伝説の
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+ | [[背景世界/ストーリー用語|ストーリー]]上重要な[[伝説のクリーチャー|人物]]や[[伝説の土地|場所]]、歴史に残る[[伝説のソーサリー|大呪文]]などが[[カード]]化された場合、この[[特殊タイプ]]を持つことが多い。単に「雰囲気」で伝説をつけただけで背景ストーリーには登場しない人物や、登場はするが本筋とは特に関係ない脇役程度の人物もいる([[伝説のピット・ファイター/Pit Fighter Legends]]等)。またストーリーとは関係なく、[[ルーリング|ルール]]やゲーム・バランスとの兼ね合いでこの特殊タイプを与えられることもある([[クラークの親指/Krark's Thumb]]、[[オパールのモックス/Mox Opal]]等)。特に[[伝説の土地]]はその傾向が強く、むしろストーリー的な理由で伝説となるケースの方が少ない。[[伝説の土地]]の項も参照。 | ||
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+ | [[伝説のカード]]はそうでないカードと比べ、少し強めの傾向がある。わかりやすい例で言えば、[[今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda]](1[[マナ]]2/2[[バニラ]])は、[[サバンナ・ライオン/Savannah Lions]](1マナ2/1バニラ)と比べても明らかに[[コスト・パフォーマンス]]が高い。レジェンド・ルール自体が[[ペナルティ能力]]として扱われている証左と言える。 | ||
とはいえ完全なデメリットではなく、実際には「ややデメリットの側面が強い」という程度。複数枚戦場に出す必要がないカードなら問題になりにくいからである。また、[[神河ブロック]]を中心にこの特殊タイプを参照、補助する[[カード]]も多い。(→{{WHISPER検索/カードテキスト|伝説の}}) | とはいえ完全なデメリットではなく、実際には「ややデメリットの側面が強い」という程度。複数枚戦場に出す必要がないカードなら問題になりにくいからである。また、[[神河ブロック]]を中心にこの特殊タイプを参照、補助する[[カード]]も多い。(→{{WHISPER検索/カードテキスト|伝説の}}) | ||
− | * | + | *プレインズウォーカー・カードは、それぞれが伝説のごとき存在であり、すべて「伝説の」の特殊タイプを持っている。 |
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**[[イクサラン]]発売時のルール変更以前は、「伝説の」を持っていない代わりに、[[プレインズウォーカーの唯一性ルール]]の適用を受けていた。 | **[[イクサラン]]発売時のルール変更以前は、「伝説の」を持っていない代わりに、[[プレインズウォーカーの唯一性ルール]]の適用を受けていた。 | ||
− | *伝説のカードが強めといえるようになったのは、[[ホームランド]]以降。初めて伝説のカードが作られた[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]では、[[コスト]] | + | *[[新枠#ドミナリア以降のカード枠|ドミナリア以降のカード枠]]において、プレインズウォーカーを除くすべての伝説のカードは通常のカードと視覚的に区別できるよう、カード名のボックスが装飾で囲まれている({{Gatherer|id=444430|カード画像}})。 |
− | * | + | *かつてのレジェンド・ルールは「[[コントローラー]]を問わず戦場に1体しか存在し続けられない」というもので、「重要なものは2つ以上存在するわけがない」というフレイバーを重視していた。しかし、伝説性を利用した[[除去]]テクニック([[対消滅]])を好ましく思わなかったことや、デザイン空間を拡張することを理由に、現在のルールに変更されることになった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/legendary-rule-change-2013-05-23 Legendary Rule Change]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E3%80%8C%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%A4%89%E6%9B%B4-2013-05-23 「レジェンド・ルール」の変更](Making Magic [[2013年]]5月23日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。 |
− | ** | + | *伝説のカードが強めといえるようになったのは、[[ホームランド]]以降。初めて伝説のカードが作られた[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]では、[[コスト]]の割にはお世辞にも強いとはいえないものばかり。どちらかというと一種の雰囲気付けに過ぎなかった。 |
