キオーラ/Kiora
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===キオーラの追随者/Kiora's Followers=== | ===キオーラの追随者/Kiora's Followers=== | ||
− | キオーラはエルドラージに対抗できる海のクリーチャーを手に入れるため、未知の次元へとプレインズウォークした。彼女はそこで[[水跳ねの海馬/Breaching Hippocamp|海馬]]を初めて目にするが、大して興味を持たなかった。深海の巨大生物を呼び出すため呪文を唱え、大波を起こし、リバイアサンを召喚してその背に乗って操った。それを見に集まった[[トリトン/Triton]]たちにキオーラはここはどこかと質問し、トリトンたちは[[メレティス/Meletis]]に近い[[セイレーン海/The Silen Sea]]であり、[[テーロス/Theros]]であると答えた。キオーラが現れたのは[[クルフィックス/Kruphix]]により全ての[[神#ストーリー|神々]]が[[ | + | キオーラはエルドラージに対抗できる海のクリーチャーを手に入れるため、未知の次元へとプレインズウォークした。彼女はそこで[[水跳ねの海馬/Breaching Hippocamp|海馬]]を初めて目にするが、大して興味を持たなかった。深海の巨大生物を呼び出すため呪文を唱え、大波を起こし、リバイアサンを召喚してその背に乗って操った。それを見に集まった[[トリトン/Triton]]たちにキオーラはここはどこかと質問し、トリトンたちは[[メレティス/Meletis]]に近い[[セイレーン海/The Silen Sea]]であり、[[テーロス/Theros]]であると答えた。キオーラが現れたのは[[クルフィックス/Kruphix]]により全ての[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神々]]が[[ニクス/Nyx]]に引き戻された「沈黙」の時期であり、トリトンたちはキオーラを海の神である[[タッサ/Thassa]]の化身か使者であると思い込んだ。キオーラはあえてそれを否定せず、トリトンたちに海の怪物を集める手伝いをするよう頼んだ。 |
===海を落ちて/Drop for Drop=== | ===海を落ちて/Drop for Drop=== | ||
− | + | キオーラは神話に登場する船乗り[[カラフィ/Callaphe]]を名乗って[[アジャニ/Ajani]]と[[エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel (ストーリー)|エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel]]とともに南風号/The Monsoonに乗り、[[アリクスメテス/Arixmethes]]の廃墟に辿り着いた。アリクスメテスは巨大なクラーケンの上に築かれた都市であり、それこそがキオーラの目的であった。そこにタッサが現れる。タッサは自らの名を詐称するキオーラに怒っており、アジャニとエルズペスの乗った南風号を波で押し流すと、信者であるトリトンたちの前でキオーラの処刑を宣言した。キオーラとタッサの間で海の怪物たちを操っての戦いが始まった。キオーラはアリクスメテスの精神に働きかけることに集中したが効果はなく、その間にキオーラの軍勢のほとんどは引き裂かれるかタッサに操られてしまった。劣勢になったキオーラは海に飛び込むが、タッサは二叉槍、[[タッサの二叉槍/Bident of Thassa#ストーリー|デケーラ/Dekella]]を使ってキオーラの周りから海水を退けさせ、キオーラを海底まで落下させた。キオーラは緑の呪文で海底に茂みを作り落下の衝撃を和らげたが、タッサの追撃によりデケーラに首を挟まれた状態で岩に繋ぎ止められてしまう。追い詰められたキオーラは何とかプレインズウォークに成功し、怒れるタッサを残して次元の間へとデケーラを持ったまま脱出した。 | |
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+ | *この一連の出来事は、のちに[[英雄譚]]として[[キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God#ストーリー|語り継がれた]]ようだ。 | ||
===故郷の海/Home Waters=== | ===故郷の海/Home Waters=== | ||
