裏切りの工作員/Agent of Treachery

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(禁止指定)
 
(14人の利用者による、間の15版が非表示)
1行: 1行:
 
{{#card:Agent of Treachery}}
 
{{#card:Agent of Treachery}}
  
[[ETB]][[能力]]でどんな[[パーマネント]]でも[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]奪取できる[[クリーチャー]]。[[オーナー]]が自分でないパーマネントを3つ以上維持していたら大量[[ドロー]]できる能力も持つ。
+
[[ETB]][[能力]]でどんな[[パーマネント]]でも[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]奪取できる[[クリーチャー]]。[[オーナー]]が自分でないパーマネントを3つ以上維持していると大量[[引く|ドロー]]できる[[誘発型能力]]も持つ。
  
7[[マナ]]2/3と、非常に[[重い]]うえに[[マナレシオ]]も劣悪そのものだが、[[土地]]だろうが問答無用で奪い、しかも取り返されることは一切ない。[[ソーサリー]]として考えても十分な[[コスト・パフォーマンス]]である。
+
7[[マナ]]2/3と、非常に[[重い]]うえに[[マナレシオ]]も劣悪そのものだが、[[土地]]を含むあらゆるパーマネントを永続的に奪える効果は非常に強力。[[押収/Confiscate]]に1マナ追加すると2/3のクリーチャーがついてきて、取り返されることがなくなった、と考えると[[コスト・パフォーマンス]]は良好とすら言える。
  
ドロー[[能力]]は、厳しい条件に加えてそもそもそんな状況になった時点で相当優位に立っていることが多く[[オーバーキル]]気味だが、それでも無視できる能力ではないだろう。
+
ドロー[[能力]]の条件達成は簡単ではないが、[[ライブラリー]]の[[カード]]を全て引ききる程の[[リソース]]戦では、[[ボード・アドバンテージ]]を固定する上で役に立つ。登場時の[[スタンダード]]には実用的な[[青]]のコントロール奪取カードとして[[幻惑の旋律/Entrancing Melody]]や[[集団強制/Mass Manipulation]]が存在しており、併用することで達成は十分現実的。他にも[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]や[[伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales]]による使い回し、[[模写/Quasiduplicate]]との[[コンボ]]など意外と手段は多い。むしろ[[オーバーキル]]気味で[[ライブラリーアウト]]の危険性はあるものの、それを逆手に取って[[神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries]]の[[勝利条件]]を積極的に目指すプランも存在した。
  
登場時の[[スタンダード]]には実用的な[[青]]のコントロール奪取カードとして[[幻惑の旋律/Entrancing Melody]]や[[集団強制/Mass Manipulation]]が存在しており、併用することで達成は十分現実的なものとなる。また、オーナーが異なればいいだけなので、[[人質取り/Hostage Taker]]や[[正気泥棒/Thief of Sanity]]で[[パーマネント・カード]]を奪って[[唱え]]たり、[[戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde]][[対戦相手]][[墓地]]から[[リアニメイト]]したりしても達成しうる。
+
スタンダードでは当初[[スケープシフト#イクサラン・ブロック~基本セット2020期|スケープシフトデッキ]]で、[[ミラーマッチ]]の際に相手の[[死者の原野/Field of the Dead]]も奪える点を評価され[[サイドボード]]に採用された。[[ローテーション]]後は後継の[[ゴロス・ランプ]]が[[トップメタ]]の位置についたこともあり、[[メインデッキ]]での採用が多くなった。[[夏の帳/Veil of Summer]][[禁止カード|禁止]]後は、万能パーマネント[[除去]]として[[青白コントロール/スタンダード/ラヴニカのギルド~基本セット2021期|アゾリウス・コントロール]]や[[青緑コントロール#ラヴニカのギルド~基本セット2021期|シミック・ランプ]]など様々な[[青]]絡みのデッキに投入されるようになる。[[テーロス還魂記]]では強力な[[明滅]]カードである[[深海住まいのタッサ/Thassa, Deep-Dwelling]]が登場して併用されるようになり、[[イコリア:巨獣の棲処]]では踏み倒し[[コンボデッキ]]である[[ウィノータ・コンボ]]や[[ルーカ・コンボ]]が登場したことで活躍の幅を広げ、[[フィニッシャー]]としての評価を飛躍的に高めた。
 +
 
 +
[[基本セット2020]]の[[リミテッド]]では屈指の[[パワーカード]]。単発でも十分に強いが、[[聖域の門/Portal of Sanctuary]]や[[骨への血/Blood for Bones]]で使い回せるとさらに強力。
 +
 
