モミール・ベーシック
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− | :まず前提として、「土地の[[プレイ]]」「Momir Vigの能力を起動」の両方を行えるのは、手札が2枚以上残っているのが条件である。当然、より大きなマナ域でその状態を保持したいが、そのためには序盤は土地のプレイのみを行い、手札の消費を抑える必要がある。つまりその間は一方的にクリーチャーを[[展開]]されるリスクを犯すことになり、その兼ね合いが[[プレイング]] | + | :まず前提として、「土地の[[プレイ]]」「Momir Vigの能力を起動」の両方を行えるのは、手札が2枚以上残っているのが条件である。当然、より大きなマナ域でその状態を保持したいが、そのためには序盤は土地のプレイのみを行い、手札の消費を抑える必要がある。つまりその間は一方的にクリーチャーを[[展開]]されるリスクを犯すことになり、その兼ね合いが[[プレイング]]の大半と言っても良い。特に8マナ域まではマナ域が上昇するに伴ってクリーチャーの質も飛躍的に上昇するため、8マナまではマナを伸ばしたいところである。 |
:*そのことから、[[マナ・クリーチャー]]や[[ハンド・アドバンテージ]]を得られるクリーチャーは有効性が高い。 | :*そのことから、[[マナ・クリーチャー]]や[[ハンド・アドバンテージ]]を得られるクリーチャーは有効性が高い。 | ||
− | : | + | :1マナのクリーチャーに、盤面に大きな影響を与えるものは少ないため、[[カード]]消費を抑えてマナを伸ばす方が良いとされる(マナ・クリーチャーの確率は概ね低い)。 |
− | :*参考までに1マナ域のクリーチャーがマナ・クリーチャーである確率はほぼ1/19(5%程度)。2マナ域も同程度である。3マナ域では2.6% | + | :*参考までに1マナ域のクリーチャーがマナ・クリーチャーである確率はほぼ1/19(5%程度)。2マナ域も同程度である。3マナ域では2.6%程度。0マナ域は1/10で[[ドライアドの東屋/Dryad Arbor]]が当たるが、他に有用なクリーチャーが皆無。 |
− | :* | + | :*基本的にはX=2から起動し始め、8マナ域の連続起動を目指す。先手の場合はそのまま連続で起動し続けると7マナで止まってしまうので、8マナに伸ばすにはどこかでもう1つ起動しないマナ域が必要となる。比較的高確率かつ圧倒的な支配力を持つ[[伝説の]][[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth|エルドラージ・クリーチャー]]たちのマナ域に繋げるため、[[アゾリウスのギルド魔道士/Azorius Guildmage]]がいるX=2で起動した後はX=5程度まで手札を保持する手もあるが、9マナ域は8マナ域とクリーチャーの質がさほど変わらず、10マナ域はハズレも多いため、[[ダメージレース]]を犠牲にする程かどうかは微妙な所であり、最近はそのようなプレイングはあまり見かけなくなった。 |
− | :** | + | :**アゾリウスのギルド魔道士は出たら[[勝利]]と言えるカードではあるが、これが出る確率は1/1157(0.09%程度、[[テーロス]]現在)。期待はしない方がよいだろう。 |
;[[基本土地]]は全種類投入 | ;[[基本土地]]は全種類投入 | ||
:この[[フォーマット]]では一切呪文を[[唱える]]ことができないため、クリーチャーのサイズと能力だけで戦うことになる。 | :この[[フォーマット]]では一切呪文を[[唱える]]ことができないため、クリーチャーのサイズと能力だけで戦うことになる。 | ||
:有用な[[起動型能力]]を持つクリーチャーは各色に存在するため、それぞれの色のマナを使えるようにしておく方が、戦場に出たクリーチャーが腐りにくい。 | :有用な[[起動型能力]]を持つクリーチャーは各色に存在するため、それぞれの色のマナを使えるようにしておく方が、戦場に出たクリーチャーが腐りにくい。 | ||
− | :*[[パンプアップ]] | + | :*[[パンプアップ]]持ちや[[火力]]持ちクリーチャーの有効活用のために、[[山/Mountain]]を多く入れる。[[沼/Swamp]]もやや多めに入れる。 |
:**逆に[[土地渡り]]を考慮し、序盤は渡られやすい土地(主に沼/Swamp)を置かないプレイングが重要になる。 | :**逆に[[土地渡り]]を考慮し、序盤は渡られやすい土地(主に沼/Swamp)を置かないプレイングが重要になる。 | ||
− | :*[[島/Island]]も[[生息条件]] | + | :*[[島/Island]]も[[生息条件]]や[[バウンス]]に関わるカードが多いため比重は重く、逆に[[平地/Plains]]・[[森/Forest]]は起動型能力(必要マナが少ない)を使うことが少ないので数枚しか入れない事が多い。 |
+ | :*8マナ出る段階までに全ての基本土地を置いておくと、8マナ域に5種類存在する伝説の[[エルダー]]・[[ドラゴン]]達が全て維持できるようになる。しかし、[[水底のビヒモス/Benthic Behemoth]]や[[墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan]]に島を渡られたり、[[隔離するタイタン/Sundering Titan]]で土地基盤を壊滅されられる可能性もある。 | ||
==その他== | ==その他== | ||
強烈なデメリットを持つなど、単純に使うようにデザインされていないクリーチャーを引き当てると、即[[敗北]]あるいは大幅に不利になることも多い。 | 強烈なデメリットを持つなど、単純に使うようにデザインされていないクリーチャーを引き当てると、即[[敗北]]あるいは大幅に不利になることも多い。 | ||
− | + | 8マナまでほぼすべてのマナ域で危険なクリーチャーがおり、それらのマナ域で、能力を一切起動しないわけにはいかないだろうから、基本的に対処の方法は皆無である。 | |
