リシド
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リシド/Licidはクリーチャー・タイプの1つ。テンペスト・ブロックでのみ登場した。
クリーチャー — リシド(Licid)
(1)(白),(T):クリーチャー1体を対象とする。活力リシドはこの能力を失い、エンチャント(クリーチャー)を持つオーラ(Aura)・エンチャントになる。これをそのクリーチャーにつける。あなたは、この効果を、(白)を支払うことで終わらせてもよい。
エンチャントされているクリーチャーは先制攻撃を持つ。
クリーチャー — リシド(Licid)
(赤),(T):クリーチャー1体を対象とする。けいれんするリシドはこの能力を失い、エンチャント(クリーチャー)を持つオーラ(Aura)・エンチャントになる。これをそのクリーチャーにつける。あなたは、この効果を、(赤)を支払うことで終わらせてもよい。
エンチャントされているクリーチャーではブロックできない。
クリーチャー — リシド(Licid)
(1)(青)(青),(T):クリーチャー1体を対象とする。威圧するリシドはこの能力を失い、エンチャント(クリーチャー)を持つオーラ(Aura)・エンチャントになる。これをそのクリーチャーにつける。あなたは、この効果を、(青)を支払うことで終わらせてもよい。
あなたはエンチャントされているクリーチャーをコントロールする。
テンペスト、ストロングホールドにそれぞれ5色サイクルとして登場。エクソダスにも2体が登場した。
各色と無色のアーティファクト・クリーチャーに存在する。すべてのリシドは共通してマナとタップでエンチャント(クリーチャー)を持つオーラになる能力を持つ。また、マナを支払うことでクリーチャーに戻ることができる。
クリーチャーからオーラに変化するというメカニズムはルール上の混乱を呼び、当時のルール関係者に「(リシドなんて)そんなものは存在しない」とまで言われてしまった。フリースペルとはまた違った意味での最悪のメカニズムとも言われる。
- さまざまに作られた、「オーラの改善策」の1つといえる。単体でもクリーチャーとして使用できるため、「オーラしか手元にない」「そのオーラが有効に機能しない相手に無駄カードになる」というような事故を避けられるのが1つの利点。
- 装備品(特に生体武器)とは、デザイン段階での祖を同じくする。最初にMark Rosewaterが作った「擬リシド」は、トークンを出すことのできるオーラであった[1]。
- 16年後のテーロス・ブロックにて、最初からオーラとして唱えることのできる授与持ちのクリーチャー・エンチャント群が登場した。
[編集] ルール
登場当時から、山のようなエラッタが出続けている。最新のエラッタは、オーラ導入に際して行われたものであり、わりと最初のルール文章に近くなっている。
- リシドはいずれも起動コストにタップ・シンボルを含むので、基本的にオーラになった段階ではタップ状態である。「タップ状態のオーラ」自体が珍しいため戸惑う人がいるようだが、ルール上は何の問題もない。なお、これは他のパーマネントと同様にアンタップ・ステップでアンタップする。
- リシドの能力は、自分自身を対象にとってもよい。しかし、その場合「オーラは自分自身につけられない(CR:303.4d)」、および「何にもつけられていないオーラは墓地に置かれる(CR:303.4c)」というルールにより、状況起因処理で墓地に置かれる。
- 「マナを支払うことでクリーチャーに戻る」のは特別な処理である。これはスタックを使用しないので、それに対応できないし、刹那を持つ呪文がスタックにあっても実行できる。
- あるクリーチャーがリシドのコピーとなりオーラ化した場合、コピー効果が終了してもそのクリーチャーはオーラのままである。クリーチャーに戻る行動はオーラになる効果の一部なので、リシドでなくなった後もいつでも可能である。
- 今のテキストでは静寂の歌/Song of Serenityのようにオーラがついているクリーチャー全部に影響するようにも思えるが、授与と同じく自身がオーラとしてエンチャントしている先にしか効果は無い(オラクルで見れば「Enchanted creature」と単一のクリーチャーを指している事が判りやすい)。
[編集] ストーリー
ラース/Rathに住まう種族。たいていが六肢を持つ、ナメクジや昆虫のような姿の寄生生物、ないし共生生物である(イラスト)。
単独で生活し、齧歯類(ネズミ)や昆虫を捕食する。無性生殖をすると信じられている。
リシドは宿主(たいてい人間)に結合し、なんらかの能力を吹き込む。そのときリシドの足は宿主の身体に食い込み、両者は次第に融合していく。しかし宿主から離れるに際しては、互いの身体に損傷を残さない。この結合がリシドにとってどんな利益となるのかは不明であるが、そのライフサイクルにおける重要な部分であることは間違いなく、どのリシドも生涯に一度はそれをしようとする。
例えばヴェク/Vec族は戦闘力を上げるためや儀礼の一部としてリシドを使用し、沈静するリシド/Calming Licidは危険な犯罪者を鎮めるため、活力リシド/Quickening Licidは戦士のスピードを増すために使われるものと思われる。
リシドの骨や組織は、日ごろからヴェクの衣類や道具、食糧にされている。
[編集] 参考
- ↑ 生体武器に何をする?(Making Magic 2011年3月7日)
- Make No Mistake(Making Magic 2003年11月10日) - その5
- M:tGやっちまった小咄集(個人サイト「Braingeyser」、上の記事の和訳)
- サブタイプ「リシド(Licid)」で検索
- クリーチャー・タイプ解説