奸謀/Conspiracy

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自軍の[[クリーチャー・タイプ]]を根こそぎ書き換える[[コンボ]]用[[エンチャント]]。
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自軍の[[クリーチャー・タイプ]]を根こそぎ書き換える[[コンボ]]用[[エンチャント]]。[[戦場]]の[[クリーチャー]]だけでなく、[[ライブラリー]]や[[墓地]]といった[[領域]]の[[カード]]や[[スタック]]上の[[呪文]]まで[[効果]]が及ぶ。
[[]]の[[クリーチャー]]だけでなく、[[ライブラリー]]や[[墓地]]といった[[領域]]や[[スタック]]上の[[カード]]まで[[効果]]が及ぶ。
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元は[[傭兵]]や[[レベル]]の[[リクルート]][[能力]]と組み合わせるためにデザインされた[[カード]]
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元は[[傭兵]]や[[レベル]]の[[リクルート]][[能力]]と組み合わせるためにデザインされた[[カード]]。今では[[オンスロート・ブロック]]や[[ローウィン・ブロック]]の[[タイプ的|クリーチャー・タイプを参照するカード]]と組み合わせることができ、用途が増えたと言える。
今では[[オンスロート・ブロック]]や[[ローウィン・ブロック]]の[[部族カード]]などと組み合わせることができ、用途が増えたと言える。
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やや[[重い]]がコンボ専用カードとしてのポテンシャルは持っており、様々な面白いコンボを作れる。
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やや[[重い]]がコンボ専用カードとしてのポテンシャルは持っており、様々な面白いコンボを作れる。例えば、[[ウルザの保育器/Urza's Incubator]]と並べると2[[マナ]]以下の無色の[[クリーチャー]]は[[コスト]]0で[[唱える]]ことができる。
例えば、[[ウルザの保育器/Urza's Incubator]]と並べると2[[マナ]]以下の[[アーティファクト・クリーチャー]]は[[コスト]]0で[[プレイ]]出来る。
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*初登場時よりも[[テキスト]]が少々難しくなり、効果を及ぼす範囲にも少し変化が起きた。
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*[[あなた]]が[[オーナー]]である戦場に出ていないクリーチャー・カード」と書いてあるが、現在のルールでは能力中に「カード」と書いてあった場合は[[パーマネント]]や呪文は含まないので、「戦場に出ていない」の部分は蛇足となっている。
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**かつてはパーマネントや呪文もカードに含まれていたので、あなたがオーナーであるクリーチャー・カードを[[対戦相手]]が[[コントロール]]している場合も、その呪文は「あなたがオーナーである戦場に出ていないクリーチャー・カード」であるためスタック上で奸謀の効果を受けていた。現在はこの場合も効果を受けない。
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*これはクリーチャー・タイプを上書きし、元々持っていたそれを[[失う|失わ]]せる。
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**[[多相]]を持つクリーチャーも、あたかも多相を持たないかのように、このカードが指定するクリーチャー・タイプのみを持つようになる({{CR|613.3}})。
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**[[Magic Online Vanguard]]の[[Seshiro the Anointed Avatar]]は似た[[能力]]を持つが、そちらは上書きでなく追加。
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*[[静寂の捕縛/Bound in Silence]]などの[[同族]]カードはクリーチャー・タイプを持つが、クリーチャーではないため影響を受けない。
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*同名の特殊セットが存在する。(→[[コンスピラシー]])
  
{| class="wikitable"
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==開発秘話==
|-
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プレイテストの時点で傭兵([[]])がレベル([[]])に比べて弱いことが分かっていたため、それを支援するために作られたカード。そのため、本来「クリーチャー・タイプの変更」は青の[[色の役割]]であるが、これは黒になった。黒なのにクリーチャー・タイプが変更されてしまう理由は、(黒らしい)陰謀のせいとされた。[[Mark Rosewater]]はこれを「メカニズムを無理やりフレイバーで正当化しようとするのは、労力を惜しんだみっともないデザインでしかない」と振り返っている<ref>[https://web.archive.org/web/20170817192812/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/enchantment-better-things-part-one-2007-06-25 Enchantment For Better Things, Part One(Internet Archive)]([[Making Magic]] [[2007年]]6月25日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|([[オーナー]])||colspan="2" aligen="center" style="background:#D0D8E0"|[[あなた]]||colspan="2" aligen="center" style="background:#D0D8E0"|[[対戦相手]]||
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| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|[[手札]]
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[[墓地]]
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[[ライブラリー]]
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[[ゲーム外]]||colspan="2" aligen="center" style="background:#FF9999"|○||colspan="2" aligen="center"|×||
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|-
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| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|([[コントローラー]])| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|あなた| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|対戦相手| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|あなた| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|対戦相手||
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|-
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| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|[[スタック]]上の
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クリーチャー呪文| aligen="center" style="background:#FF9999"|○| aligen="center" style="background:#FF6666"|○| aligen="center" style="background:#FF9999"|○| aligen="center"|×||
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|-
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| aligen="center" style="background:#D0D8E0"|[[]]のクリーチャー| aligen="center" style="background:#FF9999"|○| aligen="center"|×| aligen="center" style="background:#FF9999"|○| aligen="center"|×||
+
|}
+
  
