溺神の信奉者、リーア/Lier, Disciple of the Drowned

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すべての[[呪文]]が[[打ち消されない|打ち消されなく]]なる[[能力]]と、自分の[[墓地]]にある[[インスタント]]と[[ソーサリー]]に[[フラッシュバック]]を与える能力という2種類の[[常在型能力]]を持つ[[伝説のクリーチャー]]。
 
すべての[[呪文]]が[[打ち消されない|打ち消されなく]]なる[[能力]]と、自分の[[墓地]]にある[[インスタント]]と[[ソーサリー]]に[[フラッシュバック]]を与える能力という2種類の[[常在型能力]]を持つ[[伝説のクリーチャー]]。
  
[[戦場]]に出てしまえば莫大な[[カード・アドバンテージ]]を獲得できる。本領を発揮するために、[[考慮/Consider]]や[[切削]]などで予め墓地を[[肥やす|肥やし]]ておいてから畳みかけたい。一方、性質上[[今引き]]に対してはほぼ無力。自身を逃がせる手段は予め準備しておきたいところ。
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[[戦場]]に出てしまえば莫大な[[カード・アドバンテージ]]を獲得できるが、代わりに[[青]]の強みである打ち消しが一切機能しなくなってしまい、このカードを[[除去]]から守る手段が大きく限定されてしまうのが難点。事前に[[手札破壊]]や[[手札]]の内容を[[見る]][[効果]]により安全を確認することも考えられるが[[今引き]]に対してはほぼ無力。[[バウンス]]でこれを守ることもできるが、戦場を離れた時点で常在型能力が途切れてしまう上、[[マナ総量]]がそれなりに[[重い]]このカードを出し直す際に[[テンポ・アドバンテージ]]の遅れをとってしまいがち。盤面に定着したとしても、打ち消しにより相手を妨害できない点はネックであり、フラッシュバックによる疑似的な[[ハンド・アドバンテージ]]を盤面に還元できないまま押し切られることも考えられる。
  
打ち消しを多用する[[青]]い[[コントロールデッキ]]にとっては[[マストカウンター]]となる。限定的ながら[[護法]]対策にもなる。そういったデッキへ[[通し]]て守り切ることができれば圧倒的に優位な状況を築けるが、こちらを狙う[[除去]]を打ち消すこともできなくなるのには注意。[[バウンス]]などでこれ自体を守ることもできるが戦場を離れてしまい常在型能力が途切れてしまうし、[[マナ総量]]がそれなりに[[重い]]こともあって軽量の除去を連打されてしまうと[[テンポ・アドバンテージ]]で後れを取るかいずれ討ち取られるかなのであくまで非常手段と考えたい。[[呪禁]]を持たせたり、事前に[[手札破壊]]や[[手札]]の内容を[[見る]][[効果]]により安全を確認してから戦場に出てもらうのがよいだろう。
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ひるがえって、このカードを守る手段や相手への妨害手段を打ち消し以外に用意できる場合は話が別。一度使った除去・手札破壊・ドロー呪文などを再利用できるのはシンプルながら強力であり、打ち消しを多用する[[コントロールデッキ]][[護法]]を持つクリーチャーに対しては強気に出ることができる。セルフバウンスによる常在型能力の消失・テンポの遅れも、潤沢なマナがあり後手の対応手段が豊富な状況ではあまり苦にならない。[[単体除去]]に対しては[[呪禁]]で守るという選択肢もある。とはいえこのカード単体ではアドバンテージを獲得する以上のことは難しく、デッキ構築自体をこのカードに寄せながら別途[[フィニッシャー]]を採用しなければならない、という点には留意したい。
  
[[ゼロ除算/Divide by Zero]]などであれば自身の能力に阻害されずに事実上の打ち消しとして使えるので相性は特に良好だが、逆に相手がそういったカードを使ってくる可能性も忘れずにおきたい。
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[[スタンダード]]では[[予想外の授かり物/Unexpected Windfall]]・[[黄金架のドラゴン/Goldspan Dragon]]といったマナ確保手段と同居しており、また呪文を[[唱える]]ことを参照するフィニッシャーとして[[くすぶる卵/Smoldering Egg]]や[[船砕きの怪物/Hullbreaker Horror]]がいるため、これらのカードとともに[[コントロールデッキ]]で採用されることがある。デッキの安定性を上げつつ墓地を[[肥やす|肥やせ]]る[[考慮/Consider]]、相手への妨害としてもこのカードを守る手段としても機能する[[消えゆく希望/Fading Hope]]、[[土地]]を伸ばしつつ地道な[[回復]]で延命を図れる[[環境科学/Environmental Sciences]]など下地となるカードにも恵まれる。打ち消しでない青の妨害手段として強力な[[ゼロ除算/Divide by Zero]]を再利用できるのも大きなメリットだが、逆に[[対戦相手]]がそういったカードを使ってくる可能性も忘れずにおきたい。環境においても[[イゼット天啓]]やその亜種である[[イゼット天啓#タッチ黒|グリクシス天啓]]に採用されており、圧倒的カード・アドバンテージで[[ゲーム]]を決定づける役割を担っていた。
 
