モミール・ベーシック
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モミール・ベーシック/Momir BASICとは、Magic Online認定フォーマットの1つ。Magic Online VanguardのMomir Vig, Simic Visionary Avatarと基本土地のみが使用可能なフォーマット。
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概要
要するにMomir Vigからランダムに出現するクリーチャートークンのみで戦うわけで、その性質から、構築やリミテッドなどに比べ、運の要素が極めて強い。 今までMTGで生み出された数多のクリーチャーが夢の共演を果たすため、現実で再現するのが難しい、MOならではの遊び方と言える。
Momir Vigが使用可能になって以来、主にカジュアル・ルームでプレイされていた物が正式にサポートされた。
構築ルール
ヴァンガード
Momir Vig, Simic Visionary Avatarヴァンガード
手札 +0/ライフ +4
(X),カードを1枚捨てる:点数で見たマナ・コストがXである、無作為に選ばれたクリーチャー・カード1枚のコピーであるトークンを1体戦場に出す。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動でき、各ターンに1回しか起動できない。
アーティスト:UDON (Chris Stevens)
- 使用可能カードは基本土地(基本氷雪土地は使用不可)のみ。種類は問わないので、各基本土地12枚でも特定の基本土地60枚でもかまわない。
- デッキは60枚の基本土地とMomir Vig, Simic Visionary Avatarのデッキでなくてはならない。
戦略
運の要素が大きいのは言うまでもないが、それでも基本となる戦略は存在する。ただし、それら基本とされていることでも、決して正確な計算に基づいたものではなく、また新しいセットがサポートされるたびに変わっていくことに注意。また、諸説存在する。
- 能力をX=1から起動しない
- まず前提として、「土地のプレイ」「Momir Vigの能力を起動」の両方を行えるのは、手札が2枚以上残っているのが条件である。当然、より大きなマナ域でその状態を保持したいが、そのためには序盤は土地のプレイのみを行い、手札の消費を抑える必要がある。つまりその間は一方的にクリーチャーを展開されるリスクを犯すことになり、その兼ね合いがプレイングの大半と言っても良い。特に8マナ域まではマナ域が上昇するに伴ってクリーチャーの質も飛躍的に上昇するため、8マナまではマナを伸ばしたいところである。
- そのことから、マナ・クリーチャーやハンド・アドバンテージを得られるクリーチャーは有効性が高い。
- 1マナのクリーチャーに、盤面に大きな影響を与えるものは少ないため、カード消費を抑えてマナを伸ばす方が良いとされる(マナ・クリーチャーの確率は概ね低い)。
- 参考までに1マナ域のクリーチャーがマナ・クリーチャーである確率はほぼ1/19(5%程度)。2マナ域も同程度である。3マナ域では2.6%程度。0マナ域は1/10でドライアドの東屋/Dryad Arborが当たるが、他に有用なクリーチャーが皆無。
- 基本的にはX=2から起動し始め、8マナ域までの連続起動を目指す。先手の場合はそのまま連続で起動し続けると7マナで止まってしまうので、8マナに伸ばすにはどこかでもう1つ起動しないマナ域が必要となる。比較的高確率かつ圧倒的な支配力を持つ伝説のエルドラージ・クリーチャーたちのマナ域に繋げるため、アゾリウスのギルド魔道士/Azorius GuildmageがいるX=2で起動した後はX=5程度まで手札を保持する手もあるが、9マナ域は8マナ域とクリーチャーの質がさほど変わらず、10マナ域はハズレも多いため、ダメージレースを犠牲にする程かどうかは微妙な所であり、最近はそのようなプレイングはあまり見かけなくなった。ただし8マナには悪名高い深海の生息者/Denizen of the Deepや、状況次第で自分が不利になるクリーチャーが何枚か存在しているため、特に有利な状況では8マナで起動せずに9マナ域までマナを伸ばすこともある。(9マナ域にはマナ・コストに見合わない「弱い」クリーチャーはいるが、深海の生息者のような「出たら自分が不利になる」クリーチャーは存在しない。)
- アゾリウスのギルド魔道士は出たら勝利と言えるカードではあるが、これが出る確率は0.1%未満のため、期待はしない方がよいだろう。