− | 次元移動でゼンディカーに戻り[[タジーム/Tazeem]]のとある海岸にたどり着いたキオーラは、神を出し抜いた事を思い出して笑い、そして故郷がまだ生きていたことを喜ぶ。戦利品の二叉槍を掴むと生き残りの同族を探しに向かい、海棲エルドラージの群れに取り囲まれているマーフォークの一団を発見すると、槍を振るってタコや海蛇を呼び出しこれを撃退した。生存者の中に妹トゥーリの姿を見つけると二人は生存を喜び抱き合った。トゥーリはキオーラがいない間に起こった出来事、いつの間にか[[エムラクール/Emrakul]]と[[コジレック/Kozilek]]がいなくなり今は[[ウラモグ/Ulamog]]だけが暴れまわっていること、エルドラージの大群により[[ | + | 次元移動でゼンディカーに戻り[[タジーム/Tazeem]]のとある海岸にたどり着いたキオーラは、神を出し抜いた事を思い出して笑い、そして故郷がまだ生きていたことを喜ぶ。戦利品の二叉槍を掴むと生き残りの同族を探しに向かい、海棲エルドラージの群れに取り囲まれているマーフォークの一団を発見すると、槍を振るってタコや海蛇を呼び出しこれを撃退した。生存者の中に妹トゥーリの姿を見つけると二人は生存を喜び抱き合った。トゥーリはキオーラがいない間に起こった出来事、いつの間にか[[エムラクール/Emrakul]]と[[コジレック/Kozilek]]がいなくなり今は[[ウラモグ/Ulamog]]だけが暴れまわっていること、エルドラージの大群により[[海門/Sea Gate (ストーリー)|海門/Sea Gate]]が陥落したこと、そしてその海門に迫るウラモグを目撃したことを語る。トゥーリや避難民の指導者イェナイは、自分たちと一緒に[[ムラーサ/Murasa]]まで退避することを勧めた。それに対してキオーラは二股槍を掲げ、海神をやり込めてその槍を奪った自分と、海の神ウーラをやり込めるペテンの神コーシの伝承をなぞらえると、海門に行きウラモグと対決することを高らかに宣言する。反対するトゥーリに必ず戻ると約束すると妹の身を避難民たちに任せ、同調した数人のコーシ信者を引き連れて海蛇に乗り、意気揚々と海門に向かった。 |
===海門の解放/The Liberation of Sea Gate=== | ===海門の解放/The Liberation of Sea Gate=== | ||
キオーラは海蛇、鮫、大ダコ、クラーケンなどを引き連れて海棲エルドラージを蹴散らしながら海門に攻め入った。時を同じくして地上の[[同盟者]]たちも海門に向けて進撃中であり、キオーラは城壁近くまで進んだところでその軍の司令官[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]に面会する。その際キオーラが口から発したタッサの名とその手に持つ二叉槍にギデオンは反応し、お互いがプレインズウォーカーであることを理解した。キオーラとその群れは地上軍と合流するとはその両翼について攻め入り、激闘の末ついに海門を取り戻した。戦いの終結後、キオーラは司令官たちが集う灯台に向かう。 | キオーラは海蛇、鮫、大ダコ、クラーケンなどを引き連れて海棲エルドラージを蹴散らしながら海門に攻め入った。時を同じくして地上の[[同盟者]]たちも海門に向けて進撃中であり、キオーラは城壁近くまで進んだところでその軍の司令官[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]に面会する。その際キオーラが口から発したタッサの名とその手に持つ二叉槍にギデオンは反応し、お互いがプレインズウォーカーであることを理解した。キオーラとその群れは地上軍と合流するとはその両翼について攻め入り、激闘の末ついに海門を取り戻した。戦いの終結後、キオーラは司令官たちが集う灯台に向かう。 | ||
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+ | ===[[ゲートウォッチの誓い]]=== | ||
+ | 神の二股槍を手にし全能感と自信に満ち溢れていたキオーラは、ウラモグを罠で捕らえて封印するという同盟者たちの消極策には賛同しなかった。そして計画には加わらず海に戻って軍勢を招集し、ゼンディカーの海の王[[ロートス/Lorthos]]の協力をも取り付けマーフォークと海獣たちの軍団を結成した。海門を見ると同盟者たちはウラモグの捕縛に失敗したようであった。キオーラ軍は加勢に向かうがその途中で進路上に2体目の巨人、今まさに目覚めたコジレックが出現し鉢合わせする形となる。ロートスはコジレックと組み合い格闘したが力及ばず真っ二つに切り裂かれて敗れた。ロートスに乗って指揮をしていたキオーラも落下し重傷を負って海底に沈んだが[[ジョリー・エン/Jori En]]に救出された。 | ||
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+ | キオーラは同盟者達に合流しコジレックとウラモグを倒すための新たな作戦に加わった。[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)|ジェイス・ベレレン/Jace Beleren]]がゼンディカーの力線を利用して[[久遠の闇/Blind Eternities]]から巨人の本体を物理空間に引きずり出して倒す計画を立案した。先の敗北により謙虚になっていたキオーラは素直に従い、力線を操作する[[ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane (ストーリー)|ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane]]をエルドラージの群れから防衛する役に回り、殺到する眷族たちを薙ぎ払った。