アーキタイプ
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'''アーキタイプ'''(''Archetype'')とは、原型、雛形の意。転じて[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては、[[デッキ]]のコンセプトや動きを加味した”根本の構成”のことを指す。 | '''アーキタイプ'''(''Archetype'')とは、原型、雛形の意。転じて[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては、[[デッキ]]のコンセプトや動きを加味した”根本の構成”のことを指す。 | ||
− | ==3大アーキタイプと三すくみ== | + | 意味が[[デッキタイプ]]と似通っているが、こちらの方がより固定的又は根幹的な意味合いが強い。たとえば[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]といえばその中には[[赤緑]]の[[ステロイド]]も[[緑白]]の[[メロン]]も含まれるし、[[コントロール (デッキ)|コントロール]]といえば[[青白コントロール]]も[[黒コントロール]]も含まれる。言い換えれば、コントロールというアーキタイプの中に青白コントロールや黒コントロールといった様々なデッキタイプが存在する、といったところか。 |
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基本的には[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]・[[コントロール (デッキ)|コントロール]]・[[コンボデッキ]]の3タイプに分類され、それぞれ得意な相手と苦手な相手が存在する。 | 基本的には[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]・[[コントロール (デッキ)|コントロール]]・[[コンボデッキ]]の3タイプに分類され、それぞれ得意な相手と苦手な相手が存在する。 | ||
*ビートダウンは、妨害される前に優位に立てるためコントロールに強い。 | *ビートダウンは、妨害される前に優位に立てるためコントロールに強い。 | ||
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当然、あくまでも基本であり、デッキの組み方や[[メタゲーム]]によってはコントロールに強いコンボデッキや、コンボの完成速度を上回る圧倒的速さで粉砕するビートダウンなど、強弱が逆転することも少なくない。 | 当然、あくまでも基本であり、デッキの組み方や[[メタゲーム]]によってはコントロールに強いコンボデッキや、コンボの完成速度を上回る圧倒的速さで粉砕するビートダウンなど、強弱が逆転することも少なくない。 | ||
− | ==Floresによる分類== | + | ===R&Dによる分類=== |
+ | 公式記事[http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/rc/188 Zero to Sixty]や[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/207 Ah Yes. Very Standard.]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/003700/ まさしくスタンダードだ]では6つのアーキタイプによる分類が提唱されている。 | ||
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+ | *'''[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]''':最序盤から[[軽い]]脅威を[[展開]]し、速やかに[[対戦相手]]を倒す。 | ||
+ | *'''[[ミッドレンジ]]''':1[[ターン]]目の[[マナ・クリーチャー]]などから、3~6[[マナ]]域の脅威を展開する。 | ||
+ | *'''[[ランプ]]''':序盤は[[マナ加速]]を連打し、そこから少数の[[重い]]脅威を展開する。 | ||
+ | *'''[[コンボデッキ|コンボ]]''':特定の[[カード]]の組み合わせなど、変わった戦略で[[勝利]]を目指す。 | ||
+ | *'''[[コントロール (デッキ)|コントロール]]''':対戦相手の脅威を妨害し続け、最後には少数の脅威で[[ゲーム]]を終わらせる。 | ||
+ | *'''[[ビート・コントロール]]'''/'''撹乱的アグロ'''(''Disruptive Aggro''):脅威を展開し、それに対する[[除去]]と対戦相手の脅威を、[[打ち消す|カウンター]]などで妨害しながら戦う。 | ||
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+ | この6つには以下の相性関係が成立する。 | ||
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+ | *ビートダウンは、遅いコントロールに強く、また[[クリーチャー]]の量と質で勝るためビート・コントロールに強い。 | ||
+ | *コントロールとビート・コントロールは、少数の遅い脅威を妨害できることからコンボとランプに強い。 | ||
+ | *コンボとランプは、速度も妨害手段も不足しているミッドレンジに強い。 | ||
+ | *ミッドレンジは、クリーチャー戦において1体1体の性能差で分があるためビートダウンに強い。 | ||
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+ | これもやはり絶対的な相性ではなく、例えばコントロールはクリーチャー除去を[[積む]]ことでビートダウンに強くすることができる。 | ||
