流し台型デザイン

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(新たな訳語について。現状使用されているのが1記事だけではあるものの、今後の動向しだいではページ名変更も検討。)
 
(5人の利用者による、間の8版が非表示)
14行: 14行:
 
*開発部コラムなどで引き合いに出されるのはキーワード能力を持つクリーチャーのみだが、それ以外の能力についても「流し台型デザイン」というかどうかは不明である。
 
*開発部コラムなどで引き合いに出されるのはキーワード能力を持つクリーチャーのみだが、それ以外の能力についても「流し台型デザイン」というかどうかは不明である。
 
**怒りの天使アクローマは[[レギオン]]当時は[[警戒]]がキーワードではなかった。少なくとも、よく使われる能力である場合は該当するようである。
 
**怒りの天使アクローマは[[レギオン]]当時は[[警戒]]がキーワードではなかった。少なくとも、よく使われる能力である場合は該当するようである。
*[[オリジナルカード]]の題材としても人気がある。[[カードを作るのは君だ!]]では、あらん限りのキーワード能力を得る[[起動型能力]]を持つカードは「クリーチャーを殺す」カードの次に人気だったという<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/you-make-card-too-2003-06-30 YOU MAKE THE CARD, TOO]</ref>。
+
*[[オリジナルカード]]の題材としても人気がある。[[カードを作るのは君だ!]]では、あらん限りのキーワード能力を得る[[起動型能力]]を持つカードは「クリーチャーを殺す」カードの次に人気だったという<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/you-make-card-too-2003-06-30 YOU MAKE THE CARD, TOO](Making Magic [[2003年]]6月30日 Mark Rosewater著)</ref>。
 
**[[Mark Rosewater]]はこのことを「[[私をクリーチャーにしてカード|私をアクローマにして]]/Make Me An Akroma」と呼んでおり、第1回の時点では「アクローマがみんなの頭にあったから、キーワードを全部得る[[アーティファクト]]は避けることにした」としている。これを踏まえたかどうかは不明だが、のちの[[未来予知]]でまさしく「アクローマにして」カードであるアーティファクトの[[アクローマの記念碑/Akroma's Memorial]]が作られた。
 
**[[Mark Rosewater]]はこのことを「[[私をクリーチャーにしてカード|私をアクローマにして]]/Make Me An Akroma」と呼んでおり、第1回の時点では「アクローマがみんなの頭にあったから、キーワードを全部得る[[アーティファクト]]は避けることにした」としている。これを踏まえたかどうかは不明だが、のちの[[未来予知]]でまさしく「アクローマにして」カードであるアーティファクトの[[アクローマの記念碑/Akroma's Memorial]]が作られた。
*たくさん能力がつくと思ったらそのうち一つが[[防衛]]、という[[大隼の仮面/Peregrine Mask]]のような肩透かしカードも作られている。
 
*[[頂点壊滅獣/Apex Devastator]]のように同じキーワード能力が大量につくカードも試されている。
 
*[[銀枠]]ではこの用語を使った[[流し台の騎士/Knight of the Kitchen Sink]]や[[インスタント]]版の[[Blast from the Past]]、ロクな能力がない[[Old Fogey]]といったパロディが収録されている。
 
*他のカードを参照して大量にキーワード能力を得るカードについては[[逃亡した多相の戦士/Escaped Shapeshifter]]を参照。流し台デザインのカードとは非常に相性が良く、[[デッキ]]として形になることもある(→[[魂剥ぎ]])。
 