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[[スタンダード]]では[[イゼット天啓]]やその亜種である[[イゼット天啓#タッチ黒|グリクシス天啓]]に採用されており、圧倒的カード・アドバンテージで[[ゲーム]]を決定づけるフィニッシャーを担っていた。
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[[パイオニア]]では[[睡蓮の原野コンボ]]に採用される。[[睡蓮の原野/Lotus Field]]とそれを[[アンタップ]]する呪文さえあれば、マナの消費を気にせず次々と呪文を唱えていくことができる。基本的に[[ピン]][[挿し]]で、[[出現の根本原理/Emergent Ultimatum]]などの[[サーチカード]]で必要時のみ呼び出される。
 
[[パイオニア]]では[[睡蓮の原野コンボ]]に採用される。[[睡蓮の原野/Lotus Field]]とそれを[[アンタップ]]する呪文さえあれば、マナの消費を気にせず次々と呪文を唱えていくことができる。基本的に[[ピン]][[挿し]]で、[[出現の根本原理/Emergent Ultimatum]]などの[[サーチカード]]で必要時のみ呼び出される。
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*呪文が打ち消されなくなる[[常在型能力]]は[[戦場]]でのみ機能する。呪文として[[スタック]]上にあるリーアは打ち消されうる。
 
*呪文が打ち消されなくなる[[常在型能力]]は[[戦場]]でのみ機能する。呪文として[[スタック]]上にあるリーアは打ち消されうる。
 
*墓地のカードにフラッシュバックを与えることについては[[瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage#ルール]]も参照。
 
*墓地のカードにフラッシュバックを与えることについては[[瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage#ルール]]も参照。
*[[墓地]]の[[当事者カード]]や[[モードを持つ両面カード]]についても、[[出来事]]の側やインスタントやソーサリーである側ならフラッシュバックで唱えることができる<ref>[https://twitter.com/testing_box/status/1448857594815127562 MTG質問箱](認定ジャッジ運営のTwitter [[2021年]]10月15日)</ref>。(→[[唱えてもよい#唱えるときの特性]]
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*[[墓地]]の[[当事者カード]]や[[モードを持つ両面カード]]についても、[[出来事]]の側やインスタントやソーサリーである側ならフラッシュバックで唱えることができる<ref>[https://twitter.com/testing_box/status/1448857594815127562 MTG質問箱](認定ジャッジ運営のTwitter [[2021年]]10月15日)</ref>[[唱える#代替の特性があるカードの扱い]]も参照。
 
**[[Matt Tabak]]はこの相互作用についてはルール上適正であるが審議中であると述べていたが<ref>[https://twitter.com/WotC_Matt/status/1449474410159640579 Matt Tabak]([[Matt Tabak]]のツイッター 2021年10月17日)</ref>、その後特にアナウンスや[[総合ルール]]の改訂は無い。
 
**[[Matt Tabak]]はこの相互作用についてはルール上適正であるが審議中であると述べていたが<ref>[https://twitter.com/WotC_Matt/status/1449474410159640579 Matt Tabak]([[Matt Tabak]]のツイッター 2021年10月17日)</ref>、その後特にアナウンスや[[総合ルール]]の改訂は無い。
 
**[[MTGアリーナ]]では[[2021年]]10月時点ではこの相互作用はサポートされていなかったが、[[2022年]]3月7日のアップデートで可能となった<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035848/ MTGアリーナ:パッチノート 2022.13.10](マジック日本公式サイト [[2022年]]3月7日)</ref>。
 
**[[MTGアリーナ]]では[[2021年]]10月時点ではこの相互作用はサポートされていなかったが、[[2022年]]3月7日のアップデートで可能となった<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035848/ MTGアリーナ:パッチノート 2022.13.10](マジック日本公式サイト [[2022年]]3月7日)</ref>。

2024年7月6日 (土) 12:02時点における最新版


Lier, Disciple of the Drowned / 溺神の信奉者、リーア (3)(青)(青)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

すべての呪文は打ち消されない。
あなたの墓地にありインスタントやソーサリーであるすべてのカードはフラッシュバックを持つ。そのフラッシュバック・コストは、そのカードのマナ・コストに等しい。

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すべての呪文打ち消されなくなる能力と、自分の墓地にあるインスタントソーサリーフラッシュバックを与える能力という2種類の常在型能力を持つ伝説のクリーチャー

戦場に出てしまえば莫大なカード・アドバンテージを獲得できるが、代わりにの強みである打ち消しが一切機能しなくなってしまい、このカードを除去から守る手段が大きく限定されてしまうのが難点。事前に手札破壊手札の内容を見る効果により安全を確認することも考えられるが今引きに対してはほぼ無力。バウンスでこれを守ることもできるが、戦場を離れた時点で常在型能力が途切れてしまう上、マナ総量がそれなりに重いこのカードを出し直す際にテンポ・アドバンテージの遅れをとってしまいがち。盤面に定着したとしても、打ち消しにより相手を妨害できない点はネックであり、フラッシュバックによる疑似的なハンド・アドバンテージを盤面に還元できないまま押し切られることも考えられる。

