Acornelia, Fashionable Filcher

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*このカードが扱うドングリ・カウンターには、[[エネルギー・カウンター]]のように専用のシンボルが与えられている({{Gatherer|id=479426|カード画像}})。上記のテキストでは(A)で表した。
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**後に[[黒枠]]で同名のカウンターを扱う[[囀り吐き/Chitterspitter]]が登場した。そちらはプレイヤーが得るカウンターではなく、専用のシンボルも与えられていない。
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*[[カード名]]の由来は「Acorn(ドングリ)」+「Cornelia」。Corneliaは女性の人名で、古代ローマの賢婦人[[Wikipedia:ja:コルネリア・アフリカナ|コルネリア]]が有名。
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**公式記事における[[カード名]]の日本語訳は「おしゃれな泥棒、アコーネリア」<ref name="MM1">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/un-boxing-part-1-2020-02-10 Un-Boxing, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033801/ 『アン』の箱詰め その1]([[Making Magic]] [[2020年]]2月10日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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==[[ルール]]==
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*リス・クリーチャー呪文を[[唱える|唱えて]][[戦場]]に出したなら、必然的に1つ目の[[能力]]と2つ目の能力を[[誘発]]させるため合計2つのAcronカウンターを得ることができる。
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*1つ目の能力はAcornelia自身を唱えることでは誘発しない。2つ目の能力はAcornelia自身が[[戦場に出る]]か[[死亡]]することでも誘発する。
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*このカードが扱うドングリ・カウンターは[[エネルギー・カウンター]]のようにプレイヤーが得るカウンターである。Acorneliaが戦場を離れてもカウンターが失われることはないし、[[コスト]]として支払うドングリ・カウンターは現在戦場に存在するAcorneliaによって得たカウンターでなくても構わない。
  
 
==関連カード==
 
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===サイクル===
 
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==開発秘話==
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[[Unstable]]に関して[[Mark Rosewater]]が受けた苦情の中でも特に多かったのは、リス[[デッキ]]の[[統率者]]がいないというものだった。既存のリスの[[色]]は[[黒緑]]で、[[Unsanctioned]]ではちょうど[[固有色]]が[[対抗色]]の[[伝説のクリーチャー]]の[[サイクル]]を作ることになったので、サイクルの黒緑([[黒]][[単色]]で[[緑]]の[[能力]]を持つ)は、「伝説のリス」に割り当てられた。
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1つ目の問題は、リスの多くは[[クリーチャー]]・[[トークン]]であり、恩恵を与える方法が限られるということだった。そのため、リスが[[戦場に出る]]ことと[[死亡]]することを参照する能力が与えられた。2つ目の問題は、リスの[[カード]]とリス・トークンを[[生成]]するカードを全部合わせても、[[統率者戦]]のデッキを作るには足りないということだった。これは[[黒枠]]では参照できない「リス性」、すなわち[[絵|イラスト]]のリスを参照する能力を持たせることで解決された。Markは、この2つの能力と緑の起動型能力、そして対になる黒の起動型能力をドングリ・カウンターで関連づけることに成功した。画像担当者はドングリ・カウンターをシンボルにすることを提案し、その案は即座に採用された<ref name="MM1" />。
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==脚注==
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==参考==
 
==参考==
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unsanctioned-faq-2020-02-25 Unsanctioned FAQ]([[Daily MTG]] 2020年2月25日)
 
*[[カード個別評価:Unsanctioned]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:Unsanctioned]] - [[レア]]
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__NOTOC__

2023年1月13日 (金) 19:00時点における最新版


Acornelia, Fashionable Filcher (3)(黒)
伝説のクリーチャー — リス(Squirrel)

あなたがイラストの中にリスが描かれている呪文を1つ唱えるたび、あなたは(A)(ドングリ(acorn)カウンター1個)を得る。
あなたのコントロール下でリス(Squirrel)が戦場に出るかあなたのコントロールするリスが死亡するたび、あなたは(A)を得る。
(2)(黒),(A)をX個支払う:クリーチャー1体を対象とし、ターン終了時までそれは-X/-Xの修整を受ける。
(緑),(A)をX個支払う:クリーチャー1体を対象とし、ターン終了時までそれは+X/+Xの修整を受ける。

