原初の災厄、ザカマ/Zacama, Primal Calamity
提供:MTG Wiki
伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) 恐竜(Dinosaur)
警戒、到達、トランプル
原初の災厄、ザカマが戦場に出たとき、あなたがそれを唱えていた場合、あなたがコントロールしている土地をすべてアンタップする。
(2)(赤):クリーチャー1体を対象とする。原初の災厄、ザカマはそれに3点のダメージを与える。
(2)(緑):アーティファクト1つかエンチャント1つを対象とし、それを破壊する。
(2)(白):あなたは3点のライフを得る。
赤緑白3色の伝説のエルダー・恐竜。警戒、到達、トランプルに加え、唱えていた場合にはCIPで粗野な覚醒/Rude Awakeningの一番目のモードが誘発し(いわゆるフリースペルである)、更に自身の持つ三色それぞれに因んだ3マナの起動型能力を3つ持つ。
起動型能力はそれぞれ対象に制限のない掃射/Strafe、帰化/Naturalize、治癒の軟膏/Healing Salveの回復モード相当の効果。9マナ分の土地からこれを唱えたならばCIP能力によって更に9マナを使えるはずなので、最低でも合計3回起動できる。対戦相手の盤面を焼き払うなり、マナを伸ばす過程で擦り減ったライフを補填するなり、厄介な置物を除去するなりで、9/9という自身のサイズと合わせて劣勢をも一気に引っ繰り返し得る。チャンプブロックを許さないトランプル、防御を疎かにしない警戒、飛行クリーチャーにも対応できる到達と、このレベルのファッティにはどれも嬉しい戦闘向け能力を三つも持っており、クリーチャー同士の攻防においては隙が無い。厄介な接死持ちも赤の起動型能力で除去できる上、イクサランの束縛/Ixalan's Bindingや光明の縛め/Luminous Bondsなどのエンチャントによる疑似除去も緑の起動型能力で(前者についてはマナを立てていれば)自力で突破できるのも高評価。
最大の懸念点は呪禁や破壊不能といった除去耐性を備えていないこと。対戦相手が土地しかコントロールしていないような場合、即除去はもちろんCIP能力の解決後であっても精々9点のライフ回復程度しか仕事をしない可能性もある。それでも戦場に出ることさえ出来ればマナやテンポの面では損をせず、更に土地が伸びているなら使えるマナが増える。2体目のザカマに繋げることや、除去を弾く手段を構えることもできるため、プレイングや構築次第で補える範囲ではある。
総じてランプデッキのフィニッシャーとしての風格を充分に備えた強力なクリーチャー。リミテッドでは3色9マナという重ささえクリア出来れば、劣勢を一気に引っ繰り返せるボムとなる。構築においてもランプ系のデッキが成立すれば採用されるだろう。
- CIP能力は、風への放流/Release to the Windで追放領域から唱えた場合や、(スタンダードでの共演は叶わなかったが)霊気池の驚異/Aetherworks Marvelでライブラリーから唱えた場合など、手札以外から唱えられた場合でも問題なく誘発する。
関連カード
サイクル
イクサランの相克のエルダー・恐竜サイクル。いずれも伝説のクリーチャー。レアの各色に1枚ずつ存在するほか、多色にも神話レアの原初の災厄、ザカマ/Zacama, Primal Calamityが存在する。
- 原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawn
- 原初の潮流、ネザール/Nezahal, Primal Tide
- 原初の死、テジマク/Tetzimoc, Primal Death
- 原初の嵐、エターリ/Etali, Primal Storm
- 原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger
イクサランを補完するために、イクサランの相克では主要四大クリーチャー・タイプを強化するカードを収録する必要性があった。その内恐竜について、各陣営ごとに設定された固有色の縛りを曲げる、メガサウルス/Megasaursという巨大恐竜のサイクルが提唱された。陣営を成立させるためのそれに例外を設ける事への懸念や抵抗もあったが、クリエイティブ・チームはそれらをエルダー・恐竜にするというアイデアを返し、議論の末収録の運びとなった(The Arrival of Rivals/『イクサランの相克』の時刻)。
ストーリー
ザカマ/Zacamaは、オラーズカ/Orazcaとともに長い眠りについていた古の恐竜の1体。三つの頭を持つ巨大な肉食恐竜(イラスト)。白・赤・緑のマナと、三相一体の太陽/The Threefold Sunの生ける体現である。
黄金の都オラーズカ/Orazcaを発見したファートリ/Huatliは、同時に目覚めたザカマに騎乗して太陽帝国/The Sun Empireへと凱旋した。都へ到着すると、ザカマはいずこかへと去っていった。