全てを喰らうグロサーマ/Grothama, All-Devouring
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伝説のクリーチャー — ワーム(Wurm)
他のクリーチャーは「このクリーチャーが攻撃するたび、あなたは『これは全てを喰らうグロサーマと格闘を行う。』を選んでもよい。」を持つ。
全てを喰らうグロサーマが戦場を離れたとき、各プレイヤーはそれぞれ、そのプレイヤーがコントロールしていた発生源によってこのターンに全てを喰らうグロサーマに与えられたダメージの総量に等しい枚数のカードを引く。
強烈なマナレシオを持つ代わり、一風変わった能力を持つワーム。全てのクリーチャーが攻撃時にこれと格闘を行えるようになり、多大な犠牲を払ってこれを倒した暁にはそのダメージ分のドローをもらえるようになる。さながら「大型モンスターの討伐クエストを仲間と共に攻略する」気分が味わえる。
5マナにして10/8と、緑の伝説とは言え破格のコスト・パフォーマンス。格闘により対戦相手の望むタイミングで除去されてしまうが、倒すためには(接死でも無い限り)合計パワーが8以上必要なので、まず最低でも2体はクリーチャーを道連れにしてくれるだろう。しかし同時に8枚以上のドローを与えてしまうという代償も大きく、単純にカード・アドバンテージの面では大幅な損となるため、扱いが難しい。
逆に、味方クリーチャーにも格闘の権利があるし、火力などのダメージでも条件を満たすことから、自チームがドローするために使う手もある。しかし今度は8点ダメージを叩き出せるだけのクリーチャーや火力を費やす必要があり、これまた難しい。バトルボンドが推奨する双頭巨人戦であれば、あなたとチームメイトで4点ずつ負担すればよいためハードルは低くはなるが、やはり無条件ドローとはいかないため多少の扱いづらさは否めない。
引かれたカードを使い切られる前に押し切るようなアグロ戦略か、自軍で討伐することで得られる多大なカード・アドバンテージを上手く使う低速戦略か、あるいはうまく悪用するなんらかのコンボに絞った運用か、いずれにせよ極端な戦略のほうが噛み合っている。ただしどの用途であっても、構築では無理にこれを使わずとも他に適したクリーチャーがいる印象は否めない。あえてこれを使ってギャラリーを湧かせたいプレイヤー向けのカードと言えるだろう。
- 史上初めての伝説のワーム。
- 誘発条件が死亡ではなく「戦場を離れたとき」なのでバウンスや明滅を利用すればなにか悪用ができそうではある。
- 「リーグ・オブ・レジェンド」などに代表されるMOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトルアリーナ)ジャンルのデジタルゲームにおける、いわゆる「ドラゴン(倒したチームが報酬を得られる大型モンスター)」をモデルとしたトップダウン・デザイン[1]。
- デザインの変遷は以下の通り[1]。
- 潜伏工作員/Sleeper Agentのように対戦相手の場に出て、死亡した際に様々なボーナスを得られるというものであったが、除去とのコンボが簡単すぎた。
- 自分の場に出て自動的に攻撃やブロックするパターンも考案されたが、面白みに欠けた。この時点では「ドラゴン」が倒されてから再出現するまでの時間を表現するため、死亡時にライブラリーの上から二番目に置く能力も持っていた。
- 続いて戦場に出たクリーチャーと強制的に格闘し、戦場を離れた際にコントローラーとダメージを与えたプレイヤーに2枚のドローを与えるものが考案されたが、お互いにクリーチャーを出しづらくなってしまった。
- デザインの変遷は以下の通り[1]。
[編集] ルール
- これと格闘を行うかどうかを決めるのは攻撃クリーチャーのコントローラーである。
- 2体以上のクリーチャーが攻撃した場合、格闘を行う各クリーチャーはそれぞれ個別に格闘を行う。その順番は攻撃プレイヤーたちが選ぶ。それぞれの能力は誘発型能力としてスタックに乗り順番に解決を待つ。いずれかの誘発型能力の解決前にこれが倒された後は、残りの格闘は行われない。
- クリーチャーが格闘を行うのは、攻撃クリーチャー指定ステップ中(ブロック・クリーチャーの指定前)である。格闘によって死亡したクリーチャーはブロックに参加できない。また当然に戦闘ダメージを与えるより前なので、格闘によって死亡した攻撃クリーチャーは戦闘ダメージを与えることはない。
- 2番目の能力は格闘以外にも普通の戦闘ダメージはもちろん、火力等によって与えられたダメージも参照する。
[編集] 脚注
- ↑ 1.0 1.1 Three Legends I Designed! Good Morning Magic(YouTube 2020年10月12日 Gavin Verheyによる)