逆説ストーム
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− | '''逆説ストーム'''(''Paradoxical Storm'') | + | '''逆説ストーム'''(''Paradoxical Storm'')は、[[逆説的な結果/Paradoxical Outcome]]を[[キーカード]]とした[[ストーム]]系[[コンボデッキ]]を指す。主に[[ヴィンテージ]]で活躍しているが、他の[[フォーマット]]にも存在する。逆説的な結果の英語名から'''PO'''とも呼ばれる。 |
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+ | 逆説的な結果と、[[僧院の導師/Monastery Mentor]]や[[霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir]]の様な呪文を[[唱える|唱えた]]回数を参照するカードによるコンボデッキを、ストーム[[呪文]]が1枚も入っていないにも拘らずこの名で呼ぶことがある。 | ||
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− | フォーマットやデッキ構成によって異なるが、いずれのタイプも[[軽い|軽量]][[マナ・アーティファクト]] | + | フォーマットやデッキ構成によって異なるが、いずれのタイプも[[軽い|軽量]][[マナ・アーティファクト]]を並べ、それらを[[逆説的な結果/Paradoxical Outcome]]で[[手札]]に[[戻す|戻し]]ながらストームを稼ぐのが基本的な動きである。 |
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− | [[スタンダード]]では、逆説的な結果はストーム呪文と共存していないため、ストームと似た様な[[能力]] | + | [[スタンダード]]では、逆説的な結果はストーム呪文と共存していないため、ストームと似た様な[[能力]]を持つ[[霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir]]を使用する。0マナのアーティファクトを[[Mox]]のように扱える[[鼓舞する彫像/Inspiring Statuary]]は、スタンダードにおけるこのデッキのキーカードである。 |
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+ | 登場当初は[[ファンデッキ]]のような扱いだったが、[[ドミナリア]]で[[モックス・アンバー/Mox Amber]]を、[[基本セット2019]]では[[練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist]]を獲得し強化され続け、[[マジック25周年記念プロツアー]]のスタンダード部門では4番人気のデッキとなった<ref>[https://mtg-jp.com/coverage/pt25a/article/0030889/ メタゲームブレイクダウン:スタンダード]</ref>。 | ||
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+ | *ストーム稼ぎ兼逆説的な結果のタネとして0マナの[[装備品]]と、それらで更に[[ドロー]]を進めるために[[上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer]]が投入されている。この点は[[純鋼ストーム]]に似ていると言える。 | ||
+ | *作成者の[[伊藤敦]]曰く、"Sram Dunk"というデッキ名は、名作バスケットボール漫画のタイトル「SLAM DUNK」と、スラムを使って[[霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir|ダンクシュート]]を決めるデッキの動きをかけたものらしい。 | ||
+ | **[[グランプリ静岡17春]]では、このデッキで参加した伊藤の試合が、何と[[フィーチャー・マッチ]]に選ばれた。しかも、[[霊気池の驚異#戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック期|ティムール霊気池]]に2-0で勝利した([https://mtg-jp.com/coverage/gpshz17s/article/0018503/ 参考])。 | ||
+ | ***惨敗を喫した次のラウンドまで含め、原作を忠実に再現(?)した。(ちなみに、最終結果は3勝で初日落ち) | ||
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+ | * [http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/5207 本人による解説記事]も参照のこと。 | ||
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+ | *備考 | ||
+ | **Standard PTQ #11482816 on 07/14/2018 ベスト8([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/standard-ptq-2018-07-15 参考]) | ||
+ | **使用者: RayFuturePro | ||
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+ | **[[スタンダード]]([[カラデシュ・ブロック]]+[[アモンケット・ブロック]]+[[イクサラン・ブロック]]+[[ドミナリア]]+[[基本セット2019]]) | ||
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+ | *基本セット2019加入後のリスト。[[練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist]]が[[メインデッキ]]に加わっている。 | ||
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+ | * 備考 | ||
+ | ** [[グランプリオーランド18]] 27位(11勝4敗、初日全勝)([https://magic.wizards.com/en/events/coverage/gporl18 参考]) | ||