- 基本土地は全種類投入
- このフォーマットでは一切呪文を唱えることができないため、クリーチャーのサイズと能力だけで戦うことになる。
- 有用な起動型能力を持つクリーチャーは各色に存在するため、それぞれの色のマナを使えるようにしておく方が、戦場に出たクリーチャーが腐りにくい。
- パンプアップ持ちや火力持ちクリーチャーの有効活用のために、山/Mountainを多く入れる。沼/Swampもやや多めに入れる。
- 逆に土地渡りを考慮し、序盤は渡られやすい土地(主に沼/Swamp)を置かないプレイングが重要になる。
- 島/Islandも生息条件やバウンスに関わるカードが多いため比重は重く、逆に平地/Plains・森/Forestは起動型能力(必要マナが少ない)を使うことが少ないので数枚しか入れない事が多い。
- 8マナ出る段階までに全ての基本土地を置いておくと、8マナ域に5種類存在するレジェンドの伝説のエルダー・ドラゴン達が全て維持できるようになる。しかし、水底のビヒモス/Benthic Behemothや墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathanに島を渡られたり、隔離するタイタン/Sundering Titanで土地基盤を壊滅させられる可能性もある。
- パンプアップ持ちや火力持ちクリーチャーの有効活用のために、山/Mountainを多く入れる。沼/Swampもやや多めに入れる。
その他
強烈なデメリットを持つなど、単純に使うようにデザインされていないクリーチャーを引き当てると、即敗北あるいは大幅に不利になることも多い。
8マナまでほぼすべてのマナ域で危険なクリーチャーがおり、それらのマナ域で、能力を一切起動しないわけにはいかないだろうから、基本的に対処の方法は皆無である。
X | 出たクリーチャー | 結果 |
---|---|---|
2 | 誘うワーム/Tempting Wurm | 対戦相手が大量の土地を戦場に出せる。 |
3 | 田舎の破壊者/Countryside Crusher | 次の自分のアップキープにライブラリーがすべて削られる。 |
4 | 錆の精霊/Rust Elemental | アーティファクト・クリーチャーを引き当てない限り毎ターン4ライフずつ削られ続け、自身はタップ。 |
真実を覆すもの/Inverter of Truth | ライブラリーがほぼすべて追放される。墓地に充分な枚数の基本土地があることは稀。 | |
5 | 地ならし屋/Leveler | ライブラリーがすべて追放される。 |
荒廃の天使/Desolation Angel | 自分の土地だけがすべて破壊される。 | |
空を飲み込むもの/Sky Swallower | 自分の他のパーマネントが全て対戦相手のものになる。 | |
アニマの賢者/Sages of the Anima | カードが引けなくなる。 | |
6 | 世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon | 自分のパーマネントがこれだけになる。クリーチャーは状況起因処理で消滅。 |
7 | 触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable | 誘発型能力により即座にゲームに敗北する。 |
8 | 深海の生息者/Denizen of the Deep | 自分の他のクリーチャーが状況起因処理で消滅。 |
逆に、アゾリウスのギルド魔道士や根気強いハンター/Dogged Hunterのような、出たら勝利と言える程のクリーチャーもほとんどのマナ域に存在する。
また、戦乱のゼンディカー現在、X=13、X=14とX=17以上のクリーチャーは存在しない。
参考
- 第28回:《山》メイン5色(高橋優太の「このデッキを使え!」から)
- 第45回:《山》メイン5色 Part2 ~勝つためのモミール講座~/モミールベーシック(高橋優太の「このデッキを使え!」から)
- 第10回:Master of Momir Basic~モミールの達人~(高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」から)
- 行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第2回:モミール・ベーシック
- Magic Online Momir Vig Basic Event Deck
- フォーマット