鎖のヴェール/The Chain Veil
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− | + | プレインズウォーカーと並べられれば毎ターン追加の[[アドバンテージ]]を得られる上、プラス能力を連続で起動して[[忠誠度]]を一気に引き上げることもできるが、単体では役に立たず[[腐る|腐り]]やすい。[[唱える]]のに4[[マナ]]、起動するのに4マナという[[重い|重さ]]も難点。また[[ペナルティ能力]]も無視できるものではなく、[[英雄の破滅/Hero's Downfall]]などでプレインズウォーカーが対処されてしまった場合、後続のプレインズウォーカーを[[引く|引け]]なければこれ1枚で負けてしまいかねない。 | |
− | [[構築]]では[[プレインズウォーカー・コントロール]]のような、できるだけ多くのプレインズウォーカーが入った[[デッキ]]で使用するのが望ましい。あるいはいっそのこと[[無限コンボ]] | + | [[構築]]では[[プレインズウォーカー・コントロール]]のような、できるだけ多くのプレインズウォーカーが入った[[デッキ]]で使用するのが望ましい。あるいはいっそのこと[[無限コンボ]]を狙うという手もある。登場時の[[スタンダード]]の[[カードプール]]でも、[[世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker]]と[[森]]4枚(または[[歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler]]と[[クリーチャー]]4体)と[[ラル・ザレック/Ral Zarek]]との組み合わせで[[無限ループ]]が可能。 |
− | [[リミテッド]]では[[神話レア]]のプレインズウォーカーを手に入れられる確率は低く、仮に手に入れられたとしてもそれを[[ゲーム]] | + | [[リミテッド]]では[[神話レア]]のプレインズウォーカーを手に入れられる確率は低く、仮に手に入れられたとしてもそれを[[ゲーム]]中に引けるとは限らない。まず使われることのない部類の[[カード]]であると言える。 |
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+ | *[[ワールド・マジック・カップ14]]予選におけるトップ8賞品のプレイマットの絵柄にこの{{Gatherer|id=385116}}が起用されている([http://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtg/event/worldmagiccup/qualifiers 参考])。 | ||
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2番目の能力の[[効果]]は、[[プレイヤー]]が持つ「忠誠度能力を起動する権利」を増やすものと思えばよい。[[ルール]]上の扱いは[[探検/Explore]]などの「[[土地]]を[[プレイ]]する権利」を増やすカードによく似ている。 | 2番目の能力の[[効果]]は、[[プレイヤー]]が持つ「忠誠度能力を起動する権利」を増やすものと思えばよい。[[ルール]]上の扱いは[[探検/Explore]]などの「[[土地]]を[[プレイ]]する権利」を増やすカードによく似ている。 | ||
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*追加で起動する忠誠度能力は、最初に起動した忠誠度能力と同じものである必要はない。 | *追加で起動する忠誠度能力は、最初に起動した忠誠度能力と同じものである必要はない。 | ||
*効果は累積する。例えばこの能力が1ターンに2回解決された場合、各プレインズウォーカーはそのターン忠誠度能力を3回まで起動できるようになる。 | *効果は累積する。例えばこの能力が1ターンに2回解決された場合、各プレインズウォーカーはそのターン忠誠度能力を3回まで起動できるようになる。 | ||
+ | *あくまで「忠誠度能力を起動する権利」を増やすだけなので、[[忠誠カウンター]]の増減は行う必要がある。 | ||
+ | **けっして“忠誠度の値を無視して忠誠度能力を起動できるようにする”能力ではない。例えば忠誠度が2しかないプレインズウォーカーの[-8]の忠誠度能力は、やはり起動できない。 | ||
==ストーリー== | ==ストーリー== | ||
− | '''鎖のヴェール'''/''The Chain Veil''は、[[シャンダラー/Shandalar]]の[[オナッケ/Onakke]] | + | '''鎖のヴェール'''/''The Chain Veil''は、[[シャンダラー/Shandalar]]の[[オナッケ/Onakke]]文明の[[オナッケの地下墓地/Onakke Catacomb (次元カード)#ストーリー|地下墓地]]に眠っていた、強大な魔力を秘めた[[アーティファクト]]({{Gatherer|id=383412}})。 |
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+ | まだ[[人間]]であったころのオブ・ニクシリスがヴェールの噂を耳にし、手に入れたが、その肉体を蝕まれ、最終的にはニクシリスはデーモンとなった。ニクシリスの手からどのようにしてオナッケの地下墓地へ移動したのかは不明。 | ||
− | + | その後、契約を交わした[[デーモン#ストーリー|デーモン]]の1体、[[コソフェッド/Kothophed]]の命を受けたリリアナによって地下墓地から持ち去られ、以後彼女の武器となる。彼女はヴェールの力を用いてガラクに呪いをかけ、コソフェッド自身を滅ぼし、さらに[[イニストラード/Innistrad]]で[[グリセルブランド/Griselbrand (ストーリー)|グリセルブランド/Griselbrand]]を滅ぼしたが、やがて気づいた――そのヴェールが、4体のデーモン以上に彼女を束縛する存在となっていることに。 | |