巨人2体は罠にかかり力線に縛り付けられてその本体を晒しダメージを与え始めていたが、その圧倒的な負荷によりゼンディカーも崩壊して死んでしまうのではないかと思われた。キオーラは今回は諦めて巨人を一旦解き放って逃がすことを提案するがジェイスはここで倒し切らないと未来がないと考え作戦を続行した。その決定に納得できないキオーラは自分なりにゼンディカーの事を案じ、力ずくで作戦を中断させようと海水を巻き上げてニッサに放出するがジェイスの魔法により防がれた。その直後に[[チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (ストーリー)|チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar]]はニッサがゼンディカー中から集めたマナを使って炎の呪文を放ち、それは力線を伝って縛られていたコジレックとウラモグを包み込み焼き尽くした。灰が降る中で仲間たちは姿を現すが、最後の最後でチームを信じることができなかったキオーラは背を向けて一人立ち去った。 | ||
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+ | ===[[灯争大戦]]=== | ||
+ | キオーラはアジャニが有事の際に共に戦ってくれる仲間集めをした際に協力をとりつけたプレインズウォーカーのうちの1人であり、[[次元間の標/Interplanar Beacon#ストーリー|次元間の標]]が発動すると約束通り[[ラヴニカ/Ravnica]]に駆け付けた。同じくアジャニと協力関係にある[[タミヨウ/Tamiyo]]とよく行動を共にしている。キオーラは最後まで残って激戦を戦い抜いて生き延び勝利に貢献した。翌日、ギデオンの葬儀が彼の故郷テーロスで行われることになるが、キオーラは過去の出来事により自分はテーロスでは望まれざる客となっている事を告げて参加を辞退しゼンディカーに戻った。 | ||
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*[[War of the Spark: Ravnica]](小説) | *[[War of the Spark: Ravnica]](小説) | ||
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/war-spark-ravnica-path-opulent-2019-05-15 War of the Spark: Ravnica – The Path to Opulent]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WAR/0032528/ ラヴニカ:灯争大戦――絢爛の聖堂へ](Magic Story [[2019年]]5月15日 [[Greg Weisman]]著) | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/war-spark-ravnica-path-opulent-2019-05-15 War of the Spark: Ravnica – The Path to Opulent]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WAR/0032528/ ラヴニカ:灯争大戦――絢爛の聖堂へ](Magic Story [[2019年]]5月15日 [[Greg Weisman]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/war-spark-ravnica-rallying-reluctant-2019-05-22 War of the Spark: Ravnica – Rallying the Reluctant]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WAR/0032551/ ラヴニカ:灯争大戦――結束という難問](Magic Story 2019年5月22日 Greg Weisman著) | ||
==名前の変遷== | ==名前の変遷== | ||
− | Duels of the Planeswalkers 2012で初登場した時の彼女の名前は「キオーラ・アトゥア/Kiora Atua」であった。しかし、マオリ語でAtuaが「神」や「祖先」を意味する単語であり、Kioraもマオリ語の挨拶の言葉「[ | + | Duels of the Planeswalkers 2012で初登場した時の彼女の名前は「キオーラ・アトゥア/Kiora Atua」であった。しかし、マオリ語でAtuaが「神」や「祖先」を意味する単語であり、Kioraもマオリ語の挨拶の言葉「[[Wikipedia:en:Kia ora|Kia ora]]」によく似ていることから、現実世界の神聖な概念を冒涜し宗教感情を傷つけるおそれがあるとして神々の軍勢でカード化される際に姓のない「キオーラ/Kiora」に変更された<ref>[http://dougbeyermtg.tumblr.com/post/73492305439/why-kiora-the-crashing-wave-and-not-kiora A Voice for Vorthos]([[Doug Beyer]]ブログ)</ref><ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/74196742772/is-the-bng-planeswalker-still-called-kiora-atua Blogatog]([[Mark Rosewater]]ブログ)</ref>。 |