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!X!!出たクリーチャー!!結果 | !X!!出たクリーチャー!!結果 | ||
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− | |2||[[誘うワーム/Tempting Wurm]]|| | + | |2||[[誘うワーム/Tempting Wurm]]||対戦相手が大量の土地を[[戦場に出る|戦場に出せる]]。 |
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|3||[[田舎の破壊者/Countryside Crusher]]||次の自分の[[アップキープ]]に[[ライブラリー]]がすべて削られる。 | |3||[[田舎の破壊者/Countryside Crusher]]||次の自分の[[アップキープ]]に[[ライブラリー]]がすべて削られる。 | ||
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− | | rowspan="4" | 5||[[地ならし屋/Leveler]]|| | + | | rowspan="4" | 5||[[地ならし屋/Leveler]]||ライブラリーがすべて削られる。 |
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− | |[[荒廃の天使/Desolation Angel]]|| | + | |[[荒廃の天使/Desolation Angel]]||自分の土地だけがすべて[[破壊]]される。 |
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− | |[[空を飲み込むもの/Sky Swallower]]|| | + | |[[空を飲み込むもの/Sky Swallower]]||自分の他の[[パーマネント]]が全て対戦相手のものになる。 |
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− | |[[アニマの賢者/Sages of the Anima]]|| | + | |[[アニマの賢者/Sages of the Anima]]||カードが[[引く|引け]]なくなる。 |
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− | |6||[[世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon]]|| | + | |6||[[世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon]]||自分のパーマネントがこれだけになる。クリーチャーは[[状況起因処理]]で消滅。 |
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|7||[[触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable]]||[[誘発型能力]]により即座にゲームに敗北する。 | |7||[[触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable]]||[[誘発型能力]]により即座にゲームに敗北する。 | ||
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− | |8||[[深海の生息者/Denizen of the Deep]]|| | + | |8||[[深海の生息者/Denizen of the Deep]]||自分の他のクリーチャーが状況起因処理で消滅。 |
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− | + | 逆に、アゾリウスのギルド魔道士や[[根気強いハンター/Dogged Hunter]]のような、出たら勝利と言える程のクリーチャーもほとんどのマナ域に存在する。 | |
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+ | また、テーロス現在、X=13、X=14とX=17以上のクリーチャーは存在しない。 | ||
==参考== | ==参考== |
2013年12月26日 (木) 03:52時点における版
モミール・ベーシック/Momir BASICとは、Magic Online認定フォーマットの1つ。Magic Online VanguardのMomir Vig, Simic Visionary Avatarと基本土地のみが使用可能なフォーマット。
要するにMomir Vigから出てきたトークンのみで戦うわけで、その性質から、構築やリミテッドなどに比べ、運の要素が極めて強い。
Momir Vigが使用可能になって以来、主にカジュアル・ルームでプレイされていた物が正式にサポートされた。
目次 |
構築ルール
- 使用可能カードは基本土地(基本氷雪土地は使用不可)のみ。種類は問わないので、各基本土地12枚でも特定の基本土地60枚でもかまわない。
- デッキは60枚の基本土地とMomir Vig, Simic Visionary Avatarのデッキでなくてはならない。
戦略
運の要素が大きいのは言うまでもないが、それでも基本となる戦略は存在する。ただし、それら基本とされていることでも、決して正確な計算に基づいたものではなく、また新しいセットがサポートされるたびに変わっていくことに注意。また、諸説存在する。
- 能力をX=1から起動しない