− | 詳細は[[リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)]]および[[ガラク/Garruk]]を参照。 | + | 詳細は[[オブ・ニクシリス/Ob Nixilis]]、[[リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)]]および[[ガラク/Garruk]]を参照。 |
==参考== | ==参考== | ||
− | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/veil-deceit-2014-07- | + | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/veil-deceit-2014-07-01 Veil of Deceit]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0010807/# 欺瞞のヴェール]([[Daily MTG]]、Uncharted Realms、文:[[James Wyatt]]、訳:[[若月繭子]]) |
*[[カード個別評価:基本セット2015]] - [[神話レア]] | *[[カード個別評価:基本セット2015]] - [[神話レア]] |
2024年1月20日 (土) 22:31時点における最新版
伝説のアーティファクト
あなたの終了ステップの開始時に、このターン、あなたがプレインズウォーカーの忠誠度能力を起動させていなかった場合、あなたは2点のライフを失う。
(4),(T):あなたがコントロールするプレインズウォーカー1体につき、このターン、あなたはそのプレインズウォーカーの忠誠度能力が起動されていなかったかのように、それの忠誠度能力1つを1回起動してもよい。
オブ・ニクシリス/Ob Nixilisをデーモンに変え、リリアナ/Lilianaに強大な力を与え、ガラク/Garrukに呪いをもたらした伝説のアーティファクト。通常は1ターンに1度しか起動できないプレインズウォーカーの忠誠度能力を、追加でもう1度起動できるようにする能力を持つが、忠誠度能力を起動しなかった場合には自身のライフを蝕んでいく。
プレインズウォーカーと並べられれば毎ターン追加のアドバンテージを得られる上、プラス能力を連続で起動して忠誠度を一気に引き上げることもできるが、単体では役に立たず腐りやすい。唱えるのに4マナ、起動するのに4マナという重さも難点。またペナルティ能力も無視できるものではなく、英雄の破滅/Hero's Downfallなどでプレインズウォーカーが対処されてしまった場合、後続のプレインズウォーカーを引けなければこれ1枚で負けてしまいかねない。
構築ではプレインズウォーカー・コントロールのような、できるだけ多くのプレインズウォーカーが入ったデッキで使用するのが望ましい。あるいはいっそのこと無限コンボを狙うという手もある。登場時のスタンダードのカードプールでも、世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwakerと森4枚(または歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Revelerとクリーチャー4体)とラル・ザレック/Ral Zarekとの組み合わせで無限ループが可能。
リミテッドでは神話レアのプレインズウォーカーを手に入れられる確率は低く、仮に手に入れられたとしてもそれをゲーム中に引けるとは限らない。まず使われることのない部類のカードであると言える。
- ワールド・マジック・カップ14予選におけるトップ8賞品のプレイマットの絵柄にこのイラストが起用されている(参考)。
[編集] ルール
2番目の能力の効果は、プレイヤーが持つ「忠誠度能力を起動する権利」を増やすものと思えばよい。ルール上の扱いは探検/Exploreなどの「土地をプレイする権利」を増やすカードによく似ている。
- この能力が解決した時点でまだ忠誠度能力を起動していないプレインズウォーカーは、このターン忠誠度能力を2回起動できる。また解決後に戦場に出たプレインズウォーカーも、忠誠度能力を2回起動できる。
- これは忠誠度能力を起動できないタイミングでの起動を許可するものではない。追加で起動する忠誠度能力も、通常通りソーサリー・タイミングでしか起動できない。
- 追加で起動する忠誠度能力は、最初に起動した忠誠度能力と同じものである必要はない。
- 効果は累積する。例えばこの能力が1ターンに2回解決された場合、各プレインズウォーカーはそのターン忠誠度能力を3回まで起動できるようになる。
- あくまで「忠誠度能力を起動する権利」を増やすだけなので、忠誠カウンターの増減は行う必要がある。
- けっして“忠誠度の値を無視して忠誠度能力を起動できるようにする”能力ではない。例えば忠誠度が2しかないプレインズウォーカーの[-8]の忠誠度能力は、やはり起動できない。
[編集] ストーリー
鎖のヴェール/The Chain Veilは、シャンダラー/Shandalarのオナッケ/Onakke文明の地下墓地に眠っていた、強大な魔力を秘めたアーティファクト(イラスト)。
まだ人間であったころのオブ・ニクシリスがヴェールの噂を耳にし、手に入れたが、その肉体を蝕まれ、最終的にはニクシリスはデーモンとなった。ニクシリスの手からどのようにしてオナッケの地下墓地へ移動したのかは不明。
その後、契約を交わしたデーモンの1体、コソフェッド/Kothophedの命を受けたリリアナによって地下墓地から持ち去られ、以後彼女の武器となる。彼女はヴェールの力を用いてガラクに呪いをかけ、コソフェッド自身を滅ぼし、さらにイニストラード/Innistradでグリセルブランド/Griselbrandを滅ぼしたが、やがて気づいた――そのヴェールが、4体のデーモン以上に彼女を束縛する存在となっていることに。
詳細はオブ・ニクシリス/Ob Nixilis、リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)およびガラク/Garrukを参照。
[編集] 参考
- Veil of Deceit/欺瞞のヴェール(Daily MTG、Uncharted Realms、文:James Wyatt、訳:若月繭子)
- カード個別評価:基本セット2015 - 神話レア