呪禁
提供:MTG Wiki
呪禁/Hexproof | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.11 |
呪禁(じゅごん)/Hexproofは、統率者で制定されたキーワード能力。これは常在型能力である。パーマネントだけでなくプレイヤーもこの能力を持ちうる。
クリーチャー — 人間(Human) 神秘家(Mystic)
呪禁(このクリーチャーは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。)
2/2クリーチャー — 人間(Human) 騎士(Knight)
先制攻撃
黒からの呪禁(このクリーチャーは、対戦相手がコントロールしている黒の呪文や能力の対象にならない。)
いずれかのプレイヤーが黒のパーマネントをコントロールしているかぎり、善意の騎士は+1/+0の修整を受ける。
クリーチャー エンチャント — 人間(Human) 兵士(Soldier)
あなたは呪禁を持つ。(あなたは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。)
2/1定義
パーマネントにおける呪禁/Hexproofは、「このパーマネントはあなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。」を意味する。
[性質]からの呪禁/Hexproof from [quality]は、「このパーマネントは、対戦相手がコントロールしている[性質]呪文や対戦相手がコントロールしている[性質]発生源からの能力の対象にならない。」を意味する。
プレイヤーにおける呪禁/Hexproofは、「あなたはあなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。」を意味する。
解説
それまで俗に一方通行やSuper Shroud(超被覆)と呼ばれていた「あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない」能力をキーワード化したものである。これと同じ能力はオラクル更新により呪禁に変更された。制定時から常磐木能力として扱われており、新エキスパンションのたびに順調に数を増やしている。ドミナリアでは特定の性質の呪文や能力のみを防ぐ「[性質]からの呪禁」が登場した。
キーワード能力の被覆同様、その性質上、単体除去に強い耐性を与えることができる。また被覆とは違い、自分やチームメイトの呪文や能力には影響しないため、純粋なメリット能力として捉えられる。
定形のマジックのカードとしてはポータル三国志で初登場し、ミラディンから本格的に登場し始めた。
- 統率者までは呪禁を持つクリーチャーはすべて緑を含んでいたが、基本セット2012やイニストラード・ブロック以降は青のクリーチャーが持つことも多くなっている。白も偶に使うことがあり、クリーチャーが使う場合は自身以外に与えたり限定的(~からの呪禁)であることが多い[1]。逆に、呪禁を持つ・呪禁を与える能力が少ないのは赤である。色の役割の項も参照。
- 被覆についても、緑や青が多い一方で赤は少ないという傾向がある。
- 緑のクリーチャーは保護色や擬態によって自然の中に身を隠すイメージ(原初の狩猟獣/Primal Huntbeast、霧を歩むもの、ウリル/Uril, the Miststalker)、青のクリーチャーはスピリット等、元々気配が薄かったり幻術によって姿を眩ましていたりというイメージ(不可視の忍び寄り/Invisible Stalker、聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft)だろうか。
- 元を辿ると、ホームランドのAutumn Willowやアイスエイジの霧の民/Mistfolkがこれに近い能力を持つ(どちらも、呪禁から見るとほぼ下位互換ではあるが)。
- 定形外のマジックのカードを含めるなら、ヴァンガードのErtaiが初出の能力である。
- 不可視の忍び寄り/Invisible Stalkerや森の女人像/Sylvan Caryatidが暴れまわったためか、タルキール覇王譚ブロック以降では「クリーチャーにつけることをとても注意している」能力として扱われている[2][3]。呪禁を得るためにコストや条件を必要とするクリーチャー、逆に特定条件下で呪禁を失うクリーチャーなども多い。
- 後に、弱い呪禁として護法が作られた。被覆と違い、入れ替わりではなく依然として呪禁持ちも同居している。
ルール