*名前変更後に発売された[https://funko.com/products/pop-games-magic-the-gathering-kiora-atua Funko Pop!]フィギュアでは彼女の名前は「Kiora Atua」と表記されているが、Doug Beyerはそれはチェックミスであり「全ての参考資料を変更したはずだったがそれを見落としていた。我々は今までキャラクターの名前をこのように変更したことがなかった」と釈明している。<ref>[http://dougbeyermtg.tumblr.com/post/95003837444/i-see-on-the-pop-figures-kioras-last-name-is-on A Voice for Vorthos]([[Doug Beyer]]ブログ)</ref> | *名前変更後に発売された[https://funko.com/products/pop-games-magic-the-gathering-kiora-atua Funko Pop!]フィギュアでは彼女の名前は「Kiora Atua」と表記されているが、Doug Beyerはそれはチェックミスであり「全ての参考資料を変更したはずだったがそれを見落としていた。我々は今までキャラクターの名前をこのように変更したことがなかった」と釈明している。<ref>[http://dougbeyermtg.tumblr.com/post/95003837444/i-see-on-the-pop-figures-kioras-last-name-is-on A Voice for Vorthos]([[Doug Beyer]]ブログ)</ref> | ||
2022年12月29日 (木) 15:05時点における最新版
キオーラ/Kioraはコンピューターゲーム「Magic: The Gathering - Duels of the Planeswalkers 2012」で登場したキャラクター。カードとしては神々の軍勢の荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Waveが初出。
目次 |
[編集] 解説
ゼンディカー/Zendikar出身のマーフォーク/Merfolkのプレインズウォーカー/Planeswalker。女性。イラスト
青と緑のマナに関連しており、クラーケンやリバイアサンなどの海に棲む巨大なクリーチャーたちを召喚し操ることができる。
過去に故郷をエルドラージ/Eldraziの軍勢に襲撃されたが、プレインズウォーカーとして強大な力を得たキオーラは、今であればエルドラージに立ち向かうことができると考えている。彼女は穏やかで思慮深く見えるが、その夢は想像し難い異様なものである。
[編集] 経歴
[編集] 灯の覚醒
妹のトゥーリ/Turiを連れて遥か沖まで探検に出たキオーラは、巨大な海蛇と遭遇した。キオーラは妹を守るべく海蛇の目の前に飛び出し、そして飲み込まれた――海蛇の口の中、沸き返るような恐慌によってキオーラのプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkが点った。ゼンディカーの外に他の世界があるという驚くべき事実は、自分には妹を守る力がなかったのだという思いの前に色褪せた。彼女は数ヶ月かけてようやくゼンディカーに帰還し、姉の死に対する罪悪感でやつれ果てたトゥーリと再会した。
2人は固い約束を交わした。キオーラはどこへ行っても必ず戻ってくることを、トゥーリはそれを待つことを。それから数年間、キオーラは様々な次元/Planeを旅し、トゥーリに見たことのない世界のお土産を持ち帰った。
[編集] キオーラの追随者/Kiora's Followers
キオーラはエルドラージに対抗できる海のクリーチャーを手に入れるため、未知の次元へとプレインズウォークした。彼女はそこで海馬を初めて目にするが、大して興味を持たなかった。深海の巨大生物を呼び出すため呪文を唱え、大波を起こし、リバイアサンを召喚してその背に乗って操った。それを見に集まったトリトン/Tritonたちにキオーラはここはどこかと質問し、トリトンたちはメレティス/Meletisに近いセイレーン海/The Silen Seaであり、テーロス/Therosであると答えた。キオーラが現れたのはクルフィックス/Kruphixにより全ての神々がニクス/Nyxに引き戻された「沈黙」の時期であり、トリトンたちはキオーラを海の神であるタッサ/Thassaの化身か使者であると思い込んだ。キオーラはあえてそれを否定せず、トリトンたちに海の怪物を集める手伝いをするよう頼んだ。
