次元縛りの共謀者/Planebound Accomplice
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クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
(赤):あなたは、あなたの手札からプレインズウォーカー・カード1枚を戦場に出してもよい。次の終了ステップの開始時に、それを生け贄に捧げる。
1/3騙し討ち/Sneak Attackのプレインズウォーカー版と言った具合の起動型能力を持つクリーチャー。
クリーチャーは1ターン限りの使用であっても攻撃やETB能力などで様々な利用ができるが、プレインズウォーカーは忠誠度能力1回の起動しかできず、しかも戦場に出して即使えるのは大抵プラス能力か小マイナス能力であり効果が控えめであるため、得られるアドバンテージはたかが知れているだろう。パッと見の派手さとは裏腹に、やれることは案外地味なカードである。
そもそもプレインズウォーカーは「長く維持してじわじわとアドバンテージを稼いでいき、最終的にそのまま勝利へと繋げられるカード」であることが多いので、こういった形で無理やり使用するよりも、ブロッカーや除去などでプレインズウォーカーを守り、長く運用したほうがいいケースが多いだろう。そういう意味では本末転倒なカードであるとも言える。
とはいえど赤マナ1点(+事実上手札1枚の消費)という、さほど高くない起動コストでプレインズウォーカーの能力を使えるのは額面上は決して悪くないコスト・パフォーマンスではある。例えば王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaohや精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragonのような超重量級プレインズウォーカーであれば、戦場に出てすぐ使える能力であっても相応に強力。また槌のコス/Koth of the Hammerなどのマナを生み出す忠誠度能力を使って擬似的なマナ加速を行ったりなどの応用も効く。また嵐の伝導者、ラル/Ral, Storm Conduitによる無限コンボを狙う、対戦相手がフェッチランドなどを起動したのに対応して夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Renderを出して妨害するなど、1ターンだけというのがほとんどペナルティにならない使い方も稀にだが存在するため、発想と使い方次第で意外な活躍ができるかもしれない。
リミテッドでは残念ながらハズレレア。灯争大戦のような大量のプレインズウォーカーが収録されたセットであれば別だが、モダンホライゾンにはプレインズウォーカー・カードは2枚しか存在せずどちらも神話レアなのでまず併用はできず、マナレシオの低い実質バニラに過ぎない。
- タップ能力ではないので、同一ターン中に複数回起動できる。
- 雲石の工芸品/Cloudstone Curioを用いれば、先に出したプレインズウォーカーをバウンスして手札に戻せるので、「赤マナ2点ごとに、2枚のプレインズウォーカーを1回ずつ戦場に出す(と共に忠誠度能力を各1回起動する)」ことができる。
- プレインズウォーカーの能力で赤マナ2点を確保できれば無限ループ。槌のコス/Koth of the Hammer、反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defianceなどの他、野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(+土地)、求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(+マナ・アーティファクト)等がループの構成候補か。
- この能力の起動自体はインスタント・タイミングで起動できる。忠誠度能力の起動はソーサリー・タイミングでしか行えないため通常はあまり意味はないが、灯争大戦で登場した起動型能力以外の能力を持つプレインズウォーカーの中にはこの行為に意味があるカードもある。
- プレインズウォーカーに速攻を与える効果はない。ギデオンなどのクリーチャー化するプレインズウォーカーと組み合わせる際には注意。
- プレインズウォーカーを明滅させると、生け贄に捧げる部分を踏み倒すことができる。明滅能力を持つプレインズウォーカーである滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojournerとは相性抜群。
- 倍増の季節/Doubling Seasonと組み合わせれば大マイナス能力の起動を狙うことも可能。安定性はないし、成功したところでオーバーキルもいいところではあるが、狙いたくなるロマンはある。
- イラストで呼び出しているのは同セットのレンと六番/Wrenn and Six。多色とはいえ2マナのプレインズウォーカーであり、できればこのカードの能力で出すのではなく普通に唱えたい。