- 「呪文や能力の対象にならない」ことと「エンチャントできない」こととは別である。オーラを呪文として唱える場合は、ルール上「対象を取る」ことが含まれているため呪禁の制約を受けるが、オーラを唱えずに戦場に出す場合や、戦場に出ているオーラを移動する場合は、対象は取らないのでエンチャントされた状態にすることはできる。
- 戦場でのみ機能するので、スタックや墓地などにある場合には対象に取れる。
- プレイヤーやパーマネントが呪文や能力の対象になった後に、それが対応して呪禁を得た場合、解決に際してそのプレイヤーやパーマネントは不正な対象となる。また、[性質]からの呪禁を持つパーマネントに呪文や能力を唱えたり起動したりした後で呪文や能力の発生源の特性などが変化し、[性質]に合致したなら、その呪文や能力にとってそのパーマネントは不正な対象になる。
その他
- オーラによる強化との相性もよい。被覆と異なり、自分の呪禁持ちクリーチャーを対象にオーラ呪文を唱えることは普通にできるうえ、呪禁があるために対戦相手のクリーチャー単体除去によってカード・アドバンテージを失う(クリーチャーとオーラが一緒に墓地送りになる)ことが起こりにくくなるためである。→呪禁オーラ
- hexproofはhexとproofを組み合わせた造語。hexは「魔力、呪い」といった意味で、呪詛/Hexというカードも存在する。-proofはほかの単語の後につけて「~に耐性がある」という意味になる接尾語(例えばfireproofで「耐火」、waterproofで「防水」など)。よってhexproofで「魔力に耐性がある」という意味になる。
- 呪禁は「まじないにより悪気、物の怪などを退けること」であり、律令制時代の日本には呪禁師という役職が存在した。
- 対抗手段の限られる能力であり、状況によっては一方的な展開となるためか無効化するカードも存在する。
- 神河:輝ける世界現在、「[色]からの呪禁」のうち、「赤から」および「緑から」を最初から持つカードは存在しない。
脚注
- ↑ Mechanical Color Pie 2021/メカニズム的カラー・パイ 2021年版(Making Magic 2021年10月18日 Mark Rosewater著)
- ↑ The M Files: Dragons of Tarkir, Part 2/Mファイル『タルキール龍紀伝』編・パート2(Latest Developments 2015年3月27日 Sam Stoddard著)
- ↑ Standing Issues/長年の問題(Latest Developments 2015年6月19日 Sam Stoddard著)
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.11 呪禁/Hexproof
- 702.11a 呪禁は常在型能力である。
- 702.11b パーマネントが持つ呪禁は「このパーマネントはあなたの 対戦相手がコントロールしている呪文や能力の対象 にならない。」を意味する。
- 702.11c プレイヤーが持つ呪禁は「あなたはあなたの 対戦相手がコントロールしている呪文や能力の対象 にならない。」を意味する。
- 702.11d 「[性質]からの呪禁/Hexproof from [quality]」は呪禁 能力の変種である。パーマネントが持つ「[性質]からの呪禁」は、「このパーマネントは、対戦相手がコントロールしている[性質]呪文や対戦相手がコントロールしている[性質]発生源からの能力の対象 にならない。」を意味する。「[性質]からの呪禁」能力は呪禁 能力である。
- 702.11e オブジェクトに呪禁を失わせる効果は、そのオブジェクトからすべての「[性質]からの呪禁」能力を失わせる。プレイヤーに呪禁を持つクリーチャーを呪禁を持たないかのように 対象にしてよいとする効果は、プレイヤーに「[性質]からの呪禁」能力を持つクリーチャーを選んでもよくする。呪禁を持つカードを探す効果は「[性質]からの呪禁」能力を持つカードを探せる。
- 702.11f 「[性質A]からと[性質B]からの呪禁/Hexproof from [quality A] and from [quality B]」は、「[性質A]からの呪禁」と「[性質B]からの呪禁」の省略であり、2つの別個の呪禁 能力として働く。効果によって、そのようなオブジェクトが[性質A]からの呪禁を失った場合も、そのオブジェクトは[[[効果]]B]からの呪禁を持ったままである。
- 702.11g 1つのパーマネントや1人のプレイヤーに同一の呪禁 能力が複数あっても効果は変わらない。
- 702.11 呪禁/Hexproof
- 702 キーワード能力