スタンダード
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主な公式フォーマット
- リミテッド (Limited)
- シールド (Sealed Deck)
- ブースター・ドラフト (Booster Draft)
スタンダード/Standardとは、公式フォーマットの1つ。構築フォーマットの1つとして分類されている。「スタン」と略して呼ばれることも多い。
- 意味は日本語で「標準」(ちなみに標準化/Standardizeというカード名も存在する)。
- また古い呼び方ではあるが、タイプ1(現ヴィンテージ)に対して、使えるセットが限定された「第2のフォーマット」としてタイプ2と呼ばれることもあった(略称はT2)。あくまで単なる俗称で、公式にタイプ2とされていた時期はない。タイプも参照。
MTGアリーナの公式フォーマットでもある、1本先取(BO1)制スタンダードである「アリーナ・スタンダード/Arena Standard」についても解説する。
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解説
使用可能なセットは直近2年に発売された5~8つの基本セットまたはエキスパンション、秋のエキスパンション発売(9~10月頃)に合わせて1年ごとにローテーションし使用可能セットが入れ替わる。
- 1997年1月1日からスタンダードにおいて制限カードは廃止され、当時の制限カードは全て禁止カードとなった。
- 禁止カード指定は明示的に解除されなかったとしても、ローテーション落ちの時点で解除される。
- かつてのスタンダードではダークスティールの城塞/Darksteel Citadelが禁止カード指定を受けたが、基本セット2015に再録された時には禁止カードには指定されていない。
- WotCの裁量により、基本セットとエキスパンションの他、ウェルカム・デッキなど一部の初心者向け構築済みデッキに含まれるカードもスタンダード使用可能扱いの場合もある。当該カードは、リリース翌年秋に発売されるエキスパンションが発売された同時にスタンダードから落ちか、ローテーションの影響を受けないようになった。
環境の特色
最近のセットのみで構築できるため新規参入がしやすく、また最も多くの認定イベントに採用されているフォーマットである為、プレイ人口も多い。一方競技マジックでも、最も多くのミシックチャンピオンシップ(プロツアー)の構築部門に採用されているフォーマットであり、競技マジックでは一番重要なフォーマットといえる。
- カード・プールの狭さから、新たなセットの影響を強く受けやすい。特にローテーション時には環境がガラリと変わり多様さと新鮮さが保たれている。
- プレイヤーの多さからカードの需要が変動しやすく、参入の敷居の低さとは裏腹に、勝っていくためには現在のメタや次のメタを読み取りデッキをチューンする能力が必要とされる。したがって良くも悪くも競技志向の強いフォーマットとも言える。
- 先述の通りメタが変遷しやすい環境であるため、このフォーマットでプレイし続けるためにはカードを入手し続けることが避けられず、ある程度の資金が必要である。ただしカードの流通量が多いため、他環境と比べれば初期参入コストは安い傾向がある。
- 近年では、WotCや開発部側がゲーム時間が長期化するのを嫌ってか、打ち消し呪文や全体除去呪文といったコントロール向けカードの弱体化により、純粋なパーミッション系コントロールが組まれることが比較的少なくなってきている。逆にクリーチャーの質は年々著しく上昇しており、クリーチャーによる戦闘が増加。それを対策したコントロールデッキ、コントロールに強いクロック・パーミッション…といったメタ形成となる傾向がある。
変遷
新規のプレイヤーと初期からのプレイヤーでカード資産の差がついてしまう問題を解決するため、「新しめのセット限定」として考え出されたのがスタンダードである。
- 1995年1月1日に、公式に制定された。この時の使用可能セットはリバイズド・エディション、ザ・ダーク、フォールン・エンパイアの3セットのみ。その後アイスエイジが発売されてからは1つの基本セットと3つのエキスパンションから構成された。
- 初期の一時期、デッキを作るとき、「フォーマットで使えるカードセットすべてから最低5枚ずつ入れる必要がある」というルールがあった。
- 1997年7月1日からは、1つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入するたびに直前の基本セットが落ち(2年に1回)、新ブロックの第一セットが参入するたびに現行のブロックの内で最も古いブロックが落ちるようになった(1年に1回)。
- 2009年(基本セット2010)からは、ローテーションの制度は変更されていないが、基本セットの発売間隔が1年に1回に変わった。
- 2010年(基本セット2011)からは、1~2つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入しても直前の基本セットは落ちず、新ブロックが参入するたびに古い方の基本セットと最古のブロックが同時に落ちるようになった。
- 2015年から、3つのブロックから構成する形式となった。同時に、マジック・オリジンを最後に基本セットは(一度)廃止されるとともに、1ブロックは2セットで構成されるようになった。これに伴い、2016年春からローテーションも半年に1度に変更された。
- 半年に1度のローテーションは「スタンダードについて行くのが大変だ」と多くのプレイヤーから不評だったため、2017年から、春のローテーションが廃止され、使用可能なセットが3つのブロック(5~6セット)から4つのブロック(5~8セット)に拡張された[1]。
- 2018年(ドミナリア)からはブロック制が廃止され基本セットも復活したが、ローテーション制度は変化していない(5~8セットのまま)[2]。
- またデジタルゲームのうち「アリーナ・スタンダード」(BO1)のみ、基礎セットに含まれるカードの一部も使用可能として扱われていたが、2022年3月22のアップデートによりスタンダードでは使用不可になった。
現在の使用可能カードセット
2022年9月10日現在、以下のセットに含まれるカード(番外カード含む)が使用可能である。
スタンダードにおいて例外的な扱いのカード
以下については基本的に使用できないが、スタンダードで使用可能なカードと名前が同じならば使用可能である。詳細は名前を参照。
- 使用可能なセットのセット・ブースターおよびコレクター・ブースターから出現する統率者デッキ収録カードは使用できない。
- エキスパンション・シンボルが本流のセットと異なる点で判別可能である。
- 使用可能なセットのセット・ブースターから出現する特殊な再録カード「ザ・リスト」は使用できない。
- カード左下にプレインズウォーカー・シンボルが印刷されている点で判別可能である。
禁止カード
主なデッキ・その他
スタンダードの変遷を参照。
関連リンク
Standard Week
WotCの公式ウェブマガジン『Daily MTG』では、2012年8月6日から10日にかけて「Standard Week(スタンダード特集)」として、各連載記事でスタンダードに関する特集が組まれた。以下は各コーナーの特集記事。
- Stand Hard(From the Lab 2012年8月3日 Noel deCordova著)
- Setting The Standard/スタンダードの決定(Making Magic 2012年8月6日 Mark Rosewater著)
- Zero to Sixty: How to Win in Standard/ゼロからのデッキ構築:スタンダードで勝つ方法(ReConstructed 2012年8月6日 Gavin Verhey著)
- Coloring in Lines(Serious Fun 2012年8月7日 Adam Styborski著)
- Standard Bearers(Top Decks 2012年8月9日 Mike Flores著)
- Ah Yes. Very Standard./まさしくスタンダードだ(Latest Developments 2012年8月10日 Zac Hill著)
脚注
- ↑ Revisiting Standard Rotation/スタンダード・ローテーションの見直しについて(News 2016年10月19日 Aaron Forsythe著)
- ↑ Metamorphosis 2.0/変身2.0(Making Magic 2017年6月12日 Mark Rosewater著)