沈黙の蜘蛛、琴瀬/Kotose, the Silent Spider
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伝説のクリーチャー — 人間(Human) 忍者(Ninja)
沈黙の蜘蛛、琴瀬が戦場に出たとき、対戦相手の墓地にあり基本土地カードでないカード1枚を対象とする。それを追放する。そのプレイヤーの墓地と手札とライブラリーから、そのカードと同じ名前を持つ望む枚数のカードを探し、追放する。その後、そのプレイヤーはライブラリーを切り直す。あなたが沈黙の蜘蛛、琴瀬をコントロールし続けているかぎり、あなたはそれらの追放されているカードのうち1枚をプレイしてもよく、それを唱えるためにマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。
4/4ETB能力で対戦相手の墓地に存在するカード1枚を、手札やライブラリー含め纏めて追放してしまう伝説の人間・忍者。
過去のカードとしてはロボトミー/Lobotomyなどに近い。あちら同様、戦場には干渉できないので出てしまったパーマネントに対しては別途対処が必要となる。クリーチャーの除去は黒が得意とするので困らないとして、エンチャントやアーティファクトはこの2色だけで対処するのは少々難しい。青らしくバウンスや打ち消しで対処したり、他の色も絡めて触れるようにしておくのが基本となるだろう。
また、ロボトミーと異なり公開情報である墓地を対象にする分、どうでもいいカードを追放して終わり、となるケースは大幅に減少。マナレシオは今ひとつだが、クリーチャーとして盤面に残れる点も評価点。更に追放したカードは1枚限り唱えることが可能になり、強烈なエンドカードを逆用できるようになったなど、単に対戦相手のキーカードを追放して終わりではなく、自分のアドバンテージへ繋ぐ使い方ができる。ただしその場合、唱えた後は最終的にオーナーの墓地に落ちるはずなので、回収で再利用が可能になる点は忘れずに。
反面、墓地に存在するということは手札破壊や切削、打ち消しで処理したのでない限りはリソースとして1度は仕事を果たされているということ。戦場には触れられず、手札に存在しなければその時点でのカード・アドバンテージには一切関与しないのも難点。自身がクリーチャーなので損失をする訳ではないが、質は前述の通り微妙なため単独ではテンポ・アドバンテージで遅れを取りがち。5マナという重さも絶妙で、登場時のスタンダードにはフィニッシャー級が多数存在するマナ域。これを出したばかりに盤面で遅れを取った、という状況に陥らないよう注意が必要。
総合的に、構築では前述した妨害で本領を発揮する前に墓地へ落としておいた厄介なカードを対象にして、今引きを防ぎつつ以降のアドバンテージを稼ぐという使い方が基本となる。コントロールに搭載しておくと悪くない役割を果たしてくれるだろう。ただし前述の通りやや重く、隙が大きいのでこれを出したばかりに反撃を許すような状況にならないような工夫が必要。
リミテッドでは、厄介なレアが複数積まれているような状況は基本的に起こらない。除去や打ち消しを同時にピックしておき、対処に成功したボムレアなどの逆用を狙って行くのが無難なところ。
ストーリー
琴瀬(ことせ)/Kotoseは神河/Kamigawaに住む人間/Humanの忍者。女性(イラスト)。
琴瀬は下層街/The Undercityの通りで貧民として育ち、ただ生きるためだけに無孤勢団/The Mukotai Reckonersに加わった。彼女は他者が捨てた技術を漁ることで、なんとか生計を立てていた。だが何年にもわたって廃品置き場に侵入し続けたことで彼女は音もなく動くすべを学び、何年にもわたって修理作業を続けたことで彼女は見つけた道具を直し、複製するすべを学んだ。技が磨かれるにつれ、彼女はどんどん大胆になっていった。彼女はサイバ未来派/The Saiba Futuristsの極秘の研究所を標的にすることに決めたが、そこの主任研究員に捕まってしまった。そのセキュリティを回避する能力に大きな感銘を受けた主任は、彼女を投獄する代わりに、新たな仕事を申し出た――ライバルの研究所から知的財産を盗み出して複製する仕事だ。琴瀬はその申し出を受け入れ、さらに同じような仕事を必要とする他の依頼者までも集め始めた。そして、これまでに彼女が再び捕まえられたことはない。
登場作品・登場記事
- The Legends of Kamigawa: Neon Dynasty/『神河:輝ける世界』の伝説たち(Feature 2022年2月11日 Ari Zirulnik, Grace Fong, Emily Teng, and Gerritt Turner著)