**特に、相手が[[あなた]][[墓地]]からプレイした呪文はスタック上で奸謀の効果を受けることに注意。
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==関連カード==
<!-- これが影響するのは[[妖精の計略/Faerie Trickery]][[エルフの小間使い/Elvish Handservant]]などぐらいしかないが。
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選んだクリーチャー・タイプを全クリーチャーに与えるカードとして、のちに以下の亜種が作られている。特記しない限りあなたのクリーチャーにのみタイプを付与する。
↑それ系統なら結構ありますよね。少なくとも3〜4枚列挙して済む、という程度の枚数ではないはず。 -->
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*[[標準化/Standardize]] - 青の[[ダブルシンボル]]2マナのインスタント。ターン終了時まで、かつ[[戦場]]のクリーチャーのみ、[[コントローラー]]問わず選んだタイプになる。[[壁]]は除く。([[オンスロート]])
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**[[霧衣の覚醒者/Mistform Wakecaster]] - 青の5マナのクリーチャーの[[タップ能力]]で、ターン終了時まで選んだタイプになる。[[起動コスト]](2)(青)(青)。対象単体ならば(1)だけで起動可。([[レギオン]])
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**[[鏡の精体/Mirror Entity]] - 白の3マナクリーチャーの[[起動型能力]]でターン終了時までタイプを選ばず全てのタイプを与える。さらに[[P/T]]を起動に支払ったマナ数と同値に変更。([[ローウィン]])
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**[[ヴェリズ・ヴェルの盾/Shields of Velis Vel]] - 白1マナのインスタント。ターン終了時までタイプを選ばず全てのタイプを与える。さらに+0/+1[[修整]]。(ローウィン)
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**[[揮発性鉤爪/Volatile Claws]] - [[赤]]3マナで修整値が+2/+0になったヴェリズ・ヴェルの盾。([[モダンホライゾン]]
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*[[堕ちたる者の灰/Ashes of the Fallen]] - 2マナの[[アーティファクト]]。自分の墓地のクリーチャー・カードのみに適用される。([[神河救済]])
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*[[異種移植/Xenograft]] - 青の5マナのエンチャント。戦場のクリーチャーにのみ適用される。([[新たなるファイレクシア]])
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*[[秘儀での順応/Arcane Adaptation]] - 青の3マナのエンチャント。奸謀同様、すべての[[領域]]のクリーチャー・カードに適用される。([[イクサラン]])
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**[[生物学者、ルカルメル/Rukarumel, Biologist]] - [[5色]]の5マナのクリーチャー。秘儀での順応を内蔵している。ただし[[スリヴァー]]でない[[トークン]]には適用されない。([[統率者マスターズ統率者デッキ]])
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**[[変貌の力線/Leyline of Transformation]] - 青の4マナのエンチャント。[[力線]]であり、すべての領域のクリーチャー・カードに適用される。([[ダスクモーン:戦慄の館]])
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*[[仮面林の結節点/Maskwood Nexus]] - 4マナのアーティファクト。タイプを選ばず全てのクリーチャー・タイプを与える。タップ能力で2/2[[多相]]トークンを生成する。([[カルドハイム]])
  