[編集] 海を落ちて/Drop for Drop
キオーラは神話に登場する船乗りカラフィ/Callapheを名乗ってアジャニ/Ajaniとエルズペス・ティレル/Elspeth Tirelとともに南風号/The Monsoonに乗り、アリクスメテス/Arixmethesの廃墟に辿り着いた。アリクスメテスは巨大なクラーケンの上に築かれた都市であり、それこそがキオーラの目的であった。そこにタッサが現れる。タッサは自らの名を詐称するキオーラに怒っており、アジャニとエルズペスの乗った南風号を波で押し流すと、信者であるトリトンたちの前でキオーラの処刑を宣言した。キオーラとタッサの間で海の怪物たちを操っての戦いが始まった。キオーラはアリクスメテスの精神に働きかけることに集中したが効果はなく、その間にキオーラの軍勢のほとんどは引き裂かれるかタッサに操られてしまった。劣勢になったキオーラは海に飛び込むが、タッサは二叉槍、デケーラ/Dekellaを使ってキオーラの周りから海水を退けさせ、キオーラを海底まで落下させた。キオーラは緑の呪文で海底に茂みを作り落下の衝撃を和らげたが、タッサの追撃によりデケーラに首を挟まれた状態で岩に繋ぎ止められてしまう。追い詰められたキオーラは何とかプレインズウォークに成功し、怒れるタッサを残して次元の間へとデケーラを持ったまま脱出した。
[編集] 故郷の海/Home Waters
次元移動でゼンディカーに戻りタジーム/Tazeemのとある海岸にたどり着いたキオーラは、神を出し抜いた事を思い出して笑い、そして故郷がまだ生きていたことを喜ぶ。戦利品の二叉槍を掴むと生き残りの同族を探しに向かい、海棲エルドラージの群れに取り囲まれているマーフォークの一団を発見すると、槍を振るってタコや海蛇を呼び出しこれを撃退した。生存者の中に妹トゥーリの姿を見つけると二人は生存を喜び抱き合った。トゥーリはキオーラがいない間に起こった出来事、いつの間にかエムラクール/Emrakulとコジレック/Kozilekがいなくなり今はウラモグ/Ulamogだけが暴れまわっていること、エルドラージの大群により海門/Sea Gateが陥落したこと、そしてその海門に迫るウラモグを目撃したことを語る。トゥーリや避難民の指導者イェナイは、自分たちと一緒にムラーサ/Murasaまで退避することを勧めた。それに対してキオーラは二股槍を掲げ、海神をやり込めてその槍を奪った自分と、海の神ウーラをやり込めるペテンの神コーシの伝承をなぞらえると、海門に行きウラモグと対決することを高らかに宣言する。反対するトゥーリに必ず戻ると約束すると妹の身を避難民たちに任せ、同調した数人のコーシ信者を引き連れて海蛇に乗り、意気揚々と海門に向かった。
[編集] 海門の解放/The Liberation of Sea Gate
キオーラは海蛇、鮫、大ダコ、クラーケンなどを引き連れて海棲エルドラージを蹴散らしながら海門に攻め入った。時を同じくして地上の同盟者たちも海門に向けて進撃中であり、キオーラは城壁近くまで進んだところでその軍の司令官ギデオン・ジュラ/Gideon Juraに面会する。その際キオーラが口から発したタッサの名とその手に持つ二叉槍にギデオンは反応し、お互いがプレインズウォーカーであることを理解した。キオーラとその群れは地上軍と合流するとはその両翼について攻め入り、激闘の末ついに海門を取り戻した。戦いの終結後、キオーラは司令官たちが集う灯台に向かう。
[編集] ゲートウォッチの誓い
神の二股槍を手にし全能感と自信に満ち溢れていたキオーラは、ウラモグを罠で捕らえて封印するという同盟者たちの消極策には賛同しなかった。そして計画には加わらず海に戻って軍勢を招集し、ゼンディカーの海の王ロートス/Lorthosの協力をも取り付けマーフォークと海獣たちの軍団を結成した。海門を見ると同盟者たちはウラモグの捕縛に失敗したようであった。キオーラ軍は加勢に向かうがその途中で進路上に2体目の巨人、今まさに目覚めたコジレックが出現し鉢合わせする形となる。ロートスはコジレックと組み合い格闘したが力及ばず真っ二つに切り裂かれて敗れた。ロートスに乗って指揮をしていたキオーラも落下し重傷を負って海底に沈んだがジョリー・エン/Jori Enに救出された。
キオーラは同盟者達に合流しコジレックとウラモグを倒すための新たな作戦に加わった。ジェイス・ベレレン/Jace Belerenがゼンディカーの力線を利用して久遠の闇/Blind Eternitiesから巨人の本体を物理空間に引きずり出して倒す計画を立案した。先の敗北により謙虚になっていたキオーラは素直に従い、力線を操作するニッサ・レヴェイン/Nissa Revaneをエルドラージの群れから防衛する役に回り、殺到する眷族たちを薙ぎ払った。巨人2体は罠にかかり力線に縛り付けられてその本体を晒しダメージを与え始めていたが、その圧倒的な負荷によりゼンディカーも崩壊して死んでしまうのではないかと思われた。キオーラは今回は諦めて巨人を一旦解き放って逃がすことを提案するがジェイスはここで倒し切らないと未来がないと考え作戦を続行した。その決定に納得できないキオーラは自分なりにゼンディカーの事を案じ、力ずくで作戦を中断させようと海水を巻き上げてニッサに放出するがジェイスの魔法により防がれた。その直後にチャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarはニッサがゼンディカー中から集めたマナを使って炎の呪文を放ち、それは力線を伝って縛られていたコジレックとウラモグを包み込み焼き尽くした。灰が降る中で仲間たちは姿を現すが、最後の最後でチームを信じることができなかったキオーラは背を向けて一人立ち去った。
