対抗呪文/Counterspell
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アルファ・ベータ時代にカウンターという概念を生みだしたカード。 パーミッションという青の最も代表的な戦術の一つの中核を成し、青いカードの代表格として多くのエキスパンションに収録された。
どんな強力なカードがプレイされようとも、たったの「(青)(青)」でそれを相殺してしまう。そのため、アンタップ状態の島/Island2枚と手札1枚があるだけでブラフが成立した。 またその強力なカードが既に場にパーマネントとして出てしまっている場合であっても、これまた青の基本戦術であるバウンスで手札に戻して、再展開された所を打ち消すというテクニックもある。カード・アドバンテージは失ってしまうが、相手からすれば「一度通しても安心できない」というプレッシャーとして機能する。
唯一の弱点は、2マナのダブルシンボルという色拘束の強さ。 ウルザランドで色マナが圧迫されるウルザトロンでは採用が見送られることが多い。 またヴィンテージでは、Moxを使う上での安定性の面からマナ漏出/Mana Leakの方が優先して使われる。
第8版で再録されずスタンダード落ち。 再録を望む人も(特に当時の日本人には青を好むプレイヤーが)多かったが、また同時に、これを手放しで喜んだプレイヤーが多かった事も事実である。 その後第10版には、このカードの後継者としてデザインされた取り消し/Cancelが収録された。現スタンダード環境においては、既にその役目を終えたカードであると考えられる。 様々な人に好かれ嫌われ、そして見送られた、本当に恵まれたカードである。
なお、エクステンデッドやレガシーにおいては健在。青中心のデッキにおいて、相変わらずの活躍を見せている。
- 略称は「カンスペ」など。
- その強さと歴史の長さにより、多くのイラストレーターの手によって様々なイラストが描かれた。プロモーション・カードやそのFoilまで登場しているところを見るに、いかに人気が高かったかをも証明している。
- 「最強カード」候補にもよく挙げられる。
- 第4版まではアンコモンだったが、需要の多さのためか第5版でコモンに格下げされた。ちなみにスターターでもアンコモンである。
- カウンターカードの父とも言える存在で、後の多くのカウンターのコスト設定は、だいたいこのカードを基礎としている。(→コラム「対抗注文」)
- Mana Drainは、その最大の例外である。
主な亜種
上記の通り、ほぼすべてのカウンターはたどっていけばこれの亜種と言える。 ここではキーワード能力やメカニズム関連で確定カウンターであるものを挙げる。
- Force of Will(→ピッチスペル)
- 雲散霧消/Dissipate(→ゲームから取り除く)
- 放逐/Dismiss(→キャントリップ)
- 禁止/Forbid(→バイバック)
- 巻き直し/Rewind(→フリースペル)
- 妨害/Thwart(→ピッチスペル)
- 撃退/Foil(→ピッチスペル)
- 全面否定/Fervent Denial(→フラッシュバック)
- 権威の確立/Assert Authority(→親和)
- 最後の言葉/Last Word(→打ち消されない)
- 水面院の翻弄/Minamo's Meddling(→アンチ連繋)
- 妄想の誘導/Induce Paranoia(→向上呪文)
- 論駁/Controvert(→復活)
- 取り消し/Cancel(→調整版)
参考
- Counterspell Conundrum(Wizards社;英語)
- カード個別評価:メルカディアン・マスクス - コモン
- カード個別評価:テンペスト - コモン
- カード個別評価:アイスエイジ - コモン
- カード個別評価:第7版 - コモン
- カード個別評価:第6版 - コモン
- カード個別評価:第5版 - コモン
- カード個別評価:第4版 - アンコモン
- カード個別評価:リバイズド - アンコモン
- カード個別評価:アンリミテッド - アンコモン
- カード個別評価:スターター - アンコモン