+ | ** 使用者: [[Luke Feeney]] | ||
+ | * [[フォーマット]] | ||
+ | ** [[スタンダード]]([[カラデシュ・ブロック]]+[[アモンケット・ブロック]]+[[イクサラン・ブロック]]+[[ドミナリア]]+[[基本セット2019]]) | ||
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+ | * [[ウェザーライトの艦長、ジョイラ/Jhoira, Weatherlight Captain]]のために[[タッチ]][[赤]]されたバージョン。 | ||
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− | [[Mox]] | + | [[Mox]]等の強力な[[マナ・アーティファクト]]が存在するヴィンテージで、このデッキは真価を発揮する。 |
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− | その速度は、手札次第では[[1ターンキル]] | + | その速度は、手札次第では[[1ターンキル]]も可能なほどである。また[[フィニッシャー]]は[[苦悶の触手/Tendrils of Agony]]であるが、[[僧院の導師/Monastery Mentor]]が併用される場合や苦悶の触手が抜かれる場合もある。 |
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+ | デッキ構成は[[メンター]]に似ており、僧院の導師が[[制限カード]]に指定された後の後継デッキであるともいえるが、[[修繕/Tinker]]が採用されることも多いため[[青]]系[[ティンカー|ティンカーデッキ]]の亜種ともいえる。 | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | ** | + | **Vintage Challenge #11712647 on 11/24/2018 優勝([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/vintage-challenge-2018-11-25 参考]) |
− | ** | + | **使用者:thepowernine |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ヴィンテージ]](~[[ | + | **[[ヴィンテージ]](~[[ラヴニカのギルド]]) |
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+ | {{#MagicFactory: df318918}} | ||
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*備考 | *備考 | ||
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{{#MagicFactory:df318660}} | {{#MagicFactory:df318660}} | ||
+ | *[[苦悶の触手/Tendrils of Agony]]が抜かれており、より[[メンター]]デッキ寄りになっている。 | ||
+ | *追加の勝ち手段として「[[修繕/Tinker]]+[[荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus]]」のパッケージが追加されている。 | ||
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+ | ===サンプルレシピ3=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **作成者:[[Kitano Takatoshi]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[ヴィンテージ]](~[[指輪物語:中つ国の伝承]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory:df322034}} | ||
+ | *[[ディスプレイサーの仔猫/Displacer Kitten]]と[[切望の宝石/Coveted Jewel]]のコンボを採用した'''ジュエルキャット'''と呼ばれるタイプ。 | ||
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+ | ==出典== | ||
+ | <references /> | ||
==参考== | ==参考== | ||
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*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
− | [[Category:青単色デッキ | + | {{DEFAULTSORT:きやくせつすとおむ}} |
− | [[Category:コンボデッキ | + | [[Category:青単色デッキ]] |
− | [[Category:ストームデッキ | + | [[Category:コンボデッキ]] |
− | [[Category:青単コンボデッキ | + | [[Category:ストームデッキ]] |
− | [[Category:カラデシュ・ブロックを含むスタンダードデッキ | + | [[Category:青単コンボデッキ]] |
− | [[Category:ヴィンテージデッキ | + | [[Category:戦乱のゼンディカー・ブロックを含むスタンダードデッキ]] |
+ | [[Category:イニストラードを覆う影ブロックを含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:カラデシュ・ブロックを含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:アモンケット・ブロックを含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:イクサラン・ブロック~基本セット2019を含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:ヴィンテージデッキ]] |
2024年12月22日 (日) 18:55時点における最新版
