悪事
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悪事/Crimeとは、サンダー・ジャンクションの無法者で導入されたルール用語。
クリーチャー — 人間(Human) 傭兵(Mercenary)
あなたが悪事を働いたターンの間、オーメンポートの自警団は二段攻撃を持つ。(悪事を働くとは、対戦相手や対戦相手がコントロールしているものや対戦相手の墓地にあるカードを対象とすることである。)
2/2伝説のクリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue)
あなたが悪事を働くたび、(1)を支払ってもよい。そうしたなら、あなたのライブラリーの一番上にあるカード2枚を見る。そのうち1枚をあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。(悪事を働くとは、対戦相手や対戦相手がコントロールしているものや対戦相手の墓地にあるカードを対象とすることである。)
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定義
悪事を働く/Commit a crimeとは、以下のものを対象にして呪文を唱えたり、起動型能力を起動したり、誘発型能力をスタックに置くことを意味する。
解説
対戦相手や、それのコントロールするものなどを対象にすることを「対戦相手に対する悪事」として表現したルール用語。安易に無限コンボを組めないよう、「悪事を働くたび」誘発する能力のうちマナを要求しないものは1ターンに1度しか誘発しない制限がかかっていることが多い。
サンダー・ジャンクションの無法者では各色に悪事を働くことを参照するカードが存在する。青黒ではリミテッド・アーキタイプになっており多数のカードが存在する一方、白にはオーメンポートの自警団/Omenport Vigilante1枚しか存在しない。同セットのボーナスシートである「速報」は、いずれも悪事を働けるカードで構成されている。
- フレイバー的には奇妙だが、対象にさえしなければ、たとえ虐殺/Massacreや家の焼き払い/Burn Down the Houseのような、いかにも犯罪的な呪文でも悪事を働いたことにはならない。
- 対象を取らないカードには全体除去もいくつか存在するので、「一人殺せば悪人だが、100万人殺せば英雄」ということなのかもしれない。
- 逆に、秘密のランデブー/Secret Rendezvousなど相手に利益を与えるものであっても条件を満たせば「悪事を働いた」ことになる。
ルール
- 対戦相手などを対象にした呪文・能力が打ち消されたり、立ち消えたり、対象を変更されたりしても、依然としてあなたは悪事を働いたままである。
- 対象を変更する効果を用い、呪文や能力の対象をあなたから対戦相手に変更したとしても、悪事を働いたことにはならない。あくまで最初に選んだ対象のみを考慮する。
- 同時に複数のパーマネントを対象にしたとしても、1回の呪文や能力で悪事を働ける回数は1回である。
- 豪火を放て/Unleash the Infernoなど、最初の対象とは別に再帰誘発型能力で改めて対象に取る効果は、別の能力としてスタックに置かれているため計2回悪事を働けることになる。
- 「悪事を働くたび」誘発する能力は、それを誘発させた呪文や能力よりも先に解決される。
悪事に該当しない例
下記のような事例は「悪事を働いた」ことにならないため注意。
- 上記の定義にない領域やオブジェクトなどのみを対象とした場合。(追放領域にある対戦相手がオーナーのカードなど)
- 「対象/Target」という用語を用いず、「選ぶ/Choose」だけの効果。(クレンコの轟音砕き/Krenko's Buzzcrusherなど)
- (悪事の定義に抵触せずに)スタック上にある呪文や能力をコピーした場合(しっぺ返し/Return the Favor、さまようアルカイック/Wandering Archaicなど)。
- 例えば、かき消し/Make Disappearを犠牲コストを支払って唱え、コピーとオリジナルの両方で対戦相手の呪文を対象とした場合、オリジナルの1回分でしか悪事を働いたことにならない。
- 悪事の定義は「唱える/起動する/(誘発により)誘発型能力をスタックに置く」であり、コピーはこれらに該当しないため。
- ただし、犯行現場の再現/Reenact the Crimeなど「呪文のコピーを特定の領域に作り、それを唱える効果」は直接スタック上のものをコピーするのではなく、改めて唱え直しているため、コピーした呪文が条件を満たしているなら悪事を働ける。
- 例えば、かき消し/Make Disappearを犠牲コストを支払って唱え、コピーとオリジナルの両方で対戦相手の呪文を対象とした場合、オリジナルの1回分でしか悪事を働いたことにならない。
開発秘話
悪役をテーマとした「サンダー・ジャンクションの無法者」を開発するにあたり、「悪事を働く」というルール・テキストにメカニズム的な意味を持たせたいとMark Rosewaterが要求したことがこのメカニズムのはじまりである。
当初は
の3つのいずれかを満たす呪文で「悪事を働いた」ことになっていた。しかし2.は単体火力1回で2回悪事を働いたことになる、3.は状況起因処理との相互作用が複雑といった問題があったため取り下げられ、代わりに能力にも対応するようになった。この変更により、一部の能力ではノーコストで悪事を複数回働けてしまうことが問題視され、プレイテスト段階では悪事を参照するカードの多くに1ターンに1回の誘発制限が設けられた[1]。
脚注
参考
- Outlaws of Thunder Junction Mechanics/『サンダー・ジャンクションの無法者』メカニズム(Daily MTG 2024年3月27日 Matt Tabak著)
- Outlaws of Thunder Junction Release Notes/『サンダー・ジャンクションの無法者』 リリースノート(PDF文書)(Daily MTG 2024年4月5日)
- 「悪事」でテキスト検索
- ルーリング
引用:総合ルール 20240410.0
日本語版総合ルールおよびmjmjが未対応のため、英語版総合ルールより引用
- 700.13.
- Some cards refer to committing a crime. A player commits a crime as that player casts a spell, activates an ability, or puts a triggered ability on the stack and that spell or ability targets at least one opponent; at least one permanent, spell, or ability an opponent controls; and/or at least one card in an opponent’s graveyard.