[編集] 灯争大戦
キオーラはアジャニが有事の際に共に戦ってくれる仲間集めをした際に協力をとりつけたプレインズウォーカーのうちの1人であり、次元間の標が発動すると約束通りラヴニカ/Ravnicaに駆け付けた。同じくアジャニと協力関係にあるタミヨウ/Tamiyoとよく行動を共にしている。キオーラは最後まで残って激戦を戦い抜いて生き延び勝利に貢献した。翌日、ギデオンの葬儀が彼の故郷テーロスで行われることになるが、キオーラは過去の出来事により自分はテーロスでは望まれざる客となっている事を告げて参加を辞退しゼンディカーに戻った。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
- 荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave
- 深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths
- ビヒモスを招く者、キオーラ/Kiora, Behemoth Beckoner
- 深海の君主、キオーラ/Kiora, Sovereign of the Deep
- 上げ潮、キオーラ/Kiora, the Rising Tide
[編集] カード名に登場
- 神々の軍勢
- キオーラの追随者/Kiora's Follower
- ニクスへの旅
- キオーラの放逐/Kiora's Dismissal
- 灯争大戦
- キオーラの堰破り/Kiora's Dambreaker
- テーロス還魂記
- キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God
[編集] フレイバー・テキストに登場
- 神々の軍勢
- 圧倒的な波/Whelming Wave、ニクス生まれのトリトン/Nyxborn Triton、キオーラの追随者/Kiora's Follower
- ニクスへの旅
- 神狩りの大ダコ/Godhunter Octopus、激浪のキマイラ/Riptide Chimera
- エルズペスvsキオーラ
- 邪神の寺院/Temple of the False God、探検/Explore
- 戦乱のゼンディカー
- 謎めいた巡行者/Cryptic Cruiser、巻き締め付け/Tightening Coils、成長のうねり/Swell of Growth
- ゲートウォッチの誓い
- 水没した骨塚/Submerged Boneyard
- 灯争大戦
- キオーラの堰破り/Kiora's Dambreaker
[編集] イラストに登場
- ニクスへの旅
- キオーラの放逐/Kiora's Dismissal
- エルズペスvsキオーラ
- 邪神の寺院/Temple of the False God
- 戦乱のゼンディカー
- 巻き締め付け/Tightening Coils、成長のうねり/Swell of Growth
- 灯争大戦
- キオーラの堰破り/Kiora's Dambreaker
- テーロス還魂記
- キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God
- 兄弟戦争統率者デッキ
- タッサの二叉槍/Bident of Thassa
[編集] 登場デッキ
[編集] 登場作品・登場記事
- KIORA - PLANESWALKER/キオーラ - プレインズウォーカー(公式サイト)
- Planeswalkers:Kiora(旧公式サイト、リンク先消失)
- The Grand Mana Tour/グランド・マナ・ツアー(Savor the Flavor 2011年5月25日 Doug Beyer著)
- Crashing through Winter/荒ぶる冬への突入(Feature Article 2013年12月25日 Wizards of the Coast著)
- Planeswalker's Guide to Born of the Gods/プレインズウォーカーのための「神々の軍勢」案内(Feature Article 2014年1月8日 The Magic Creative Team著)
- Developing a Planeswalker/プレインズウォーカーをデベロップする(Latest Developments 2014年1月10日 Sam Stoddard著)
- Born of the Gods Tokens(Magic Arcana 2014年1月22日 Trick Jarrett著)