ひるがえって、このカードを守る手段や相手への妨害手段を打ち消し以外に用意できる場合は話が別。一度使った除去・手札破壊・ドロー呪文などを再利用できるのはシンプルながら強力であり、打ち消しを多用するコントロールデッキ護法を持つクリーチャーに対しては強気に出ることができる。セルフバウンスによる常在型能力の消失・テンポの遅れも、潤沢なマナがあり後手の対応手段が豊富な状況ではあまり苦にならない。単体除去に対しては呪禁で守るという選択肢もある。とはいえこのカード単体ではアドバンテージを獲得する以上のことは難しく、デッキ構築自体をこのカードに寄せながら別途フィニッシャーを採用しなければならない、という点には留意したい。

スタンダードでは予想外の授かり物/Unexpected Windfall黄金架のドラゴン/Goldspan Dragonといったマナ確保手段と同居しており、また呪文を唱えることを参照するフィニッシャーとしてくすぶる卵/Smoldering Egg船砕きの怪物/Hullbreaker Horrorがいるため、これらのカードとともにコントロールデッキで採用されることがある。デッキの安定性を上げつつ墓地を肥やせ考慮/Consider、相手への妨害としてもこのカードを守る手段としても機能する消えゆく希望/Fading Hope土地を伸ばしつつ地道な回復で延命を図れる環境科学/Environmental Sciencesなど下地となるカードにも恵まれる。打ち消しでない青の妨害手段として強力なゼロ除算/Divide by Zeroを再利用できるのも大きなメリットだが、逆に対戦相手がそういったカードを使ってくる可能性も忘れずにおきたい。環境においてもイゼット天啓やその亜種であるグリクシス天啓に採用されており、圧倒的カード・アドバンテージでゲームを決定づける役割を担っていた。

パイオニアでは睡蓮の原野コンボに採用される。睡蓮の原野/Lotus Fieldとそれをアンタップする呪文さえあれば、マナの消費を気にせず次々と呪文を唱えていくことができる。基本的にピン挿しで、出現の根本原理/Emergent Ultimatumなどのサーチカードで必要時のみ呼び出される。

  • 使い勝手は過去にあったヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agendaに近い。序盤の手札破壊、除去、バウンス呪文を再利用してリソースを稼ぐという点が共通する。またこちらは呪文全てを打ち消されなくすることで、あちらは各ターンに1度しか呪文を唱えられなくすることで打ち消しの再利用を制限している。
  • 基本的には自身の能力によって打ち消し呪文が利用できなくなるが、墓地からフラッシュバックで打ち消し呪文を唱えたことに対応して自身をバウンスすることで、墓地の打ち消し呪文を利用することもできる。

[編集] ルール

[編集] MTGアリーナにおける再調整


MTGアリーナ専用カード

Lier, Disciple of the Drowned / 溺神の信奉者、リーア (3)(青)(青)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

すべての呪文は打ち消されない。
あなたのターンであるかぎり、あなたの墓地にありインスタントやソーサリーであるすべてのカードはフラッシュバックを持つ。そのフラッシュバック・コストは、そのカードのマナ・コストに等しい。

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2022年1月27日、Magic: The Gathering Arenaにおいて、アルケミーヒストリックで使用できるカードに再調整が行われた[5]

消えゆく希望/Fading Hopeゼロ除算/Divide by Zeroといったバウンス呪文を絡めると盤面制圧とリーアの保護の両方が容易となっていたため、フラッシュバック付与が自分のターン限定になる下方修正がなされた。

[編集] 関連カード

リーア

[編集] ストーリー

リーア/Lierイニストラード/Innistradに住む人間/Humanの司祭。男性(イラスト1イラスト2)。

リーアは、海と嵐を司る古の神を崇拝する教団の、邪悪で強大な高司祭だ。その教団は吸血鬼/Vampire流城のルノ/Runo Stromkirkが何十年も前に設立したもので、リーアほどに熱心な司祭はこれまでいなかった。彼が説くところによれば、地上は恐怖で覆われており、それは人類が地上を踏むことを意図されていなかった確かな証拠だ。そして教団の崇める神が戻ってきた暁には、海が地上を飲み込み、相応しき者だけが海中の楽園に連れて行かれるのだ。今のところ、この主張は立証されていない。

[編集] 登場作品・登場記事

[編集] 脚注

  1. Where and How to Play The Lost Caverns of Ixalan/『イクサラン:失われし洞窟』シーズンのイベント一覧(magic.gg 2023年11月9日)
  2. MTG質問箱(認定ジャッジ運営のTwitter 2021年10月15日)
  3. Matt Tabak(Matt Tabakのツイッター 2021年10月17日)
  4. MTGアリーナ:パッチノート 2022.13.10(マジック日本公式サイト 2022年3月7日)
  5. Alchemy Rebalancing for January 27, 2022/2022年1月27日 アルケミー再調整告知Daily MTG 2022年1月25日)

[編集] 参考

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