影響範囲
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影響範囲/Range of Influenceとは、各プレイヤーが持ち、そのプレイヤーが影響を及ぼすことができるプレイヤーの最大距離のこと。これに制限をつける多人数戦用の公式選択ルールを「影響範囲制限」選択ルール/Limited Range of Influence Optionと言う。
目次 |
ルール
影響範囲の定義
プレイヤーの影響範囲とは、そのプレイヤーから何プレイヤー分離れたところまで影響が及ぶかという最大の距離のことを言う。プレイヤーから指定された影響範囲以内の席に座っているプレイヤーは、そのプレイヤーの影響範囲内にいる。あるプレイヤーの影響範囲内にいるプレイヤーがコントロールしているオブジェクトも、同じく影響範囲内にある。プレイヤーは、常に自分の影響範囲内にいる。
影響範囲は呪文、能力、効果、ダメージ、攻撃、選択、勝利について考慮される。
- 影響範囲は、主に1席分か2席分が選ばれる。プレイヤーによって影響範囲が異なることもありえる。
- 影響範囲内にいるプレイヤーは、各ターンの開始時に決定される。
- オブジェクトは、そのコントローラーがあるプレイヤーの影響範囲内にいる場合、そのプレイヤーの影響範囲内にいる。
影響範囲による制約
- クリーチャーは、そのコントローラーの影響範囲にいる対戦相手か、そのプレイヤーがコントロールするプレインズウォーカーか、そのプレイヤーが守る者であるバトルにのみ攻撃できる。影響範囲に対戦相手がいなければ、そのクリーチャーは攻撃できない。
- プレイヤーの影響範囲外にあるオブジェクトやプレイヤーは、そのプレイヤーの呪文や能力の対象にならない。
- 複数のプレイヤーに選択を行わせるカードは、選択範囲制限を用いたときには異なる働きをする。
- オブジェクトまたはプレイヤーを選ばせる場合、その選ぶプレイヤーは自分の影響範囲内で選ばなければいけない。
- プレイヤーが(オブジェクトでなく)1つ以上の選択肢を選ぶ場合、その選択肢が影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーを参照していても選ぶことができる。
- 効果に必要な選択を行えるプレイヤーが影響範囲内にいない場合、その効果のコントローラーの左側で一番近い適切なプレイヤーが選択を行う。
- プレイヤーは、その影響範囲外にあるオブジェクトの起動型能力を起動できない。
- 誘発型能力は、その誘発イベント全体が発生源のコントローラーの影響範囲内で起こらない限り誘発しない。
- 誘発イベントの中にオブジェクトが影響範囲を出入りすることが含まれる場合、そのイベントの種類によって決定される、直前又は直後の状況を使用して誘発するかどうかを決定する。領域変更誘発を参照。
- オーラや装備品、城砦はそのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーにエンチャントや装備、城砦化することはできない。それらが不正なオブジェクトやプレイヤーにつけられたとき、状況起因処理でオーラはオーナーの墓地に置かれ、装備品や城塞ははずれて戦場に残る。
- 呪文や能力は、そのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーに影響を与えられない。その効果の、影響範囲外に影響を及ぼす部分は何もせず、残りの部分は通常通りに働く。
- 呪文や能力がゲームの情報を必要とする場合、影響範囲内の情報しか得られない。コントローラーの影響範囲外のオブジェクトやイベントに関しての情報を見ることはできない。
- ワールド・ルールは、それぞれ条件を満たすパーマネントがそのコントローラーの影響範囲内にある場合のみ適用される。
- 影響範囲制限のルールによって置換効果・軽減効果の置換後のイベントの一部または全てが実行できなくなる場合、その不可能な効果は単に無視される。
- 置換効果が、呪文や能力の効果をそのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーに及ぼそうとした場合、イベントのその部分は何もしない。
- 呪文や能力が、ある発生源からのダメージを軽減するという効果を生成した場合、その呪文や能力のコントローラーの影響範囲内にその発生源が存在しなければ影響を及ぼさない。逆に、クリーチャーやプレイヤーに与えるダメージを軽減するという効果を生成した場合、そのクリーチャーやプレイヤーが影響範囲内に無ければ影響を及ぼさない。発生源も軽減先も特定されていないダメージを軽減する効果は、発生源と軽減先の両方が影響範囲内になければ軽減しない。
- 何らかの効果によってプレイヤー1人が勝利する場合、その代わりに、そのプレイヤーの影響範囲内にいる対戦相手すべてはゲームに敗北する。
その他
- それまでもカジュアルの多人数戦で用いられていた「レンジ」のルールを厳密に処理できるように明確化したものである。
- 2006年10月1日版の総合ルールでは、当時のCR:601.14bの2番目の例に誤りがあったが、のちに修正された。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 8 多人数戦ルール