 +
==禁止指定==
 +
[[2020年]]6月1日([[Magic: The Gathering Arena]]では6月4日)より、[[スタンダード]]で[[禁止カード]]に指定された。同時に、[[ヒストリック]]でも一時停止カードに指定された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/june-1-2020-banned-and-restricted-announcement June 1, 2020 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034028/ 2020年6月1日 禁止制限告知](News [[2020年]])6月1日 [[Ian Duke]]著)</ref>。その後、この禁止により前向きな影響が見られたことや、すぐに再導入しても安全と言えないと感じられたことから、2020年7月13日をもって禁止指定に移行した<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/july-13-2020-banned-and-restricted-announcement-2020-07-13 July 13, 2020 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034150/ 2020年7月13日 禁止制限告知](News [[2020年]]7月13日 [[Ian Duke]]著)</ref>。
 +
 
 +
[[イコリア:巨獣の棲処]]追加後に成立した[[ウィノータ・コンボ]]や[[ルーカ・コンボ]]の隆盛により、裏切りの工作員が早期に戦場に出されることが多くなったことによる。序盤に出された裏切りの工作員は[[対戦相手]]にとって極めて腹立たしく、もたらされる[[アドバンテージ]]差は巻き返すのが困難であり、逆転できる可能性が少ないという点が問題視された。また、[[パーマネント・タイプ]]を問わず[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]を奪える点も、[[メタゲーム]]の多様性を減少させるとして問題となった。
 +
 
 +
==脚注==
 +
<references/>
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[カード個別評価:基本セット2020]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:基本セット2020]] - [[レア]]
 +
__NOTOC__

2021年10月14日 (木) 21:49時点における最新版


Agent of Treachery / 裏切りの工作員 (5)(青)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue)

裏切りの工作員が戦場に出たとき、パーマネント1つを対象とし、それのコントロールを得る。
あなたの終了ステップの開始時に、あなたが、あなたがオーナーではないパーマネントを3つ以上コントロールしている場合、カードを3枚引く。

2/3

ETB能力でどんなパーマネントでもコントロール奪取できるクリーチャーオーナーが自分でないパーマネントを3つ以上維持していると大量ドローできる誘発型能力も持つ。

7マナ2/3と、非常に重いうえにマナレシオも劣悪そのものだが、土地を含むあらゆるパーマネントを永続的に奪える効果は非常に強力。押収/Confiscateに1マナ追加すると2/3のクリーチャーがついてきて、取り返されることがなくなった、と考えるとコスト・パフォーマンスは良好とすら言える。

ドロー能力の条件達成は簡単ではないが、ライブラリーカードを全て引ききる程のリソース戦では、ボード・アドバンテージを固定する上で役に立つ。登場時のスタンダードには実用的なのコントロール奪取カードとして幻惑の旋律/Entrancing Melody集団強制/Mass Manipulationが存在しており、併用することで達成は十分現実的。他にも時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Talesによる使い回し、模写/Quasiduplicateとのコンボなど意外と手段は多い。むしろオーバーキル気味でライブラリーアウトの危険性はあるものの、それを逆手に取って神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries勝利条件を積極的に目指すプランも存在した。

スタンダードでは当初スケープシフトデッキで、ミラーマッチの際に相手の死者の原野/Field of the Deadも奪える点を評価されサイドボードに採用された。ローテーション後は後継のゴロス・ランプトップメタの位置についたこともあり、メインデッキでの採用が多くなった。夏の帳/Veil of Summer禁止後は、万能パーマネント除去としてアゾリウス・コントロールシミック・ランプなど様々な絡みのデッキに投入されるようになる。テーロス還魂記では強力な明滅カードである深海住まいのタッサ/Thassa, Deep-Dwellingが登場して併用されるようになり、イコリア:巨獣の棲処では踏み倒しコンボデッキであるウィノータ・コンボルーカ・コンボが登場したことで活躍の幅を広げ、フィニッシャーとしての評価を飛躍的に高めた。

基本セット2020リミテッドでは屈指のパワーカード。単発でも十分に強いが、聖域の門/Portal of Sanctuary骨への血/Blood for Bonesで使い回せるとさらに強力。

[編集] 禁止指定

2020年6月1日(Magic: The Gathering Arenaでは6月4日)より、スタンダード禁止カードに指定された。同時に、ヒストリックでも一時停止カードに指定された[1]。その後、この禁止により前向きな影響が見られたことや、すぐに再導入しても安全と言えないと感じられたことから、2020年7月13日をもって禁止指定に移行した[2]

イコリア:巨獣の棲処追加後に成立したウィノータ・コンボルーカ・コンボの隆盛により、裏切りの工作員が早期に戦場に出されることが多くなったことによる。序盤に出された裏切りの工作員は対戦相手にとって極めて腹立たしく、もたらされるアドバンテージ差は巻き返すのが困難であり、逆転できる可能性が少ないという点が問題視された。また、パーマネント・タイプを問わずコントロールを奪える点も、メタゲームの多様性を減少させるとして問題となった。

[編集] 脚注

  1. June 1, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年6月1日 禁止制限告知(News 2020年)6月1日 Ian Duke著)
  2. July 13, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年7月13日 禁止制限告知(News 2020年7月13日 Ian Duke著)

[編集] 参考

QR Code.gif