- カード個別評価:モダンマスターズ2017 - レア
- カード個別評価:スペシャルゲスト#ダスクモーン:戦慄の館 - 神話レア