霊異種/Aetherling
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クリーチャー — 多相の戦士(Shapeshifter)
(青):霊異種を追放する。次の終了ステップの開始時に、これをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
(青):このターン、霊異種はブロックされない。
(1):霊異種はターン終了時まで+1/-1の修整を受ける。
(1):霊異種はターン終了時まで-1/+1の修整を受ける。
炎異種/Torchling、茨異種/Thornlingに続く、変異種/Morphlingのリメイク第3弾。多彩な起動型能力により、打点・回避能力・除去耐性を高いレベルで兼ね備えた非常に強力なクリーチャー。色や能力的に、最も直系的な変異種のリメイクといえる。
マナは食うものの、攻撃時にはブロックされないパワー8になり、防御時には理論上無限大のタフネスとなれる。 また、自身を一時的に追放する、虹のイフリート/Rainbow Efreetに類似したいわゆるブリンク能力が特に強力であり、ほとんどの除去を回避できるだけでなく、自身をアンタップする能力代わりに利用して警戒持ちのように振る舞ったり、コントロールデッキにおいて重要となる味方の全体除去の巻き添えを避けることもできるなど、非常に多芸。
特に打撃力と除去耐性は圧巻であり、ある程度盤面を制圧した後で速やかにゲームを終わらせることにおいては、これ以上無いというほど強力なカード。特に対コントロールでは出せればほぼ勝ち、というほど圧倒的優位に立てる。しかしまったく非の打ち所がないわけではなく、このカード自身の盤面制圧力はそれほど高くないことには注意しなくてはならない。本家と違って飛行を得ることができず、またブリンク能力を使用したターンは戦闘に参加できないためブロッカーとしては隙が残る。加えて除去を警戒するならマナを余らせた上で唱えることが必要となるので、本家より1マナ増えたことのリスクは額面以上に大きく、押されている状況でこれを出しても手遅れ、ということは十分考えられる。そのためビートダウンが幅をきかせている環境では、コントロールデッキにはこのカードを抜きにしてもある程度盤面を制圧できるだけのコントロール力が求められる。
構築では青系コントロールのフィニッシャーとして活躍。やはり対コントロールにおいては非常に強力であり、特に同型デッキに対しては魂の洞窟/Cavern of Soulsと併用してしばしば相手を絶望させている。リミテッドでは強力無比。ピックできたら最大限活躍させられるようにマナ基盤を整えたい。ただし債務者の演壇/Debtor's Pulpitなどのタッパーには容易に押さえ込まれてしまうことは覚えておく必要がある。
- 変異種のバリエーションはいずれも5つの起動型能力を持っていたが、これは4つしか持たない。Mark Rosewaterは自身のコラムで「5つ目の能力を持たせようとしたものの、適切な能力が設定できなかった」と述べている(参考)。ブリンク能力が複数の用途を兼ねているのと、ルール文章を圧迫しているのが主な原因とのこと。
- 「起動型能力の起動を封じるカード」は致命的なアキレス腱。戦場に出る前、出た後にかかわらず、6マナ4/5というただ重いだけのバニラクリーチャーにされてしまう。同ブロック内のラヴニカへの回帰にも真髄の針/Pithing Needleが収録されているため、ラヴニカへの回帰ブロック構築や同ブロックを用いたスタンダード環境での使用を考える際は、その点にご注意を。
参考
- Breaking Mirrors(DailyMTG.com、Latest Developments、文:Sam Stoddard)
- 一時的に追放するカード
- カード個別評価:ドラゴンの迷路 - レア