 
*[[開発部]]用語に「[[マナフラッド|蛇口/spouts]]」と呼ばれるものがあるが、そちらは[[マナ]]の注ぎ口といった意味。
 
*[[開発部]]用語に「[[マナフラッド|蛇口/spouts]]」と呼ばれるものがあるが、そちらは[[マナ]]の注ぎ口といった意味。
  
 
==代表例==
 
==代表例==
 +
*たくさん能力がつくと思ったらそのうち一つが[[防衛]]、という[[大隼の仮面/Peregrine Mask]]や[[羽毛覆い/Plumeveil]]、[[雨ざらしの番兵/Weathered Sentinels]]のような肩透かしカードも作られている。
 +
*[[頂点壊滅獣/Apex Devastator]]のように同じキーワード能力が大量につくカードも試されている。
 +
*[[アン・セット]]ではこの用語を使った[[流し台の騎士/Knight of the Kitchen Sink]]や[[インスタント]]版の[[Blast from the Past]]、ロクな能力がない[[Old Fogey]]といったパロディが収録されている。
 +
*他のカードを参照して大量にキーワード能力を得るカードについては[[逃亡した多相の戦士/Escaped Shapeshifter]]を参照。流し台デザインのカードとは非常に相性が良く、[[デッキ]]として形になることもある(→[[魂剥ぎ]])。
 +
*複数のキーワード能力の中から選んだ1つを得るものは[[ウルザの報復者/Urza's Avenger]]か[[原初の土/Primal Clay]]の項を参照。
 
4つ以上の[[常磐木#常磐木メカニズム一覧|常盤木キーワード能力]]、またはそれに準ずる頻出能力を持つか与えるものを列挙する。元祖であるアクローマに倣ってか、[[天使]]や[[伝説のクリーチャー]]が多い。
 
4つ以上の[[常磐木#常磐木メカニズム一覧|常盤木キーワード能力]]、またはそれに準ずる頻出能力を持つか与えるものを列挙する。元祖であるアクローマに倣ってか、[[天使]]や[[伝説のクリーチャー]]が多い。
 
<!--
 
<!--
28行: 29行:
 
-->
 
-->
 
*[[夜のスピリット/Spirit of the Night]]([[ミラージュ]])
 
*[[夜のスピリット/Spirit of the Night]]([[ミラージュ]])
 +
*[[部族のゴーレム/Tribal Golem]]([[オンスロート]])
 
*[[怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath]]([[レギオン]])
 
*[[怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath]]([[レギオン]])
 
*[[ドラゴンの暴君/Dragon Tyrant]]([[スカージ]])
 
*[[ドラゴンの暴君/Dragon Tyrant]]([[スカージ]])
37行: 39行:
 
*[[執念の剣/Sword of Vengeance]]([[基本セット2011]])
 
*[[執念の剣/Sword of Vengeance]]([[基本セット2011]])
 
*[[精鋭の審問官/Elite Inquisitor]]([[イニストラード]])
 
*[[精鋭の審問官/Elite Inquisitor]]([[イニストラード]])
 +
*[[空殴り/Skylasher]]([[ドラゴンの迷路]])
 
*[[彩色マンティコア/Chromanticore]]([[神々の軍勢]])
 
*[[彩色マンティコア/Chromanticore]]([[神々の軍勢]])
 
*[[不敬の皇子、オーメンダール/Ormendahl, Profane Prince]]([[イニストラードを覆う影]])
 
*[[不敬の皇子、オーメンダール/Ormendahl, Profane Prince]]([[イニストラードを覆う影]])
46行: 49行:
 
*[[陽刃の天使/Sunblade Angel]]([[灯争大戦]])
 
*[[陽刃の天使/Sunblade Angel]]([[灯争大戦]])
 
*[[イクシドールの理想、アクローマ/Akroma, Vision of Ixidor]]([[統率者レジェンズ]])
 
*[[イクシドールの理想、アクローマ/Akroma, Vision of Ixidor]]([[統率者レジェンズ]])
*[[アクローマの意志/Akroma's Will]]([[統率者レジェンズ]])
+
*[[アクローマの意志/Akroma's Will]](統率者レジェンズ)
 
*[[ドラコの末裔/Scion of Draco]]([[モダンホライゾン2]])
 
*[[ドラコの末裔/Scion of Draco]]([[モダンホライゾン2]])
*[[カルドラの完成体/Kaldra Compleat]]([[モダンホライゾン2]])
+
*[[カルドラの完成体/Kaldra Compleat]](モダンホライゾン2)
 