逆説ストーム(Paradoxical Storm)は、逆説的な結果/Paradoxical Outcomeをキーカードとしたストーム系コンボデッキを指す。主にヴィンテージで活躍しているが、他のフォーマットにも存在する。逆説的な結果の英語名からPOとも呼ばれる。
逆説的な結果と、僧院の導師/Monastery Mentorや霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoirの様な呪文を唱えた回数を参照するカードによるコンボデッキを、ストーム呪文が1枚も入っていないにも拘らずこの名で呼ぶことがある。
目次 |
[編集] 概要
フォーマットやデッキ構成によって異なるが、いずれのタイプも軽量マナ・アーティファクトを並べ、それらを逆説的な結果/Paradoxical Outcomeで手札に戻しながらストームを稼ぐのが基本的な動きである。
インスタント
望む数のあなたがコントロールする土地でもトークンでもないパーマネントを対象とし、それらをオーナーの手札に戻す。これによりあなたの手札に戻されたカード1枚につき、カードを1枚引く。
[編集] スタンダード
スタンダードでは、逆説的な結果はストーム呪文と共存していないため、ストームと似た様な能力を持つ霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoirを使用する。0マナのアーティファクトをMoxのように扱える鼓舞する彫像/Inspiring Statuaryは、スタンダードにおけるこのデッキのキーカードである。
アーティファクト
あなたが唱えるアーティファクトでない呪文は即席を持つ。(あなたのアーティファクトが、それらの呪文を唱える助けとなる。あなたはあなたのアーティファクトをタップして、1個あたり(1)の支払いに代えてもよい。)
アーティファクト
あなたが呪文を1つ唱えるたび、このターンにあなたが唱えた呪文1つにつき1点のライフを得る。
50点のライフを支払う:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。霊気貯蔵器はそれに50点のダメージを与える。
登場当初はファンデッキのような扱いだったが、ドミナリアでモックス・アンバー/Mox Amberを、基本セット2019では練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopteristを獲得し強化され続け、マジック25周年記念プロツアーのスタンダード部門では4番人気のデッキとなった[1]。
[編集] サンプルレシピ1
- 備考
- グランプリ静岡17春 (参考)
- 使用者:伊藤敦
- フォーマット
- ストーム稼ぎ兼逆説的な結果のタネとして0マナの装備品と、それらで更にドローを進めるために上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificerが投入されている。この点は純鋼ストームに似ていると言える。
- 作成者の伊藤敦曰く、"Sram Dunk"というデッキ名は、名作バスケットボール漫画のタイトル「SLAM DUNK」と、スラムを使ってダンクシュートを決めるデッキの動きをかけたものらしい。
- グランプリ静岡17春では、このデッキで参加した伊藤の試合が、何とフィーチャー・マッチに選ばれた。しかも、ティムール霊気池に2-0で勝利した(参考)。
- 惨敗を喫した次のラウンドまで含め、原作を忠実に再現(?)した。(ちなみに、最終結果は3勝で初日落ち)
- グランプリ静岡17春では、このデッキで参加した伊藤の試合が、何とフィーチャー・マッチに選ばれた。しかも、ティムール霊気池に2-0で勝利した(参考)。
[編集] サンプルレシピ2
- 備考
- グランプリコペンハーゲン18 78位(10勝5敗)(参考)
- 使用者:Marc Tobiasch
- フォーマット
Paradoxical Storm [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- ドミナリア参入後の、モックス・アンバー/Mox Amberを採用した青単ストームと呼ばれるタイプ。
- 本人による解説記事も参照のこと。
[編集] サンプルレシピ3
Mono Blue Storm [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 基本セット2019加入後のリスト。練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopteristがメインデッキに加わっている。
[編集] サンプルレシピ4
- 備考
- グランプリオーランド18 27位(11勝4敗、初日全勝)(参考)
- 使用者: Luke Feeney
- フォーマット
Reservoir Storm [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- ウェザーライトの艦長、ジョイラ/Jhoira, Weatherlight Captainのためにタッチ赤されたバージョン。
[編集] ヴィンテージ
Mox等の強力なマナ・アーティファクトが存在するヴィンテージで、このデッキは真価を発揮する。
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
ストーム(あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンにそれより前に唱えた呪文1つにつきそれを1回コピーする。あなたはそのコピーの新たな対象を選んでもよい。)
クリーチャー — 人間(Human) モンク(Monk)
果敢(あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。)
あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、果敢を持つ白の1/1のモンク(Monk)・クリーチャー・トークン1体を生成する。
その速度は、手札次第では1ターンキルも可能なほどである。またフィニッシャーは苦悶の触手/Tendrils of Agonyであるが、僧院の導師/Monastery Mentorが併用される場合や苦悶の触手が抜かれる場合もある。
ソーサリー
この呪文を唱えるための追加コストとして、アーティファクト1つを生け贄に捧げる。
あなたのライブラリーからアーティファクト・カード1枚を探し、そのカードを戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。
デッキ構成はメンターに似ており、僧院の導師が制限カードに指定された後の後継デッキであるともいえるが、修繕/Tinkerが採用されることも多いため青系ティンカーデッキの亜種ともいえる。