− | *[[Mark Rosewater]]は、プレイヤーはストーリーでの魅力的なキャラクターや[[統率者戦]]のために伝説のカードを欲する一方、この特殊タイプにおけるルールがカードのデザインにおいてキャラクター性とゲームプレイの二者択一を強制し、またセットに多く加えることを制限しているとして、マジックの根本的部分をどれか1つ変えられるなら伝説からレジェンド・ルールを取り除きたいとたびたび主張している<ref>[ | + | *長い間、[[基本セット]]にはこの特殊タイプを持つカードはほとんど収録されない傾向にあった。[[第10版]]で初めて伝説のパーマネントが[[再録]]され、話題となった。また、[[基本セット2013]]では再録でない新規の[[伝説のクリーチャー]]や、その名前を冠する[[呪文]]などが登場した。時代が下った現代ではこの慣例も取り払われており、基本セットであっても伝説のカードは全く珍しいものではなくなっている。 |
− | + | **かつての基本セットは「背景ストーリーを重視しない」「複雑なルールのものをあえて収録せず、シンプルにまとめる」という方針があったためと考えられる。また、[[基本セット2010]]以降は(当時は伝説でなかった)[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]が収録されており、そちらに「ストーリーおよび複雑なルール」の枠を取られたという側面もある。現在は基本セットでもストーリーが描かれているほか、レジェンド・ルールが初心者プレイヤーでも容易に把握できる内容に改定されたこともあり、続々と基本セット出身の伝説のカードが作られている。 | |
+ | *伝説のカードはそれが表すもののストーリー上の重要性・希少性を反映して、長らく[[レア]]以上の[[稀少度]]でのみ作られてきた(レアが存在しない古いエキスパンションにおいても、最も高い稀少度で実質レアに相当する[[変則的な稀少度|アンコモン1]]に割り当てられている)。伝説のカードをテーマとした神河ブロックやドミナリア、プレインズウォーカーをテーマとした[[灯争大戦]]において多数のアンコモンの伝説のカードが収録されたのを経て、現在ではアンコモンの伝説のカードを[[落葉樹]]システムとして使用していく動きがある。<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/190101176213/hi-mark-i-hope-you-are-having-a-great-start-to Hi Mark. I hope you are having a great start to...](Blogatog [[2020年]]1月6日)</ref> | ||
+ | *[[Mark Rosewater]]は、プレイヤーはストーリーでの魅力的なキャラクターや[[統率者戦]]のために伝説のカードを欲する一方、この特殊タイプにおけるルールがカードのデザインにおいてキャラクター性とゲームプレイの二者択一を強制し、またセットに多く加えることを制限しているとして、マジックの根本的部分をどれか1つ変えられるなら伝説からレジェンド・ルールを取り除きたいとたびたび主張している<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/starting-over-2015-01-26 Starting Over]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0012043/ やり直し](Making Magic [[2015年]]1月26日 [[Mark Rosewater]]著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/essay-what-you-will-2018-02-05 Essay What You Will]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030266/ その意図をエッセイに](Making Magic [[2018年]]2月5日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
+ | *特殊タイプとしての訳語は「伝説の」であるが、日本語版カードにおいて[[能力]]などがこの特殊タイプを参照する場合には「伝説のである」ではなく「伝説である」と表記される。 | ||
==「伝説の」に関連するカード== | ==「伝説の」に関連するカード== | ||
*[[プロテクション]](伝説のクリーチャー)を持つカードに[[サーボ・タヴォーク/Tsabo Tavoc]]が存在する。 | *[[プロテクション]](伝説のクリーチャー)を持つカードに[[サーボ・タヴォーク/Tsabo Tavoc]]が存在する。 | ||
*[[伝説の土地]][[土地渡り|渡り]]を持つカードに[[Livonya Silone]]と[[最後に訪れしもの、亜楡身/Ayumi, the Last Visitor]]が存在する。 | *[[伝説の土地]][[土地渡り|渡り]]を持つカードに[[Livonya Silone]]と[[最後に訪れしもの、亜楡身/Ayumi, the Last Visitor]]が存在する。 | ||
