除去耐性

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除去耐性とは、除去が効きにくくなるような特性や性質のこと。クリーチャーに対して使われることがほとんどである。


Seraph of the Suns / 双陽の熾天使 (5)(白)(白)
クリーチャー — 天使(Angel)

飛行
破壊不能(ダメージや「破壊」と書かれた効果では、このクリーチャーは破壊されない。これのタフネスが0以下であるなら、これはオーナーの墓地に置かれる。)

4/4


Blinking Spirit / またたくスピリット (3)(白)
クリーチャー — スピリット(Spirit)

(0):またたくスピリットをオーナーの手札に戻す。

2/2


Penumbra Bobcat / 暗影のボブキャット (2)(緑)
クリーチャー — 猫(Cat)

暗影のボブキャットが死亡したとき、黒の2/1の猫(Cat)クリーチャー・トークンを1体生成する。

2/1

除去耐性と呼ばれるような能力には以下のようなものがある。

  1. 単体除去対象にならない・なりづらい能力(水銀のドラゴン/Quicksilver Dragonなど)
  2. インスタント・タイミング起動できる戦場を離れる起動型能力またたくスピリット/Blinking Spirit藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopperなど)
  3. ダメージ軽減する能力革命家チョー=マノ/Cho-Manno, Revolutionaryなど)
  4. 墓地から戦場手札戻すことのできる能力(陶片のフェニックス/Shard Phoenixストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourgeなど)
  5. 破壊を無視する能力(ダークスティールの巨像/Darksteel Colossusなど)
  6. 単体除去1枚では完全にアドバンテージを失わないトークン生成能力(ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engineスラーグ牙/Thragtuskなど)

キーワード能力(またはそれに近いもの)を挙げれば、1には呪禁(および被覆)やプロテクション護法、3にはプロテクションや吸収移し変え効果、4には頑強不死、5には破壊不能再生、6には暗影サイクル共生サイクルが該当する。また、6は後述のように死亡誘発によらないトークン生成能力を指す場合もある(曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror女王スズメバチ/Hornet Queenなど)。

一般的に除去耐性は、環境との関係から判断される。たとえば呪禁と破壊不能の場合、カードプールの狭いスタンダードだと破壊不能の方が除去耐性が高いと言われやすいが、破壊以外の除去が蔓延するエターナルだと、呪禁の方が除去耐性が高いと言われるのが一般的である。前述した「黒である」ことも2010年代後半から2020年代前半までのスタンダードでは黒が対象外の除去が収録されていないため意味がなく、タフネスの高さも環境に存在する火力やマイナス修整除去、逆にタフネスの高さを参照する除去(光の柱/Pillar of Lightなど)の存在や性能で評価が変わる。

除去耐性は、特にコントロールデッキフィニッシャーを決める際に重要な要素となる。少数の大型クリーチャーで攻めることの多いコントロールデッキでは、除去耐性を持つことでフィニッシャーを安定して運用できることが重要となってくるからである。

  • 除去が効きにくくなるわけではないが、死亡誘発のように対象になったり破壊されたりすることで誘発して対戦相手に不利益を与えるために、除去をためらわせるような誘発型能力も「擬似的な除去耐性」と呼ぶこともある。
    • さらに最近では、ETB能力など戦場に出た時点で一定の効果を与え、その後除去されても一方的な損とならない場合も「擬似的な除去耐性」に数えられる場合がある。このように除去耐性の解釈が広くなるのは、除去耐性の本質の一つが除去による一方的なアドバンテージ喪失の防止にある(アドバンテージ喪失を抑えられれば形を気にする必要はない)からである。
  • ただし前述の「擬似的な除去耐性」は対戦相手の状況、特にゲームの終盤や追い詰められたプレイヤーには機能しないということを念頭においておこう。アドバンテージだけを比較するならともかく、勝敗と比較するなら選ぶまでもない。
  • 除去耐性はあくまでカード評価のパラメーターの1つでしかなく、除去耐性が無いカードが必ずしも弱いというわけではない。重いうえに除去耐性が無いカードでも定着した際のリターンが莫大ならばトーナメントで活躍することがある。代表的な例は悪斬の天使/Baneslayer Angel長老ガーガロス/Elder Gargarothなど。
    • マジックカードゲームである以上、常に除去を握っていられるわけではないということもこれに関連していると言えよう。

参考

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