ティボルトの計略
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ティボルトの計略 (Tibalt's Trickery) は、カルドハイム参入後のヒストリック環境とモダン環境に存在していたコンボデッキ。
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概要
インスタント
呪文1つを対象とする。それを打ち消す。1か2か3を無作為に選ぶ。その呪文のコントローラーはその選んだ数に等しい枚数のカードを切削する。その後、その呪文と違う名前を持ち土地でないカードが追放されるまで、自分のライブラリーの一番上から1枚ずつ追放していく。そのプレイヤーはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その後、そのプレイヤーはそれらの追放されたカードを自分のライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
デッキ内の続唱呪文より小さいマナ総量の呪文をティボルトの計略/Tibalt's Trickeryのみにしておくと、それらを唱えた時に続唱で必ずティボルトの計略がめくれる。めくれたティボルトの計略をスタック上の続唱呪文を対象に唱え、ティボルトの計略により引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornなどの超重量級呪文を踏み倒し、勝負を決める。
続唱呪文1枚を唱えればコンボが成立するため安定性が高く、各フォーマットで猛威を振るった。
- 続唱によって星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostorを踏み倒すコンボデッキはこれとは異なる。そちらはティボルト続唱を参照。
ヒストリック
ソーサリー
続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、コストがこれより低く土地でないカードが追放されるまで、あなたのライブラリーの一番上からカードを1枚ずつ追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放したカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)
回顧(あなたはあなたの墓地から、このカードを、他のコストの支払いに加えて土地カード1枚を捨てることで唱えてもよい。)
カルドハイム参入時点では続唱呪文が存在しなかったため、ティボルトの計略/Tibalt's Trickeryの対象として羽ばたき飛行機械/Ornithopterのような軽い呪文を唱える必要があった。このためティボルトの計略でそれらの「外れ」をめくってしまう不安定性があったが、Jumpstart: Historic Horizonsで混沌の辛苦/Throes of Chaosを得たことによりモダンと同様の構築が可能となった。
続唱のない初期型においては1ターン目から使えるサーチ呪文の対称な対応/Scheming Symmetryによりこれを手札に加え、全知/Omniscienceを始めとした多数の踏み倒し呪文のどれか1枚を当ててそのまま連鎖して勝利することを目指していた。続唱型では3マナ以下の呪文をティボルトの計略のみとして、混沌の辛苦/Throes of Chaosで必ず唱えられるようにすることで安定性が増し、主流となった。
2021年10月14日の禁止制限告知において、ティボルトの計略が禁止カードに指定され、消滅した。
- MTGアリーナにおいてはBO1における初手補正により通常の適正枚数を大きく下回る土地13枚でも構築できる。これによりデッキのティボルトの計略や0マナ呪文を引く確率が大きく下がるため初期型でも高い恩恵を受けていた。
- MTGアリーナには勝利数によってゴールド(ゲーム内コイン)やカードが報酬として手に入るシステムが存在するため、(勝敗によらず)高速でゲームを終わらせられるデッキとしても価値があった。マリガン基準が「コンボを開始できるか」以外に存在せず、ゲーム的駆け引きの必要がなく、伴ってプレイヤーへの負担が極めて少ないことからデイリークエストを手軽に達成できるデッキとして使用率が高かった。
サンプルリスト(続唱型)
モダン
インスタント
続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)
ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。
伝説のクリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
この呪文は打ち消されない。
あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンに続いて追加の1ターンを行う。
飛行、プロテクション(1色以上の呪文)、滅殺6
引き裂かれし永劫、エムラクールがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。
構成は大きく分けて2パターンある。ひとつはライブラリーの呪文をティボルトの計略/Tibalt's Trickery、暴力的な突発/Violent Outburst、引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornのみにし、ティボルトの計略で必ずエムラクールがめくれるようにしたパターン。この場合、猿人の指導霊/Simian Spirit Guideが採用できないためスピード勝負で遅れを取る場合がある。
もうひとつは猿人の指導霊を採用し、ティボルトの計略の追加の「当たり」として、無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyreなどのエルドラージや、全知/Omniscienceや輝く根本原理/Brilliant Ultimatumといった追加の踏み倒し呪文が採用される。この場合、実質最速0ターンキルも可能だが、ティボルトの計略で猿人の指導霊やティボルトの計略がめくれるリスクを抱えることとなる。
どちらのタイプでも他の呪文は採用できないので、疑似マナ加速に宝石の洞窟/Gemstone Cavernsが採用される。
2021年2月15日の禁止制限告知において、ティボルトの計略が禁止カードに指定され、消滅した。
サンプルリスト
猿人の指導霊不採用型
Tibalt's Trickery [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 赤緑の構成だが、コンボのリカバリーのために神秘の聖域/Mystic Sanctuaryを採用している。
猿人の指導霊採用型
Tibalt's Trickery [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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参考
- ティボルトの計略コンボ(モダン)(岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2021年2月11日)
- マリガンは勝利への道。初手依存コンボまとめ!(モダン&ヒストリック)(岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2021年9月9日)
- 続唱 (デッキ)
- デッキ集