戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General
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伝説のプレインズウォーカー — リリアナ(Liliana)
あなたがコントロールしているクリーチャーが1体死亡するたび、カードを1枚引く。
[+1]:黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[-4]:各プレイヤーはそれぞれクリーチャー2体を生け贄に捧げる。
[-9]:各対戦相手はそれぞれ、パーマネント・タイプ1つにつき、そのタイプであり自分がコントロールしているパーマネント1つを選び、残りを生け贄に捧げる。
灯争大戦のストーリーで戦慄衆/Dreadhordeを率いるリリアナ。誘発型能力は自分のクリーチャーの死亡で誘発するドロー。忠誠度能力はクリーチャー・トークン生成、各プレイヤーへの布告除去、各対戦相手への大量布告除去。
- 誘発型能力
- 定形外のマジックのカードだが、ヴァンガードのRofellosと同能力。ドローは強制。
- トークン・クリーチャーにも反応するため、自ら生成したゾンビ・トークンで多くのドローが可能。対戦相手がリリアナ本体を直接除去する手段を持たない場合に大きく作用し、戦闘ダメージで排除しようとしてもチャンプブロックする事でカード・アドバンテージを失わず、更なる戦力を逐次投入できる。
- +1能力
- ゾンビ・トークン生成。
- 忠誠度を増やしながら2/2のクリーチャーを生成でき攻防に役立つ。シナジーの多いゾンビなので利用価値が高いのもよい。
- ストーリーと異なりトークンは軍団のクリーチャー・タイプは持たないので注意。
- -4能力
- 血のやりとり/Barter in Blood。
- クリーチャーを並べた相手に対しては致命的になりづらい除去だが、採用するデッキなら除去カードが優秀な黒のダブルシンボルを基本的に捻出できるので、2体も墓地送りにすれば対戦相手の戦場が空になるケースも多い。破壊不能などを無視しやすい利便性も持つ。多人数戦ではさらに強力。
- 自分のクリーチャーの頭数も減らしてしまうが、こちらにクリーチャーがいなければ一方的に得であるし誘発型能力により枚数上のアドバンテージを失う事は少ない。無論、トークンを生け贄に捧げれば得が大きい。忠誠度の消費は多いが、非常に強力な能力。
- -9能力
- プレインズウォーカーは残るが対戦相手のみ大変動/Cataclysm。
- パーマネント・タイプ1つにつき1枚を除き他を全て生け贄に捧げさせる。最大5つのパーマネントを戦場に残して敵軍を壊滅させ勝利に直結する奥義。妨害なしに毎ターン+1能力を起動できたとしても4ターンかかる重さもありこの奥義を戦略の中心にするのは難しい性能だが、起動さえすれば目覚ましい効果を発揮するのは嬉しい。
- ただ、戦場の脅威を完全に排除できるわけではなく、土地も1枚は残るので、万全とは言えない点には注意。特にカードプールが広いフォーマットの構築環境ではリカバリーされる恐れも大きい。
即時除去されなければ膨大なカード・アドバンテージを生み出す誘発型能力が強力で、目先のボード・アドバンテージに関与できるプラス能力/小マイナス能力ともシナジーを形成し、マナ・コストは重いがそれ相応の強みがある。同じく6マナの秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seekerに似た能力構成であり、そちらと比べて多彩なパーマネントに触れる事は難しく忠誠度面で堅牢さがない代わり、戦況にハマれば登場してすぐに1:多数の交換に持っていきやすい。
登場時のスタンダードではエスパー・ヒーローやスゥルタイ・ミッドレンジなどボードコントロール系のデッキで採用されることがあった。エルドレインの王権追加後はスゥルタイ・フードやゴルガリ・アドベンチャーで使われるようになる。王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crownsを中心としたフードデッキが環境を支配し、青と緑に対する色対策カードがメインデッキから複数搭載されるような歪んだメタの中で、それらの対策カードに引っかからずに相手にプレッシャーをかけられる点が評価された理由である。
リミテッドでは初手級のボム。環境にプレインズウォーカー除去は少なくないが、維持できれば基本的にゲームが決まるだろう。
ルール
- 誘発型能力
- -9能力
- パーマネント・タイプとは、アーティファクト、クリーチャー、エンチャント、土地、プレインズウォーカーの5つである。
- パーマネント・タイプを複数持つパーマネントは、それらのうちどのタイプとして扱うこともできる。また、同じパーマネントを複数のタイプとして選ぶこともできる。
- 例:あなたがクリーチャーAとアーティファクト・クリーチャーBをコントロールしている場合、Aをクリーチャー、Bをアーティファクトとして選ぶことで、両方を残すことができる。望むなら、Bをクリーチャーとアーティファクトの両方として選ぶことで、Aを生け贄に捧げることもできる。
日本語版限定イラスト
日本語版限定イラストを手掛けたのは、ファイナルファンタジーシリーズやタイムボカンシリーズのイメージイラストで有名な天野喜孝氏。 このイラストは灯争大戦の発売日が2019年のエイプリルフールと近かったことから、まず公式のエイプリルフール企画として世に出された[1]。その後、正式に商品化されるアナウンスが出され、コミュニティに衝撃を与えた。
世界的な知名度を誇る天野氏のイラストはYoutube上の広告や電車内でのCMなどにたびたび使用され、普段マジックをプレイしていない層に対して訴求することになった。 日本最大級のマジック専門店、晴れる屋では2019年最も売れたカードはこのカードであり、販売総額は2位に500万円以上の差をつけ、2000万円を超えた[2]。動画内では海外からも注文が殺到したと語られている。
2020年の半ばになると需要に対して市場の供給が追い付かず、小売店でもパック自体が入手困難になると劇的に高騰し、FOILバージョンになると40万円前後の値段がつけられることもあった。通常入手可能なパックに封入されているのにもかかわらず、純粋なイラストの需要でここまで高騰したカードはマジックの歴史においても初めてのことである。
関連カード
- リリアナ・ヴェス/Liliana Vess
- ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil
- 闇の領域のリリアナ/Liliana of the Dark Realms
- 異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healer - 反抗する屍術師、リリアナ/Liliana, Defiant Necromancer
- 最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope
- 死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty
- 死の使い手、リリアナ/Liliana, Death Wielder
- 死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Death
- 屍術師、リリアナ/Liliana, the Necromancer
- 戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General
- 死者を目覚めさせる者、リリアナ/Liliana, Waker of the Dead
- 死の魔道士、リリアナ/Liliana, Death Mage
- オニキス教授/Professor Onyx
ストーリー
4体の悪魔と交わした契約がニコル・ボーラス/Nicol Bolasに渡ったことで、彼に従わざるを得なくなってしまったリリアナ/Liliana。戦慄衆/Dreadhordeを率いてラヴニカ/Ravnicaに現れ、ゲートウォッチ/The Gatewatchと敵対するが……。
詳細はリリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)を参照。