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[[Mike Flores]]は[http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,en Finding the Tinker Deck]([http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,ja Tinker デッキへの探求])のなかでこう述べている。<br/>いわく、マジックのアーキタイプとして挙げられるのは以下の9つであり、新たに作られるデッキもこの9つのアーキタイプの内のどれかに属する。 | [[Mike Flores]]は[http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,en Finding the Tinker Deck]([http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,ja Tinker デッキへの探求])のなかでこう述べている。<br/>いわく、マジックのアーキタイプとして挙げられるのは以下の9つであり、新たに作られるデッキもこの9つのアーキタイプの内のどれかに属する。 | ||
*[[カウンタースリヴァー]]に代表される[[クロック・パーミッション]] | *[[カウンタースリヴァー]]に代表される[[クロック・パーミッション]] | ||
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*[[ティンカー]]に代表される[[マナ加速]]と[[マナ・コスト]]を無視する[[カード]]([[修繕/Tinker]]など)を主体としたデッキ | *[[ティンカー]]に代表される[[マナ加速]]と[[マナ・コスト]]を無視する[[カード]]([[修繕/Tinker]]など)を主体としたデッキ | ||
*[[ネクロ・ドネイト]]に代表される瞬殺[[コンボデッキ]] | *[[ネクロ・ドネイト]]に代表される瞬殺[[コンボデッキ]] | ||
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==参考== | ==参考== | ||
*[[用語集]] | *[[用語集]] |
2012年11月13日 (火) 18:50時点における版
アーキタイプ(Archetype)とは、原型、雛形の意。転じてマジックにおいては、デッキのコンセプトや動きを加味した”根本の構成”のことを指す。
意味がデッキタイプと似通っているが、こちらの方がより固定的又は根幹的な意味合いが強い。たとえばビートダウンといえばその中には赤緑のステロイドも緑白のメロンも含まれるし、コントロールといえば青白コントロールも黒コントロールも含まれる。言い換えれば、コントロールというアーキタイプの中に青白コントロールや黒コントロールといった様々なデッキタイプが存在する、といったところか。
目次 |
主な分類
3大アーキタイプと三すくみ
基本的にはビートダウン・コントロール・コンボデッキの3タイプに分類され、それぞれ得意な相手と苦手な相手が存在する。
- ビートダウンは、妨害される前に優位に立てるためコントロールに強い。
- コントロールは、コンボパーツを狙い撃ちできるためコンボデッキに強い。
- コンボデッキは、コンボパーツ対策が少ないビートダウンに強い。
当然、あくまでも基本であり、デッキの組み方やメタゲームによってはコントロールに強いコンボデッキや、コンボの完成速度を上回る圧倒的速さで粉砕するビートダウンなど、強弱が逆転することも少なくない。
R&Dによる分類
公式記事Zero to SixtyやAh Yes. Very Standard./まさしくスタンダードだでは6つのアーキタイプによる分類が提唱されている。
- ビートダウン:最序盤から軽い脅威を展開し、速やかに対戦相手を倒す。
- ミッドレンジ:1ターン目のマナ・クリーチャーなどから、3~6マナ域の脅威を展開する。
- ランプ:序盤はマナ加速を連打し、そこから少数の重い脅威を展開する。
- コンボ:特定のカードの組み合わせなど、変わった戦略で勝利を目指す。
- コントロール:対戦相手の脅威を妨害し続け、最後には少数の脅威でゲームを終わらせる。
- ビート・コントロール/撹乱的アグロ(Disruptive Aggro):脅威を展開し、それに対する除去と対戦相手の脅威を、カウンターなどで妨害しながら戦う。
この6つには以下の相性関係が成立する。
- ビートダウンは、遅いコントロールに強く、またクリーチャーの量と質で勝るためビート・コントロールに強い。
- コントロールとビート・コントロールは、少数の遅い脅威を妨害できることからコンボとランプに強い。
- コンボとランプは、速度も妨害手段も不足しているミッドレンジに強い。
- ミッドレンジは、クリーチャー戦において1体1体の性能差で分があるためビートダウンに強い。
これもやはり絶対的な相性ではなく、例えばコントロールはクリーチャー除去を積むことでビートダウンに強くすることができる。
Floresによる分類
Mike FloresはFinding the Tinker Deck(Tinker デッキへの探求)のなかでこう述べている。
いわく、マジックのアーキタイプとして挙げられるのは以下の9つであり、新たに作られるデッキもこの9つのアーキタイプの内のどれかに属する。
- カウンタースリヴァーに代表されるクロック・パーミッション
- ストームネクロに代表されるドローとマナ効率を追求したデッキ
- プリズンに代表されるボードコントロールを追求したコントロール
- スライに代表されるマナカーブ理論を追求した火力・クリーチャー併用型のビートダウン
- ストンピィに代表されるクリーチャーを主体としたウィニー
- The Deckに代表されるカード・アドバンテージを追求したコントロール
- ジャンクに代表される汎用性の高いグッドスタッフ
- ティンカーに代表されるマナ加速とマナ・コストを無視するカード(修繕/Tinkerなど)を主体としたデッキ
- ネクロ・ドネイトに代表される瞬殺コンボデッキ