Ancestral Recall
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1マナのインスタントで、使用制限やデメリットも無しに3枚ものカードを引くことができる効果は非常に強力であり、これを超えるコスト・パフォーマンスを持つドローカードは存在しない。そのため、ヴィンテージにおいては、資産的な理由でない限り青を含むデッキにこのカードが入っていないことはまず有り得ない。
- 対象をとることは、対戦相手に撃つことでライブラリー破壊に使えるメリットにも、誤った指図/Misdirectionなどによってドローを奪われるデメリットにもなりえる。また象牙の仮面/Ivory Maskのように自分自身に被覆を与えると相手にしか使えなくなる。
- これを超えるドローカードとしてContract from Belowが挙げられることが多い。しかしそちらはアンティに関するカードであるため、ヴィンテージでさえ禁止カードとなっている。
- マジック初期のR&Dがカードを引くことの強さを認識していなかったことを示す実例として、しばしばこのカードが引き合いに出される。
1994年1月25日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カードに指定される。タイプ1.5では制定当初から禁止カードで、2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止カードに指定されている。統率者戦においても当然ながら禁止カードに指定されている。
関連カード
サイクル
ブーンズ。マジック黎明期の基本セットに収録されたサイクルであり、すべて1マナで3つ分の何かを発生させる。
- 治癒の軟膏/Healing Salve
- Ancestral Recall
- 暗黒の儀式/Dark Ritual
- 稲妻/Lightning Bolt
- 巨大化/Giant Growth
それぞれ各色の特徴をよく表しているが、そのカードパワーには大きなばらつきがある。
このカードはサイクルの中で唯一レアである(他のカードはすべてコモン)。現在の基準で考えると奇異に思えるが、初期のマジックにはレアリティで入手率に差を設けることでバランスを取ろうとするデザインの意図があったのである。
亜種
Ancestral Recallはマジックで最初のドローカードであるため、極言すれば、X枚引くBraingeyserの系統や手札を交換するTimetwisterの系統を除くすべての青のドローカードがその亜種といえる。直接的なリメイクとしては、以下のカードが存在する。
- 渦まく知識/Brainstorm - 手札のカードを2枚、ライブラリーの一番上に戻す必要がある。(アイスエイジ)
- 祖先の幻視/Ancestral Vision - 待機でしか唱えられない。(時のらせん)
- 分かち合う発見/Shared Discovery - 追加コストとしてクリーチャー4体をタップする。ソーサリー。(エルドラージ覚醒)
- ジェイスの創意/Jace's Ingenuity - マナ・コストを見直した調整版。(基本セット2011)
- 彼方の映像/Visions of Beyond - いずれかの墓地が20枚以上の場合に限り3枚カードが引ける。(基本セット2012)
- 宝船の巡航/Treasure Cruise - 探査つきの8マナ。ソーサリー。(タルキール覇王譚)
その他
- 製品化される前のカード名は「Ancestral Memories」であった。その名称はのちのミラージュで祖先の記憶/Ancestral Memoriesに使われている。(Card of the Day 2003/12/17(邦訳)より)
- ヴィンテージ選手権05では優勝者Roland Changに、Mark Pooleによる新規描き下ろし[1]のAncestral Recallの額が贈られた(→参考)。このイラストはMagic Onlineのキューブドラフトで採用されている。
- ヴィンテージ選手権13では優勝者Joel Limに、Ryan Pancoastによる新規描き下ろしイラストのAncestral Recallの額が贈られた(→参考)。 このイラストはVintage Mastersで採用されている(カード画像)。
- このカードはTime WalkとTimetwisterとあわせてビッグ・ブルーという通称で呼ばれた。しかし、この通称は同名のデッキができてからはあまり使われていない。
参考
- ↑ Ancestral Recall Wallpaper (Arcana 2013年12月18日)