プレミアム・カード
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プレミアム・カード/Premium Cardは、光沢を出す箔押し加工を施した光っているカード。
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解説
本流のセットのドラフト・ブースターからは、45枚に1枚(3パックに1枚)の確率で箔押し加工を施したカードがコモン1枚の代わりに封入されている。またコレクター・ブースターやセット・ブースターにはプレミアム・カード専用のスロットが設けられている。セットによっては、1つのパックに確実にプレミアム・カードが封入されていたり、2枚以上のプレミアム・カードが封入されていることもある(→変則的な稀少度、ブースターパック#特殊なブースターパック)。プロモーション・カードも箔押し加工が施されている場合が多い。
イラスト違いを除いて、プレミアム・カード版しか存在しないカード(非プレミアム版が入手できないカード)は長い間黒枠では存在せず、銀枠のSuper Secret Techやホリデーギフトカードといった少数の例に限られていた。カラデシュのプレインズウォーカーデッキで初めてプレミアム・カード版しか存在しない黒枠のカードが作られ、その後も統率者2016以降の各種統率者戦用セットやドミナリアから基本セット2020の期間のBOX特典カード、Gift Pack2018など様々な製品で扱われており、一般化している。
トーナメントで使用する際は注意が必要となる場合がある(後述)ため、どちらかと言うとトーナメントでの使用よりもコレクション的要素が強い。トーナメントレベルではないがイラストが美麗なカードのプレミアム・カードが、トーナメントにおけるトップレアのプレミアム・カードよりも高価となることもある。
名称に関して、英語の記事などでは「premium foil card」、省略する場合は「foil」と呼ばれる。日本語の場合は「プレミアム版カード[1]」、あるいは「フォイル仕様[2]」と表記される。また総合ルールにおいては「プレミアム/Premium」(CR:212.1d)、イベント規定においては「フォイル/foil」と規定されている。Mark RosewaterはSuper Secret TechのFAQとして、ショーケース・フレームや拡張アート枠で箔押しされてないカードもプレミアムであるとして、プレミアムとフォイルは別々の用語という見解も見せている[3][4]。俗称としてはキラカード、箔押しカード、光り物などがある
- 材質的に傷が付きやすく、目立ちやすい。特に初期の頃のものは、製造時のこすれ傷や気泡なども多いため、完全美品は少ない。
- アンヒンジドには、カードがプレミアム・カードであることに意味のあるカードが存在する(→Super Secret Tech)。
- Foilは金属の薄片、箔の意。アルミホイルの「ホイル」と同じ。発音から間違われやすいが、Hoilではない。撃退/Foilとも関係ない(Foilには「失敗させる、打ち負かす」という意味もある)。
仕様などの変遷
- 一般への初配布はウルザズ・サーガのプレリリース・カードである稲妻のドラゴン/Lightning Dragon。
- ウルザズ・レガシーより、通常の15枚入りのブースターパックに100枚に1枚の確率で封入されるようになる。封入率はトーメント以降は70枚に1枚(第10版のみ56枚に1枚)、アラーラの断片以降は67枚に1枚、基本セット2020以降は45枚に1枚となっている。
- 白枠のセットであってもプレミアム・カードは黒枠で印刷されていた。銀枠のセットは銀枠のまま印刷される。
- 初期のプレミアム・カードは内枠のみが箔押し加工されており、ルール文章下部に流星マーク(ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社のロゴ)があった。現在のものはイラスト部も光っており流星マークも第8版以降はなくなった。
- 時のらせんのタイムシフトカードやアンヒンジドのOld Fogey・Blast from the Pastでは、旧枠デザインに合わせて流星マークが復活している。
- フライデー・ナイト・マジックで配布されるプロモーション・カードにも流星マークが描かれているものがある。同時にエキスパンション・シンボルも流星カードとなっている。
- かつて、プレミアム・カードは再録禁止カードの適用外であった。そのため、プロモーション・カードとして再録禁止カードが配布されたこともあった(例:2007年のジャッジ褒賞のヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willなど)が、相次ぐ再録禁止カードのプレミアム・カード化収録(デュエルデッキやFrom the Vaultなど)が問題視され、2011年以降はプレミアム・カードのみによる再録も行われないと改訂された。詳細は再録禁止カードの項を参照。
- 基本セット2015以降のカード枠のカードでは、文章欄下部の3文字のコードと言語の間の中黒が★になっていることでもプレミアム・カードであることを判断できるようになっている。
カードセット別注釈
- 以下のカード・セットにはプレミアム版のみイラストが違うものがある。
- 第10版のプレミアム・カードは、本来あるべき注釈文がすべて省略されている。その中には、プレミアム・カード限定のフレイバー・テキストをもつものも存在する。詳細は第10版の項を参照のこと。
- アラーラの断片の日本語版ではプレミアム・カードと普通のカードの製造工程が違うのか、文章欄のすべての数字が半角で印刷されている。またカードによっては、プレミアム・カードと普通のカードでカード名やフレイバー・テキストが異なるものが数多くある。
- 運命再編の一部のプレミアム・カードには、特殊なホログラムの透かしが印刷されている。詳細は運命再編の項を参照のこと。
マークドの可能性
プレミアム・カードは、通常のカードと同じようにゲームで使用できる。認定大会やプレミアイベントでの使用も何ら問題はない。しかし、プレミアム・カードには独特の反りが発生しやすいことから、プレミアイベントなどではマークドを疑われるという問題を引き起こすことがある。
反りが発生している状態のカードをデッキに入れると、たとえ固めのスリーブに入れていても曲がっているのが一見で分かり、外部から容易に区別がつくようになってしまう。「ある1種類のカードのみがプレミアム・カード」などといった場合は特にマークド扱いされやすい。
プレミアム・カードに限らず、反りやクセが発生している状態のカードはデッキに採用しないか、あるいは他のカードと全く区別がつかない状態に戻しておくことが望ましい。反りを戻す方法としては除湿剤を用いる方法、押し花と同様の手段でプレスする方法などがあるが、詳細は外部の検索エンジンなどで各自調べて頂きたい。
- プレミアム・カードが反り返ってしまう原因としては、表面と裏面では加工により吸湿率に差があり、箔押しの面と箔押しでない紙の面で面積が異なってしまうことが挙げられる。特に湿度の高い日本では反りが顕著になりやすい。
- 両面カードのプレミアム・カードは両面が箔押しの加工をしてあるので、吸湿により反り返ることがない。
- プレミアム・カード版しか存在しないカードが認定大会中にマークドとなっていた場合、ヘッド・ジャッジの判断で代用カードの発行が認められている。詳しくはプロキシを参照。
参考
- Where the Foil Goes - 工程の紹介(Feature 2013年2月26日 Monty Ashley著)
- ↑ 『イコリア』コレクター(Daily MTG 2020年4月2日)
- ↑ 『ゼンディカーの夜明け』製品紹介(Daily MTG 2020年9月2日)
- ↑ Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2020年1月24日)
- ↑ Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2020年7月6日)