- まず前提として、「土地のプレイ」「Momir Vigの能力を起動」の両方を行えるのは、手札が2枚以上残っているのが条件である。当然、より大きなマナ域でその状態を保持したいが、そのためには序盤は土地のプレイのみを行い、手札の消費を抑える必要がある。つまりその間は一方的にクリーチャーを展開されるリスクを犯すことになり、その兼ね合いがプレイングの大半と言っても良い。特に8マナ域まではマナ域が上昇するに伴ってクリーチャーの質も飛躍的に上昇するため、8マナまではマナを伸ばしたいところである。
- そのことから、マナ・クリーチャーやハンド・アドバンテージを得られるクリーチャーは有効性が高い。
- 1マナのクリーチャーに、盤面に大きな影響を与えるものは少ないため、カード消費を抑えてマナを伸ばす方が良いとされる(マナ・クリーチャーの確率は概ね低い)。
- 参考までに1マナ域のクリーチャーがマナ・クリーチャーである確率はほぼ1/19(5%程度)。2マナ域も同程度である。3マナ域では2.6%程度。0マナ域は1/10でドライアドの東屋/Dryad Arborが当たるが、他に有用なクリーチャーが皆無。
- 基本的にはX=2から起動し始め、8マナ域の連続起動を目指す。先手の場合はそのまま連続で起動し続けると7マナで止まってしまうので、8マナに伸ばすにはどこかでもう1つ起動しないマナ域が必要となる。比較的高確率かつ圧倒的な支配力を持つ伝説のエルドラージ・クリーチャーたちのマナ域に繋げるため、アゾリウスのギルド魔道士/Azorius GuildmageがいるX=2で起動した後はX=5程度まで手札を保持する手もあるが、9マナ域は8マナ域とクリーチャーの質がさほど変わらず、10マナ域はハズレも多いため、ダメージレースを犠牲にする程かどうかは微妙な所であり、最近はそのようなプレイングはあまり見かけなくなった。
- 基本土地は全種類投入
- このフォーマットでは一切呪文を唱えることができないため、クリーチャーのサイズと能力だけで戦うことになる。
- 有用な起動型能力を持つクリーチャーは各色に存在するため、それぞれの色のマナを使えるようにしておく方が、戦場に出たクリーチャーが腐りにくい。
- パンプアップ持ちや火力持ちクリーチャーの有効活用のために、山/Mountainを多く入れる。沼/Swampもやや多めに入れる。
- 逆に土地渡りを考慮し、序盤は渡られやすい土地(主に沼/Swamp)を置かないプレイングが重要になる。
- 島/Islandも生息条件やバウンスに関わるカードが多いため比重は重く、逆に平地/Plains・森/Forestは起動型能力(必要マナが少ない)を使うことが少ないので数枚しか入れない事が多い。
- 8マナ出る段階までに全ての基本土地を置いておくと、8マナ域に5種類存在する伝説のエルダー・ドラゴン達が全て維持できるようになる。しかし、水底のビヒモス/Benthic Behemothや墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathanに島を渡られたり、隔離するタイタン/Sundering Titanで土地基盤を壊滅されられる可能性もある。
- パンプアップ持ちや火力持ちクリーチャーの有効活用のために、山/Mountainを多く入れる。沼/Swampもやや多めに入れる。
その他
強烈なデメリットを持つなど、単純に使うようにデザインされていないクリーチャーを引き当てると、即敗北あるいは大幅に不利になることも多い。
8マナまでほぼすべてのマナ域で危険なクリーチャーがおり、それらのマナ域で、能力を一切起動しないわけにはいかないだろうから、基本的に対処の方法は皆無である。
X | 出たクリーチャー | 結果 |
---|---|---|
2 | 誘うワーム/Tempting Wurm | 対戦相手が大量の土地を戦場に出せる。 |
3 | 田舎の破壊者/Countryside Crusher | 次の自分のアップキープにライブラリーがすべて削られる。 |
4 | 錆の精霊/Rust Elemental | アーティファクト・クリーチャーを引き当てない限り毎ターン4ライフずつ削られ続け、自身はタップ。 |
5 | 地ならし屋/Leveler | ライブラリーがすべて削られる。 |
荒廃の天使/Desolation Angel | 自分の土地だけがすべて破壊される。 | |
空を飲み込むもの/Sky Swallower | 自分の他のパーマネントが全て対戦相手のものになる。 | |
アニマの賢者/Sages of the Anima | カードが引けなくなる。 | |
6 | 世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon | 自分のパーマネントがこれだけになる。クリーチャーは状況起因処理で消滅。 |
7 | 触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable | 誘発型能力により即座にゲームに敗北する。 |
8 | 深海の生息者/Denizen of the Deep | 自分の他のクリーチャーが状況起因処理で消滅。 |
逆に、アゾリウスのギルド魔道士や根気強いハンター/Dogged Hunterのような、出たら勝利と言える程のクリーチャーもほとんどのマナ域に存在する。
また、テーロス現在、X=13、X=14とX=17以上のクリーチャーは存在しない。
参考
- 第28回:《山》メイン5色(高橋優太の「このデッキを使え!」から)
- 第45回:《山》メイン5色 Part2 ~勝つためのモミール講座~/モミールベーシック(高橋優太の「このデッキを使え!」から)
- 第10回:Master of Momir Basic~モミールの達人~(高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」から)
- 行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第2回:モミール・ベーシック
- Magic Online Momir Vig Basic Event Deck
- フォーマット