3/3

アーティスト:Bram Sels


初となる伝説のリス。ドングリを貯蔵する2つの誘発型能力と、ドングリを消費する2つの起動型能力を持つ。

の起動型能力でマイナス修整を、緑の起動型能力でプラス修整を行える。除去になる黒の能力が強力なので、基本的にはそちらのためにドングリカウンターを貯蔵し、余った分を緑の能力のために使うことになるだろう。起動型能力自体は至って普通の範疇である。

やはり特筆すべきはドングリカウンターの獲得方法であろう。リスのETB/PIGはもちろんのこと、イラストのリスを参照してカウンターが貯まるアン・カード然とした誘発条件のおかげで、多角的にドングリを調達することができる。リスデッキは基本的にリス・クリーチャーの総数が不足しがち(特に統率者戦などのハイランダー制のデッキでは顕著)な点が悩みどころなのだが、このカードはイラストにリスが描かれてさえいればカウンターを得られる点が画期的であり、汎用的な呪文スロットでもイラスト次第ではシナジーを得ることができる。例えば、単体除去Kill! Destroy!イラスト)、土地サーチLand Aid '04イラスト右下)、強化にはウルザズ・レガシー版の樫の力/Might of Oaksイラスト)、といった具合である。おなじみのリス・トークンの大量生成手段を併せた際のドングリ調達力(=ボード・コントロール力)は凄まじく、エルドラージ級クリーチャーであっても何ら敵ではない。然るべき専用デッキをこしらえ、リスデッキを牽引させたい。

  • このカードが扱うドングリ・カウンターには、エネルギー・カウンターのように専用のシンボルが与えられている(カード画像)。上記のテキストでは(A)で表した。
    • 後に黒枠で同名のカウンターを扱う囀り吐き/Chitterspitterが登場した。そちらはプレイヤーが得るカウンターではなく、専用のシンボルも与えられていない。
  • カード名の由来は「Acorn(ドングリ)」+「Cornelia」。Corneliaは女性の人名で、古代ローマの賢婦人コルネリアが有名。
    • 公式記事におけるカード名の日本語訳は「おしゃれな泥棒、アコーネリア」[1]

[編集] ルール

  • リス・クリーチャー呪文を唱えて戦場に出したなら、必然的に1つ目の能力と2つ目の能力を誘発させるため合計2つのAcronカウンターを得ることができる。
  • 1つ目の能力はAcornelia自身を唱えることでは誘発しない。2つ目の能力はAcornelia自身が戦場に出る死亡することでも誘発する。
  • このカードが扱うドングリ・カウンターはエネルギー・カウンターのようにプレイヤーが得るカウンターである。Acorneliaが戦場を離れてもカウンターが失われることはないし、コストとして支払うドングリ・カウンターは現在戦場に存在するAcorneliaによって得たカウンターでなくても構わない。

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

Unsanctionedレア伝説のクリーチャーサイクル起動コスト対抗色色マナを含む起動型能力を持つ。括弧内は順にマナ・コスト、起動コストの色。

このサイクルは、Unstableの「友好色アン・カード統率者サイクル(大演算器/The Grand Calcutronなど)」に続く、「対抗色の固有色を持つアン・カード統率者」として作られた。Unsanctionedは単色ハーフデッキを組み合わせて遊ぶ製品なので、いずれも「2つ目の色」が使えなくても機能するデザインになっている(Un-Boxing, Part 1/『アン』の箱詰め その1)。

[編集] 開発秘話

Unstableに関してMark Rosewaterが受けた苦情の中でも特に多かったのは、リスデッキ統率者がいないというものだった。既存のリスの黒緑で、Unsanctionedではちょうど固有色対抗色伝説のクリーチャーサイクルを作ることになったので、サイクルの黒緑(単色能力を持つ)は、「伝説のリス」に割り当てられた。

1つ目の問題は、リスの多くはクリーチャートークンであり、恩恵を与える方法が限られるということだった。そのため、リスが戦場に出ることと死亡することを参照する能力が与えられた。2つ目の問題は、リスのカードとリス・トークンを生成するカードを全部合わせても、統率者戦のデッキを作るには足りないということだった。これは黒枠では参照できない「リス性」、すなわちイラストのリスを参照する能力を持たせることで解決された。Markは、この2つの能力と緑の起動型能力、そして対になる黒の起動型能力をドングリ・カウンターで関連づけることに成功した。画像担当者はドングリ・カウンターをシンボルにすることを提案し、その案は即座に採用された[1]

[編集] 脚注

  1. 1.0 1.1 Un-Boxing, Part 1/『アン』の箱詰め その1Making Magic 2020年2月10日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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