大演算器/The Grand Calcutron

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|カードテキスト=大演算器が戦場に出たとき、各プレイヤーの手札はプログラム(公開されたカードの順序のある並び)となる。<br>プレイヤーは自分のプログラムの最初のカードだけをプレイできる。<br>カードがいずこかからプレイヤーの手札に入るなら、そのプレイヤーはそれを公開し、自分のプログラムのいずれかの場所に入れる。<br>各プレイヤーの終了ステップの開始時に、そのプレイヤーのプログラムのカードが5枚未満なら、そのプレイヤーはその差分のカードを引く。
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自身に改造を重ねて、[[サイボーグ]]はおろかついに[[クリーチャー]]ですらなくなってしまった[[小型装置団/Order of the Widget]]の指導者。[[プレイヤー]][[手札]]をプログラム化するという[[能力]]を持つ。
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自身に改造を重ねて、[[サイボーグ]]はおろかついに[[クリーチャー]]ですらなくなってしまった[[小型装置団/Order of the Widget]]の指導者。[[統率者]]に指定できる[[能力]]に加え、[[プレイヤー]]の[[手札]]を「プログラム」化するという能力を持つ。
  
簡単に言えば手札からは[[カード]]を決めた順番でしか[[プレイ]]出来なくなり、[[ターン終了時に]]手札が5枚まで補充されるというもの。手札の[[非公開領域|非公開性]][[カード・アドバンテージ]]の概念、自由な順序で[[カード]]を使える、といった[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の根本的な仕組みや戦略性が全てぶち壊されることになり、[[戦場に出す|戦場に出した]]瞬間から別のゲームが始まる。
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簡単に言えば、手札は[[公開]]したうえで並べた順番通りにしか[[プレイ]]出来なくなる代わり、少なくなっていれば[[終了ステップ]]開始時に5枚まで補充されるというもの。手札の運用の自由度が大きく下がってしまい、ありとあらゆる[[プレイング]]を一切合切あらかじめ計画立てて行わなければならなくなる一方で、手札が必ず5枚まで補充されるようになるため、上手に手札を使い切れば大幅な[[ハンド・アドバンテージ]]を獲得できるという強みもある。
  
普通なら何気なく取る行動――例えば、足りない[[色マナ]]を供給する[[土地]]を適宜選択してプレイし、[[マナ]]事情や盤面の状況を見て適切なクリーチャーを出し、余ったマナで[[除去]]や[[打ち消す|打ち消し]][[呪文]]を構えて……といった基礎的とも言える[[プレイング]]を、一切合切あらかじめ計画立て行わなければならなくなる。「次の[[ターン]]に土地を引いたらこっちを、そうでなければあっちを[[唱える|唱え]]よう」とか「クリーチャーを出されたら除去を、そうでなかったら打ち消しを唱えよう」といったことすら気軽に行えなくなってしまうのだ。プログラムが[[パーマネント]]・カードばかりならあまり窮屈さを感じないかもしれないが、適切な[[対象]]が必要な呪文はプログラムの順序決めが難しく、唱えたい時に唱えられない/唱えたくないのに唱えなければならない、といったこともしばしば。お互いのプログラムは[[公開する|公開]]されている上に、カードが自動で補充されることを見越して動かなければならないため、頭を休める暇もない。大規模なシステムに振り回されるのはいつだって[[プレイヤー|人]]なのだ。
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プログラムが[[パーマネント]]・カード偏重、あるいは[[ウィニー]]や[[バーン]]のように比較的単純な構成であるなら、あまり窮屈さを感じないかもしれない。逆に、適切な[[対象]]が必要な呪文はプログラムの順序決めが難しく、唱えたい時に唱えられない/唱えたくないのに唱えなければならない、といったこともしばしば。特に[[対戦相手]]の行動に[[対応して]][[除去]][[コンバット・トリック]][[打ち消す|打ち消し]]などは、手札が公開情報になってしまっていることも含めて、使用の難易度が跳ね上がる。
  
利用するならば、最も単純に[[ドローエンジン]]として使うのが手っ取り早いか。[[ウィニー]]とまで行かなくとも、パーマネントが豊富でカードを使い切りやすい[[デッキ]]ならばプログラム順序をあまり気にせずに済み、ドロー能力を最大限活かせる。そうでなくとも、この「プログラム戦」をある程度練習しているだけでも相当有利に戦えるのは確実。[[ソリティア]]練習を重ね、マジック界の名プログラマーを目指したい。
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手札の[[非公開領域|非公開性]][[カード・アドバンテージ]]の概念、自由な順序で[[カード]]を使える、といった[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の根本的な仕組みや戦略性が全てぶち壊され、[[戦場に出す|戦場に出した]]瞬間から別のゲームが始まる。この「プログラム戦」に習熟していれば有利に、していなければ不利になるのは確実である。[[ソリティア]]練習を重ね、マジック界の名プログラマーを目指したい。
  
