変わり谷/Mutavault
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ミシュラの工廠/Mishra's Factoryの亜種であるクリーチャー化する土地。
能力の起動コストやクリーチャー化したときのサイズはミシュラの工廠と全く同じで、組立作業員を強化するタップ能力を持たないため、単体の性能で言えば下位互換になる。しかしすべてのクリーチャー・タイプを持つため、実質的には多くの部族カードと相性が良いという長所がある。例えば、単体では本家のように3/3のブロッカーとして使うことはできないが、P/Tを強化するロードが1体いれば3/3のアタッカーにもブロッカーにもなるなど。
モーニングタイドで登場した際のスタンダードでは、多くのデッキで採用され活躍した。この時期は優秀な多色地形が豊富であったため、無色マナしか生み出せない土地であるこのカードが多色デッキにおいても4枚積みされるということが珍しくなかった。またフェアリーデッキなどの部族デッキでは、全てのクリーチャー・タイプを持つことも重要な要素だった。
その後、基本セット2014で再録。僅かな期間だが部族をテーマとするイニストラード・ブロックと共に使用可能であり、各種人間デッキを始めとする多くのデッキで採用され、結果を残した。テーロス参入後は部族デッキこそ減ったものの、至高の評決/Supreme Verdictや神々の憤怒/Anger of the Godsをすり抜け、突然の衰微/Abrupt Decayや漸増爆弾/Ratchet Bombを受け付けない点、さらにはザスリッドの屍術師/Xathrid Necromancerや波使い/Master of Waves、群れネズミ/Pack Ratなどの単体でも優秀な部族クリーチャーとシナジーを形成する点を買われ、様々なデッキで活躍した。特に単色傾向が強く色事故のリスクが少ない信心デッキには手放しで4枚積みされる。シングル価格もそれに伴って高騰し、再録カードでありながら基本セット2014のトップレアとなっている。リミテッドでは再録メカニズムに選ばれたスリヴァーを意識したデッキで使うと効果的。
エクステンデッドでも見かける機会は少なくない。エターナルでは本家ミシュラの工廠が存在するものの、カウンタースリヴァーやマーフォークといった部族シナジーが存在するデッキではこちらが採用される。モダンでもマーフォークやフェアリーで採用される。
- 「多相を持つ」ではなく「すべてのクリーチャー・タイプを持つ」となっているのは、種類別の都合。詳細は多相のルールを参照。
- 同時期、第10版に収録されたミシュラランドはタップインであるが、こちらにはその弱点がない。もちろん戦場に出したターンは召喚酔いの影響を受けるため、即クリーチャー化して攻撃ということはできないので注意。
- 本来vaultには谷という意味はなく、「変わり種」をシャレた日本語訳であろう。イラストも谷ではない。