- 801 「影響範囲限定」選択ルール
- 801.1 「影響範囲限定」はほとんどの多人数戦に適用できる選択ルールである。「皇帝戦」変種ルール(rule 809 参照)では常に、また、5人以上のプレイヤーによるゲームではしばしば用いられる。
- 801.2 プレイヤーの影響範囲とは、そのプレイヤーから何プレイヤー分離れたところまで影響が及ぶかという最大の距離のことを言う。そのプレイヤーから指定された距離以内の席に座っているプレイヤーは、そのプレイヤーの影響範囲内にいる。あるプレイヤーの影響範囲内にいるプレイヤーがコントロールしているオブジェクトも、同じく影響範囲内にある。影響範囲は、呪文、能力、効果、ダメージ、攻撃、選択、勝利について考慮される。
- 801.3 クリーチャーは、そのコントローラーの影響範囲内にいる対戦相手か、当該対戦相手がコントロールしているプレインズウォーカーか、当該対戦相手が守る者であるバトルにだけ攻撃できる。影響範囲内に対戦相手がいない場合、そのプレイヤーがコントロールしているクリーチャーは攻撃できない。
- 801.4 プレイヤーの影響範囲外にあるオブジェクトやプレイヤーは、そのプレイヤーの呪文や能力の対象 にならない。
- 801.5 複数のプレイヤーに選択を行わせるカードが存在するが、これらのカードは「影響範囲限定」選択ルールを用いた場合には機能し方が異なる。
- 801.6 プレイヤーは、その影響範囲外にあるオブジェクトの起動型能力を起動できない。
- 801.7 誘発型能力は、その誘発イベント全体が発生源のコントローラーの影響範囲内で起こらない限り誘発しない。
- 801.7a 誘発イベントの中にオブジェクトが影響範囲を出入りすることが含まれる場合、そのイベントの種類によって決定される、直前または直後の状況を使用して誘発するかどうかを決定する。rule 603.6、rule 603.10 参照。
- 801.8 オーラはそのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーにエンチャントすることはできない。オーラが不正なオブジェクトやプレイヤーについた場合、状況起因処理でオーナーの墓地に置かれる。rule 704 参照。
- 801.9 装備品はそのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトに装備されることはできない。城砦はそのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトを城砦化することはできない。装備品や城砦が不正なパーマネントについた場合、状況起因処理ではずれて戦場に残る。rule 704 参照。
- 801.10 呪文や能力は、そのコントローラーの影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーには影響を及ぼせない。効果の、影響範囲外のオブジェクトやプレイヤーに影響を及ぼす部分は何もしない。そうでない部分は通常通り影響を及ぼす。
- 801.11 呪文や能力がゲームの情報を必要とする場合、そのコントローラーの影響範囲内の情報しか得られない。コントローラーの影響範囲外のオブジェクトやイベントに関しての情報を用いることはできない。
- 801.12 「ワールド・ルール」(rule 704.5k 参照)は、ワールド・パーマネントがもう1つ、ワールド・パーマネントのコントローラーの影響範囲内にあるときにのみ適用される。
- 801.13 置換・軽減効果は、特定のイベントが起こるのを待ち、そしてその全体または一部を置換する。「影響範囲限定」選択ルールにより、置換後のイベントが実行できない効果を含むようになることもありうる。その場合、その不可能な効果は単に無視される。rule 614〔置換効果〕、rule 615〔軽減効果〕参照。
- 801.14 何らかの効果によってプレイヤー1人が勝利する場合、その代わりに、そのプレイヤーの影響範囲内にいる対戦相手全てはゲームに負けになる。
- 801.15 呪文や能力の効果によってゲームが引き分け になる場合、その呪文や能力のコントローラーとその影響範囲内にいるすべてのプレイヤーは引き分け になり、ゲームから離れる。残りのプレイヤーはゲームを続ける。
- 801.16 ゲームが選択的でない処理による「ループ」を作り、それを止める方法がない場合、そのループに含まれるオブジェクトをコントロールしているプレイヤー、ならびにその各プレイヤーの影響範囲内にいるプレイヤーは、そのゲームにおいて引き分けとなる。それらのプレイヤーはゲームから離れ、他のプレイヤーがゲームを続ける。
- 801.17 ゲームを再び開始する(rule 723 参照)効果は、影響範囲 制限 選択ルールの例外である。そのゲームに参加している全てのプレイヤーは、新しいゲームに含まれる。
- 801.18 大乱闘戦以外の多人数プレインチェイス戦において、次元・カードや現象・カードは「影響範囲限定」選択ルールの影響を受けない。それらの能力やその効果は、ゲーム内にいる適用されうるオブジェクトやプレイヤーすべてに影響を及ぼす。rule 901〔プレインチェイス戦〕参照。
- 801 「影響範囲限定」選択ルール