*[[白青]]のカードであるが、[[]][[レンジストライク]][[青]]の打ち消しなど、相性が悪いカードが多い色である。逆に、白と青の[[対抗色]]たる[[バーン]][[]]とはすこぶる相性が良い。
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*印刷時は統率者として使用できる能力を持っておらず、[[Gatherer]]のルール節に同一の内容が「特別裁定」として定められていた。裁定による許可では混乱を招くとして、[[2019年]]9月の[[オラクル]]更新で実際の能力として与えられた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/throne-eldraine-update-bulletin-2019-09-27 Throne of Eldraine Update Bulletin](News [[2019年]]9月27日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。
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**同能力が最初から印刷されなかったのは、[[文章欄]]に収まらなかったためである({{Gatherer|id=439520|カード画像}})。
  
 
==ルール==
 
==ルール==

2020年4月1日 (水) 18:49時点における最新版


大演算器/The Grand Calcutron (白)(青)
伝説のアーティファクト

大演算器は統率者として使用できる。
大演算器が戦場に出たとき、各プレイヤーの手札はプログラム(公開されたカードの順序のある並び)となる。
プレイヤーは自分のプログラムの最初のカードだけをプレイできる。
カードがいずこかからプレイヤーの手札に入るなら、そのプレイヤーはそれを公開し、自分のプログラムのいずれかの場所に入れる。
各プレイヤーの終了ステップの開始時に、そのプレイヤーのプログラムのカードが5枚未満なら、そのプレイヤーはその差分のカードを引く。
透かし:小型装置団/Order of the Widget


自身に改造を重ねて、サイボーグはおろかついにクリーチャーですらなくなってしまった小型装置団/Order of the Widgetの指導者。統率者に指定できる能力に加え、プレイヤー手札を「プログラム」化するという能力を持つ。

簡単に言えば、手札は公開したうえで並べた順番通りにしかプレイ出来なくなる代わり、少なくなっていれば終了ステップ開始時に5枚まで補充されるというもの。手札の運用の自由度が大きく下がってしまい、ありとあらゆるプレイングを一切合切あらかじめ計画立てて行わなければならなくなる一方で、手札が必ず5枚まで補充されるようになるため、上手に手札を使い切れば大幅なハンド・アドバンテージを獲得できるという強みもある。

プログラムがパーマネント・カード偏重、あるいはウィニーバーンのように比較的単純な構成であるなら、あまり窮屈さを感じないかもしれない。逆に、適切な対象が必要な呪文はプログラムの順序決めが難しく、唱えたい時に唱えられない/唱えたくないのに唱えなければならない、といったこともしばしば。特に対戦相手の行動に対応して除去コンバット・トリック打ち消しなどは、手札が公開情報になってしまっていることも含めて、使用の難易度が跳ね上がる。

手札の非公開性カード・アドバンテージの概念、自由な順序でカードを使える、といったマジックの根本的な仕組みや戦略性が全てぶち壊され、戦場に出した瞬間から別のゲームが始まる。この「プログラム戦」に習熟していれば有利に、していなければ不利になるのは確実である。ソリティア練習を重ね、マジック界の名プログラマーを目指したい。

  • 印刷時は統率者として使用できる能力を持っておらず、Gathererのルール節に同一の内容が「特別裁定」として定められていた。裁定による許可では混乱を招くとして、2019年9月のオラクル更新で実際の能力として与えられた[1]
    • 同能力が最初から印刷されなかったのは、文章欄に収まらなかったためである(カード画像)。

[編集] ルール

  • プログラムは依然として手札であることには変わりが無いので、手札を参照したり手札を捨てることはできる。
  • プログラム以外の場所から土地をプレイしたり呪文唱えることは自由である[2]
  • あなたが他人のプログラムのカードをプレイできる場合も、それがプログラムの最初のカードで無い限りプレイできない[3]

[編集] 関連カード

Unstableの各陣営のリーダーのサイクル。いずれも神話レアで、友好色2伝説のパーマネントになっている。

大演算器のみ伝説のクリーチャーではないが、統率者に指定できる能力を持つ。またストーリー上は、卑怯な破滅軍団を率いるのはカウント男爵、すごいアイデア/The Big Idea怪物たらし、グルシルダ/Grusilda, Monster Masher殺しのメアリー/Mary O'Killの4人である。

[編集] 脚注

  1. Throne of Eldraine Update Bulletin(News 2019年9月27日 Eli Shiffrin著)
  2. Mark RosewaterのBlog
  3. Mark RosewaterのBlog

[編集] 参考

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