*[[天使火の覚醒/Angelfire Ignition]]([[イニストラード:真夜中の狩り]])
 
*[[天使火の覚醒/Angelfire Ignition]]([[イニストラード:真夜中の狩り]])
 
+
*'''メカ巨神/Mechtitan''' - [[メカ巨神のコア/Mechtitan Core]]が[[生成]]する[[トークン]]([[神河:輝ける世界]])
 +
*[[上品な灰色熊、ウィルソン/Wilson, Refined Grizzly]]([[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い]])
 +
*[[マルチクラスの飾り帯/Multiclass Baldric]](統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
 +
*[[ガイアの具現、ティタニア/Titania, Gaea Incarnate]]([[兄弟戦争]])
 +
*[[ガイアの贈り物/Gaea's Gift]](兄弟戦争)
 +
*[[廃物製の喧嘩屋/Scavenged Brawler]]([[兄弟戦争統率者デッキ]])
 +
*[[偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier]]([[ファイレクシア:完全なる統一]])
 +
*[[アトラクサの疾牙/Atraxa's Skitterfang]](ファイレクシア:完全なる統一)
 +
*[[不気味な船長の玉座/Throne of the Grim Captain]]([[イクサラン:失われし洞窟]])
 +
*[[聖なる薄暮の騎士団/Order of Sacred Dusk]]([[イクサラン:失われし洞窟統率者デッキ]])
 +
*[[烈風のヘラジカ/Galewind Moose]]([[ブルームバロウ]])
 
==脚注==
 
==脚注==
 
<references/>
 
<references/>

2024年9月11日 (水) 02:11時点における最新版

流し台型デザイン(Kitchen-sink design)とは、能力(特に常盤木キーワード能力)を大量に詰め込んだカードデザインのことである[1]ごった煮と訳されることもある[2]

目次

[編集] 概要


Akroma, Angel of Wrath / 怒りの天使アクローマ (5)(白)(白)(白)
伝説のクリーチャー — 天使(Angel)

飛行、先制攻撃、警戒、トランプル、速攻、プロテクション(黒)、プロテクション(赤)

6/6


Zetalpa, Primal Dawn / 原初の夜明け、ゼタルパ (6)(白)(白)
伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) 恐竜(Dinosaur)

飛行、二段攻撃、警戒、トランプル、破壊不能

4/8

英語の「何でもかんでも詰め込む」を意味する慣用句「everything but the kitchen sink」(流し台以外全部)に由来する。代表例である怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrathにちなんで「アクローマ」とも呼ばれる。

夜のスピリット/Spirit of the Nightや怒りの天使アクローマなど、たくさん能力を持つカードは初期から作られており、一定の人気があった。開発部もそれを認識しており、時折流し台型デザインが試されている。

カードパワーの調整が難しく、色の役割やフレイバーにより持たせられない能力もある。そのため、どの能力をもたせるかは慎重に決められている。例えば、原初の夜明け、ゼタルパ/Zetalpa, Primal Dawnは「の巨大翼竜」にふさわしい能力が選抜されており、かつ絆魂は強すぎると判明したため取り除かれている。ゼタルパの開発秘話も参照のこと。

[編集] 代表例

4つ以上の常盤木キーワード能力、またはそれに準ずる頻出能力を持つか与えるものを列挙する。元祖であるアクローマに倣ってか、天使伝説のクリーチャーが多い。

[編集] 脚注

  1. A Rivals No Other Part 3/他ならぬ『相克』 その3Making Magic 2018年1月22日 Mark Rosewater著)
  2. Word on the Streets of New Capenna, Part 3/『ニューカペナの街角』の言葉 その3(Making Magic 2022年5月3日 Mark Rosewater著)
  3. YOU MAKE THE CARD, TOO(Making Magic 2003年6月30日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

QR Code.gif