ドリーム・ホール/Dream Halls
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すべての呪文に代替コストを定義するエンチャント。共通の色を持つカードを1枚捨てることでも唱えることができるようにする。
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解説
登場当時はターボ・ズヴィのキーカードとして使われたが、そのカードパワーはまだ認知されていなかった。その後、時のらせん/Time Spiralのような重くてアドバンテージが得られるカードと組み合わせて使われるようになり、ドリームホールモマでは精神力/Mind Over Matterを戦場に出す手段として使用された。
レガシーで解禁されてからは、これをキーカードとするコンボデッキ・Dream Hallsを生み出したほか、全知実物提示教育にも組み込まれている。
- フリースペルを使用すれば、マナを増やすこともできる。時のらせんとの組み合わせはその意味でも凶悪。
- このカードの効果は各対戦相手も受ける。こちらがコンボをスタートさせようとしたところで打ち消し呪文が意志の力/Force of Willのごとく飛んでくるなど、逆に利用されることも。
- 後の基本セット2013にて、自分だけが無条件に手札にある土地でないカードのマナ・コストを踏み倒せる全知/Omniscienceが登場。ただしトリプルシンボル10マナとかなり重い。
- 2020年のホリデーギフトカード、Topdeck the Hallsのイラスト[1]はこのカードのパロディ(ドリームホールのイラスト)。
ルール
- この効果は呪文に対する代替コストを定義する。
- この効果を適用して唱えた呪文に対し、唱えることを条件とする能力や効果は通常通り処理される。
- 手札にカードが1枚しかないときにその呪文を唱えるなら、この代替コストを支払うことはできない。なぜなら、呪文を唱えることを宣言した時点で、そのカードは手札からスタックへ移動するからである。
- いずれかの領域にあるカードに「(そのカードを)唱えて(プレイして)もよい」という効果が適用されている場合、この能力により代替コストで唱えることができる。ただし、捨てるカードは手札から選択する必要がある。
- この効果により、無色の呪文のコストを支払うことはできない。なぜなら、無色の呪文は「色を持たない」ため、「共通の色を持つ」カードは存在しないからである。
- 同様に、この効果により無色のカードを捨てることもできない。
- 絵描きの召使い/Painter's Servantと一緒に使用すると、どんなカードでも代替コストに使用できる。逆にマイコシンスの格子/Mycosynth Latticeがあると、すべての呪文と手札にあるカードが無色になるため、ただの置物に成り下がる。
禁止・制限履歴
こんなマナ加速すら霞んで見えるカードが容認されるわけもなく、1999年4月1日より、スタンダードで禁止カード、そして同年10月1日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カード、エクステンデッドとタイプ1.5で禁止カードに指定されたが、ヴィンテージでは2008年9月20日より制限が解除された。
2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止になっていたが、2009年10月1日より禁止が解除された。Magic Onlineのクラシックで使用可能にもかかわらずそれほど驚異的ではなく、レガシー環境で新しいデッキの登場が期待されると判断されたため[2]。
代表的なデッキ
開発秘話
このカードは、アライアンスのピッチスペルの影響を受けて作られたカードである。Mark Rosewaterがこのカードをデザインしたときは「Pitch World」と呼んでいた[3]。
フレイバー・テキスト
英語版のフレイバー・テキストは、複数の意味に取れる技巧的なもの。
Within without.
こんな所で、どうしたらいいのだ。
withinをwithoutにかかる前置詞と見なせば「(呪文にマナが必要な世界の)外側の中」という意味に読める。withoutは「~なしで」という意味もあるので、「マナがなくても呪文を唱えられる空間の中」という意味合いもあるのだろう。
- 日本語訳は「通常の世界から除外された空間の中」と解釈しているようだが、イラストに描かれているヴォルラス/Volrathは要塞/Strongholdの主であるため違和感がある。
参考
- ↑ @wizards_magic(マジック米国公式Twitter 2020年11月11日)
- ↑ This Land Is Your Land(Latest Decelopments 2009年9月17日)
- ↑ Mistakes? I’ve Made a Few (Making Magic 2002年11月11日)