- Kiora's Followers/キオーラの追随者(Uncharted Realms 2014年2月12日 Kelly Digges著)
- Kiora Package](Magic Arcana 2014年3月12日 Mike McArtor著)
- Journey into Nyx: Godsend, Part II(小説)
- Journey's End/旅の終わり(Feature Article 2014年5月26日 The Magic Creative Team著)
- Checking in on the Planeswalkers/プレインズウォーカー達の現状(Feature 2014年6月17日 Doug Beyer著)
- Drop for Drop/海を落ちて(Uncharted Realms 2015年5月20日 Kelly Digges著)
- Checking in on the Planeswalkers (2015)/プレインズウォーカー達の現状2015(Feature 2015年8月19日 Mel Li著)
- Home Waters/故郷の海(Uncharted Realms 2015年9月30日 Kelly Digges著)
- Battle for Zendikar Story Events(Arcana 2015年10月7日 Magic Creative Team著)
- The Liberation of Sea Gate/海門の解放(Uncharted Realms 2015年10月28日 James Wyatt著)
- Hedron Alignment/面晶体の連結(Uncharted Realms 2015年11月18日 Kimberly J. Kreines著)
- Promises to Keep/守るべき約束(Uncharted Realms 2015年12月2日 Doug Beyer著、姿が描写されるのみ)
- The Rise of Kozilek/コジレック覚醒(Uncharted Realms 2015年12月9日 Kelly Digges著)
- Battle for Zendikar Story Summary(Uncharted Realms 2015年12月23日 Mel Li著)
- Oath of the Gatewatch Story Events(Feature 2016年1月27日 The Magic Creative Team著)
- Beneath the Surface/水底にて(Official Magic Fiction 2016年1月27日 Ari Levitch著)
- Brink of Extinction/滅亡の瀬戸際に(Magic Story 2016年2月10日 Kelly Digges著)
- Zendikar's Last Stand/背水のゼンディカー(Magic Story 2016年2月17日 Doug Beyer著)
- Oath of the Gatewatch Story Summary(Feature 2016年3月2日 The Magic Creative Team著)
- War of the Spark: Ravnica(小説)
- War of the Spark: Ravnica – The Path to Opulent/ラヴニカ:灯争大戦――絢爛の聖堂へ(Magic Story 2019年5月15日 Greg Weisman著)
- War of the Spark: Ravnica – Rallying the Reluctant/ラヴニカ:灯争大戦――結束という難問(Magic Story 2019年5月22日 Greg Weisman著)
[編集] 名前の変遷
Duels of the Planeswalkers 2012で初登場した時の彼女の名前は「キオーラ・アトゥア/Kiora Atua」であった。しかし、マオリ語でAtuaが「神」や「祖先」を意味する単語であり、Kioraもマオリ語の挨拶の言葉「Kia ora」によく似ていることから、現実世界の神聖な概念を冒涜し宗教感情を傷つけるおそれがあるとして神々の軍勢でカード化される際に姓のない「キオーラ/Kiora」に変更された[1][2]。
- 名前変更後に発売されたFunko Pop!フィギュアでは彼女の名前は「Kiora Atua」と表記されているが、Doug Beyerはそれはチェックミスであり「全ての参考資料を変更したはずだったがそれを見落としていた。我々は今までキャラクターの名前をこのように変更したことがなかった」と釈明している。[3]
[編集] 訳語
翻訳記事グランド・マナ・ツアーでは「Kiora Atua」は「キオラ・アツア」と訳されていたが、Duels of the Planeswalkers 2012日本語版からは「キオーラ・アトゥア」になった。以降はキオーラで統一されている。
[編集] 参考
[編集] 脚注
- ↑ A Voice for Vorthos(Doug Beyerブログ)
- ↑ Blogatog(Mark Rosewaterブログ)
- ↑ A Voice for Vorthos(Doug Beyerブログ)