*これは[[クリーチャー・タイプ]]を上書きし、元々持っていたそれを失わせる。
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これらは奸謀とは違い元のクリーチャー・タイプを残すため、効果としては前述の[[Seshiro the Anointed Avatar]]に近い。
**[[Magic Online Vanguard]]の[[Seshiro the Anointed]]は似た[[能力]]を持つが、そちらは上書きでなく追加。
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*バリエーションに、[[墓地]]のクリーチャー・カードに効果が限定された[[堕ちたる者の灰/Ashes of the Fallen]]がある。
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これは元のクリーチャー・タイプを残すので、効果としては上記[[Seshiro the Anointed]]に近い。
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*[[時のらせん]]で[[タイムシフト]]カードとして[[再録]]。
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*あくまで[[クリーチャー]]にのみ影響するので、[[静寂の捕縛/Bound in Silence]]などの[[部族]]カードに対しては影響を与えない。
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*「奸謀(かんぼう)」とは、わるだくみのこと。
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<!-- [[重い|レジェンド・ルール]]制定前は、[[クリーチャー・タイプ]]に[[レジェンド]]を指定できたので[[ウィニー]]系に対する[[除去]]効果も持っていた。ただ、[[重かった]]ので使われることはほとんどなかった。
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↑《寄付/Donate(UD)》とかしない限りそのような除去効果は期待できません。
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 あと「制定前」というのはおかしいですね。書くなら「変更前」。 -->
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<!-- --[[ドラゴンストーム]]で使うと・・・
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↑苦労に見合った強さも面白みもないかと。アクローマなどを出すにしてもその分のストームを余計に稼がなきゃいけませんから -->
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==参考==
 
==参考==
*[[カード名国語辞典]]
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<references />
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*[https://web.archive.org/web/20220518194052/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/reconstructed/conspirallies-2014-05-20-0 Conspirallies(Internet Archive)]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0010746/ 奸謀同盟]([[Daily MTG]], ReConstructed [[2014年]]5月20日 [[Gavin Verhey]]著)
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*[[カード名国語辞典#奸謀|奸謀(かんぼう)]]([[カード名国語辞典]])
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*[[クリーチャー・タイプを変更するカード]]([[機能別カードリスト]]
 
*[[カード個別評価:時のらせんタイムシフト]]
 
*[[カード個別評価:時のらせんタイムシフト]]
*[[カード個別評価:マスクスブロック]]
+
*[[カード個別評価:メルカディアン・マスクス]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:アサシンクリード]] - [[レア]]

2024年9月30日 (月) 13:57時点における最新版


Conspiracy / 奸謀 (3)(黒)(黒)
エンチャント

奸謀が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
あなたがコントロールするクリーチャーは選ばれたタイプである。あなたがコントロールするクリーチャー呪文と、あなたがオーナーであり戦場にないクリーチャー・カードについても同様である。


自軍のクリーチャー・タイプを根こそぎ書き換えるコンボエンチャント戦場クリーチャーだけでなく、ライブラリー墓地といった領域カードスタック上の呪文まで効果が及ぶ。

元は傭兵レベルリクルート能力と組み合わせるためにデザインされたカード。今ではオンスロート・ブロックローウィン・ブロッククリーチャー・タイプを参照するカードと組み合わせることができ、用途が増えたと言える。

やや重いがコンボ専用カードとしてのポテンシャルは持っており、様々な面白いコンボを作れる。例えば、ウルザの保育器/Urza's Incubatorと並べると2マナ以下の無色のクリーチャーコスト0で唱えることができる。

  • あなたオーナーである戦場に出ていないクリーチャー・カード」と書いてあるが、現在のルールでは能力中に「カード」と書いてあった場合はパーマネントや呪文は含まないので、「戦場に出ていない」の部分は蛇足となっている。
    • かつてはパーマネントや呪文もカードに含まれていたので、あなたがオーナーであるクリーチャー・カードを対戦相手コントロールしている場合も、その呪文は「あなたがオーナーである戦場に出ていないクリーチャー・カード」であるためスタック上で奸謀の効果を受けていた。現在はこの場合も効果を受けない。
  • これはクリーチャー・タイプを上書きし、元々持っていたそれを失わせる。
  • 静寂の捕縛/Bound in Silenceなどの同族カードはクリーチャー・タイプを持つが、クリーチャーではないため影響を受けない。
  • 同名の特殊セットが存在する。(→コンスピラシー

[編集] 開発秘話

プレイテストの時点で傭兵()がレベル()に比べて弱いことが分かっていたため、それを支援するために作られたカード。そのため、本来「クリーチャー・タイプの変更」は青の色の役割であるが、これは黒になった。黒なのにクリーチャー・タイプが変更されてしまう理由は、(黒らしい)陰謀のせいとされた。Mark Rosewaterはこれを「メカニズムを無理やりフレイバーで正当化しようとするのは、労力を惜しんだみっともないデザインでしかない」と振り返っている[1]

[編集] 関連カード

選んだクリーチャー・タイプを全クリーチャーに与えるカードとして、のちに以下の亜種が作られている。特記しない限りあなたのクリーチャーにのみタイプを付与する。

これらは奸謀とは違い元のクリーチャー・タイプを残すため、効果としては前述のSeshiro the Anointed Avatarに近い。

[編集] 参考

  1. Enchantment For Better Things, Part One(Internet Archive)(Making Magic 2007年6月25日 Mark Rosewater著)
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