− | *[[不同の力線/Leyline of Singularity]] | + | *[[不同の力線/Leyline of Singularity]]や[[世界の源獣/Genju of the Realm]]などの[[能力]]で、「伝説の」を持たせることができる。 |
− | *「伝説の」を失わせる[[ | + | *「伝説の」を失わせる[[継続的効果]]を持ったカードは[[モダンホライゾン2]]時点で[[前駆軟泥、エーヴ/Aeve, Progenitor Ooze]]1枚のみ。 |
− | **[[鏡の画廊/Mirror Gallery]]は、レジェンド・ルールを無効にする。ただし「伝説の」を失うわけではない。 | + | **[[山崎兄弟/Brothers Yamazaki]]は特定の条件下でレジェンド・ルールを無視する。 |
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2024年1月20日 (土) 22:57時点における最新版
伝説の/Legendaryは、特殊タイプの1つ。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 工匠(Artificer)
最高工匠卿、ウルザが戦場に出たとき、「このクリーチャーは、あなたがコントロールしているアーティファクト1つにつき+1/+1の修整を受ける。」を持つ無色の0/0の構築物(Construct)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
あなたがコントロールしているアンタップ状態のアーティファクト1つをタップする:(青)を加える。
(5):あなたのライブラリーを切り直し、その後一番上のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。
伝説のアーティファクト
(白)(青)(黒)(赤)(緑):パーマネント1つを対象とし、それを追放する。
レガシーの兵器がいずれかの墓地に置かれる場合、代わりにレガシーの兵器を公開し、それをオーナーのライブラリーに加えて切り直す。
伝説のソーサリー
(伝説のソーサリーは、あなたが伝説のクリーチャーか伝説のプレインズウォーカーをコントロールしているときにのみ唱えられる。)
伝説でなく土地でもないパーマネントをすべて追放する。
[編集] ルール
「伝説の」を持つパーマネントはレジェンド・ルールの制約を受け、1人のプレイヤーは同じカード名のものを1つしかコントロールし続けることができない。このルールの詳細はレジェンド・ルールを参照。
「伝説の」を持つインスタントとソーサリーは、唱える上で制限がある。プレイヤーは伝説のクリーチャーか伝説のプレインズウォーカーをコントロールしていない限り、伝説のインスタントや伝説のソーサリーを唱えられない。このルールの詳細は伝説のソーサリーを参照。
[編集] 解説
ストーリー上重要な人物や場所、歴史に残る大呪文などがカード化された場合、この特殊タイプを持つことが多い。単に「雰囲気」で伝説をつけただけで背景ストーリーには登場しない人物や、登場はするが本筋とは特に関係ない脇役程度の人物もいる(伝説のピット・ファイター/Pit Fighter Legends等)。またストーリーとは関係なく、ルールやゲーム・バランスとの兼ね合いでこの特殊タイプを与えられることもある(クラークの親指/Krark's Thumb、オパールのモックス/Mox Opal等)。特に伝説の土地はその傾向が強く、むしろストーリー的な理由で伝説となるケースの方が少ない。伝説の土地の項も参照。
伝説のカードはそうでないカードと比べ、少し強めの傾向がある。わかりやすい例で言えば、今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda(1マナ2/2バニラ)は、サバンナ・ライオン/Savannah Lions(1マナ2/1バニラ)と比べても明らかにコスト・パフォーマンスが高い。レジェンド・ルール自体がペナルティ能力として扱われている証左と言える。
とはいえ完全なデメリットではなく、実際には「ややデメリットの側面が強い」という程度。複数枚戦場に出す必要がないカードなら問題になりにくいからである。また、神河ブロックを中心にこの特殊タイプを参照、補助するカードも多い。(→「伝説の」でテキスト検索)
- プレインズウォーカー・カードは、それぞれが伝説のごとき存在であり、すべて「伝説の」の特殊タイプを持っている。
- イクサラン発売時のルール変更以前は、「伝説の」を持っていない代わりに、プレインズウォーカーの唯一性ルールの適用を受けていた。
- ドミナリア以降のカード枠において、プレインズウォーカーを除くすべての伝説のカードは通常のカードと視覚的に区別できるよう、カード名のボックスが装飾で囲まれている(カード画像)。
- かつてのレジェンド・ルールは「コントローラーを問わず戦場に1体しか存在し続けられない」というもので、「重要なものは2つ以上存在するわけがない」というフレイバーを重視していた。しかし、伝説性を利用した除去テクニック(対消滅)を好ましく思わなかったことや、デザイン空間を拡張することを理由に、現在のルールに変更されることになった[1]。
