群れネズミ/Pack Rat
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クリーチャー — ネズミ(Rat)
群れネズミのパワーとタフネスはそれぞれ、あなたがコントロールするネズミ(Rat)の数に等しい。
(2)(黒),カードを1枚捨てる:群れネズミのコピーであるトークンを1体生成する。
これまでも何度か登場してきた、ネズミの数を参照してサイズが変わるネズミのバリエーション。マナと手札をコストとして、自身のコピー・トークンを生み出せる。
能力は、余った土地などの無駄カードをクリーチャーに変換できる。トークンも本体と同じトークン生成能力を持つため、実質的な単体除去への除去耐性と見ることもできる。タップ能力でもないことから、能力ぶんのマナを浮かせて唱えれば隙はない。回避能力こそないが、頭数を増やせば自然にサイズも強化されるため、大量のコピーで強引に地上を突破することも十分可能。
ただしカード・アドバンテージを得ているわけではない。調子に乗って展開しすぎたところを全体除去や拘留の宝球/Detention Sphereで一網打尽にされないように注意。
スタンダードでは、イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期にはほとんど使われていなかったが、テーロス参入後に黒単信心で採用されたことで注目が集まる。コピー・トークンも本体と同じマナ・コストを持つため、余った土地などで信心を稼ぐのに役立つ。性能の高さとシングルシンボル2マナという使いやすさから、次第に黒単信心だけに留まらず、ビートダウン・コントロール問わず黒が絡む多くのデッキで採用されるようになった。これを展開し、数を増やしてそのまま相手を圧殺する様相は「ネズミゲー」と呼ばれるほど。特に基本セット2014で再録された変わり谷/Mutavaultとのシナジーが強力で、併せて使われることが多い。
- 黒のカードであるが、やっていることはセレズニアの居住に近い。居住持ちと相性が良く、活用とシナジーを形成する。マナ・コストより活用コストの方が軽いカードなら戦略の幅がかなり広がる。
- 上記のバリエーションの中でも、「(自身のコピー・トークンを)何体でも戦場に並べられる」点で、特に執拗なネズミ/Relentless Ratsを思わせる。ただし、あちらは同名カードしか参照しない。
- ネズミの大群/Swarm of Ratsの上位互換。
- 映画「プリンセス・ブライド・ストーリー」とコラボレーションしたユニバースビヨンドでの別名はRodents of Unusual Size。原作で登場した巨大ネズミを表すカードとなっている。
リミテッド
元はリミテッドでの強力無比なカードパワーで知られていた。1枚で勝ててしまうようなレアは数あれど、ここまで軽いものはかなり珍しい。
一度これが現れると、わずか数ターンで巨大なネズミの群れが戦場を埋め尽くしてしまう。当然即座に除去したいところだが、1体でも戦場に残すと再び増え始める上、最速3ターン目に2体目と初動が非常に早いなど、対処の難しさがその強さに拍車をかける。
これ1枚で負けてしまいかねないので、ドラフトでは色が合わなくてもカットする価値がある。またシングルシンボルであり、能力を1ターンに複数回起動できずとも十分強いことから、タッチして採用してしまうのもよい。特にセレズニアカラーのデッキでは居住を行うものなど相性の良いカードが多い。
- プロツアー「ラヴニカへの回帰」のドラフト部門において、Martin Juzaが「群れネズミ2枚、土地38枚」というデッキを実戦投入。1勝2敗の成績を残している。
- グランプリフィラデルフィア12で行われた「ラヴニカへの回帰リミテッドで一番のカードは?」という2つのプレイヤーインタビューでは、どちらも「群れネズミ以外で」という但し書きが付けられている(参考、参考)。
- しかし、それでも「Foilの群れネズミ」と(冗談めかして)答えるプレイヤーが2人も出てくる始末。
ラヴニカ・リマスターでは、通常版のカードは存在せず旧枠加工版もコレクター・ブースター限定だが、ボーダーレスアニメ版のカードはノンフォイル版フォイル版ともにドラフト・ブースターからも出現するというこのカードのみの特殊な仕様となっている。これはドラフトでのバランスが考慮されたためである(参考)。
参考
- 第84回:井川良彦のデッキ構築劇場・トウキョウネズミーワールド(mtg-jp.com、2012年10月29日、文:井川良彦)
- 参照クリーチャー
- カード個別評価:ラヴニカへの回帰 - レア
- カード個別評価:ラヴニカ・リマスター - レア
- カード個別評価:ヒストリック・アンソロジー2 - レア
- Secret Lair Drop Series: Secret Lair x The Princess Bride
- Secret Lair Drop Series: Year of the Rat