- 伝説のカードが強めといえるようになったのは、ホームランド以降。初めて伝説のカードが作られたレジェンドでは、コストの割にはお世辞にも強いとはいえないものばかり。どちらかというと一種の雰囲気付けに過ぎなかった。
- 長い間、基本セットにはこの特殊タイプを持つカードはほとんど収録されない傾向にあった。第10版で初めて伝説のパーマネントが再録され、話題となった。また、基本セット2013では再録でない新規の伝説のクリーチャーや、その名前を冠する呪文などが登場した。時代が下った現代ではこの慣例も取り払われており、基本セットであっても伝説のカードは全く珍しいものではなくなっている。
- かつての基本セットは「背景ストーリーを重視しない」「複雑なルールのものをあえて収録せず、シンプルにまとめる」という方針があったためと考えられる。また、基本セット2010以降は(当時は伝説でなかった)プレインズウォーカーが収録されており、そちらに「ストーリーおよび複雑なルール」の枠を取られたという側面もある。現在は基本セットでもストーリーが描かれているほか、レジェンド・ルールが初心者プレイヤーでも容易に把握できる内容に改定されたこともあり、続々と基本セット出身の伝説のカードが作られている。
- 伝説のカードはそれが表すもののストーリー上の重要性・希少性を反映して、長らくレア以上の稀少度でのみ作られてきた(レアが存在しない古いエキスパンションにおいても、最も高い稀少度で実質レアに相当するアンコモン1に割り当てられている)。伝説のカードをテーマとした神河ブロックやドミナリア、プレインズウォーカーをテーマとした灯争大戦において多数のアンコモンの伝説のカードが収録されたのを経て、現在ではアンコモンの伝説のカードを落葉樹システムとして使用していく動きがある。[2]
- Mark Rosewaterは、プレイヤーはストーリーでの魅力的なキャラクターや統率者戦のために伝説のカードを欲する一方、この特殊タイプにおけるルールがカードのデザインにおいてキャラクター性とゲームプレイの二者択一を強制し、またセットに多く加えることを制限しているとして、マジックの根本的部分をどれか1つ変えられるなら伝説からレジェンド・ルールを取り除きたいとたびたび主張している[3][4]。
- 特殊タイプとしての訳語は「伝説の」であるが、日本語版カードにおいて能力などがこの特殊タイプを参照する場合には「伝説のである」ではなく「伝説である」と表記される。
[編集] 「伝説の」に関連するカード
- プロテクション(伝説のクリーチャー)を持つカードにサーボ・タヴォーク/Tsabo Tavocが存在する。
- 伝説の土地渡りを持つカードにLivonya Siloneと最後に訪れしもの、亜楡身/Ayumi, the Last Visitorが存在する。
- 不同の力線/Leyline of Singularityや世界の源獣/Genju of the Realmなどの能力で、「伝説の」を持たせることができる。
- 「伝説の」を失わせる継続的効果を持ったカードはモダンホライゾン2時点で前駆軟泥、エーヴ/Aeve, Progenitor Ooze1枚のみ。
- 山崎兄弟/Brothers Yamazakiは特定の条件下でレジェンド・ルールを無視する。
- 鏡の画廊/Mirror Galleryや千の顔の逆嶋/Sakashima of a Thousand Faces、鏡の箱/Mirror Boxは、レジェンド・ルールを無効にする。ただし「伝説の」を失うわけではない。
- 狡猾な漂流者、ジェイス/Jace, Cunning Castawayや多勢の兜/Helm of the Hostなどは「伝説の」ではないコピーを生成する。
- 灯の分身/Spark Doubleなどは「伝説の」ではないコピーになれる。
- 残響方程式/Echoing Equationはクリーチャーを「伝説の」ではないことを除いて別のクリーチャー1体のコピーにする。
[編集] 脚注
- ↑ Legendary Rule Change/「レジェンド・ルール」の変更(Making Magic 2013年5月23日 Sam Stoddard著)
- ↑ Hi Mark. I hope you are having a great start to...(Blogatog 2020年1月6日)
- ↑ Starting Over/やり直し(Making Magic 2015年1月26日 Mark Rosewater著)
- ↑ Essay What You Will/その意図をエッセイに(Making Magic 2018年2月5日 Mark Rosewater著)
[編集] 参考
- 特殊タイプ「伝説の」で検索
- 伝説のカード
- 伝説のパーマネント
- 伝説のアーティファクト
- 伝説のアーティファクト・クリーチャー
- 伝説のクリーチャー
- 伝説のエンチャント
- 伝説の土地
- 伝説のソーサリー
- 伝説のインスタント
- レジェンド(廃語)
- レジェンド・ルール
- 歴史的
- From the Vault:Legends
- ルーリング