プレインズウォーカー/Planeswalker
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プレインズウォーカー/Planeswalkerは、多元宇宙/Multiverseにおいて、次元/Planeの外に広がる久遠の闇/Blind Eternitiesを通り抜け、別の次元へと渡り歩く力を持っている存在のこと。読んで字の如く、「次元を渡り歩く者」の意である。
ほとんどの人々は、この多元宇宙には自分たちが住んでいるのとは別の次元があり、そこに行く力を持つ者がいるなどということは、まったく知らないか、おとぎ話だと思っている。それが事実だと知っているのは、それを自分の体で体験したプレインズウォーカーと、その直接の知り合いだけに限られている。
マジック:ザ・ギャザリングをプレイしているあなたは、プレインズウォーカーである。あなたはさまざまな次元を旅して、そこの土地とマナの繋がりを得て、生物や魔法を収集し、自らの呪文書を作成する。そして、別のプレインズウォーカーと、時には遊戯やちょっとした賭け事として、時には命を賭けた決闘として、呪文書を用いて対決するのである。
背景ストーリー上のプレインズウォーカー
マジックの物語には多種多様な魔法使いたちが登場するが、プレインズウォーカーはその中でも別格の力を持つ存在である。
いかに優秀な魔法使いがいかに努力や訓練を積もうとも、素質がなければプレインズウォーカーになることはできない。その素質は「灯」と呼ばれており、幸運にも(もしくは不幸にも)それを覚醒させた者だけが、プレインズウォーカーとなる(→プレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Spark参照)。
大修復以前
かつてのプレインズウォーカーたちは、まさに「神」のような存在であった。強大な魔力は、彼らの肉体を不老不死とし、世界を創るも滅ぼすも自由にできるほどであった。しかしそれゆえに、その正気の度合いは判断が難しい。その能力を利用して欲望の赴くままに振舞う者(テイザー/Taysir、ガイヤドローン・ディーハダ/Geyadrone Dihada、レシュラック/Leshracなど)、肉親の死による絶望から世界の破滅を願う者(テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat)、孤独から復讐に駆り立てられる者(Ravidel(ラヴィデル))、永遠の寿命のため狂気に陥りそうになった者(フレイアリーズ/Freyalise)、数千年に渡る戦争計画のため様々な非人道的実験を行った者(ウルザ/Urza)など、枚挙に暇がない。
- この当時、プレインズウォーカー自身は原則的にカード化されることはなかった。これは前述したとおり、プレインズウォーカーとはカードとして表現される側ではなく、それを使役する側の存在だからである。
- ウルザの激怒/Urza's Rageやテフェリーの反応/Teferi's Response、プレインズウォーカーのエンチャント・サイクルなど、彼らの用いる魔法などによって間接的に表現されることはあった。
- それでも人気のあるキャラクターが多く、カード化の要望が多かったため、定形外のヴァンガードという形でカード化されている。
- また設定を工夫し、プレインズウォーカーではない状態(覚醒する前の姿か、なんらかの理由で「灯」を失った姿)で伝説のクリーチャーとしてカード化されることはあった。背景ストーリーが色濃いレジェンドや時のらせんブロックで散見される例である(ニコル・ボーラス/Nicol Bolas、ダッコン/Dakkon、ヤヤ・バラード/Jaya Ballard、テフェリー/Teferiなど)。また極めて特殊であるが、「変装した姿」がカード化された例も(無明の予見者/Blind Seer)。
- 統率者2014では、大修復以後のプレインズウォーカー(後述)と同様にプレインズウォーカー・カードとしてカード化を果たしている。これらは「プレインズウォーカーの全ての力を描いたものではなく、助けを求めた魔術師を助けようという意志の分だけの力を描いたもの」とされている(参考/邦訳)。
大修復以後
時のらせんブロックの物語において時の裂け目/Time Riftが修復された際、多元宇宙全体に影響が生じ、プレインズウォーカーといえども無限の魔力や不死の力を得ることができなくなった。それでもまだ、一般の魔道士とは比較にならない大きな魔力や知識を持ち、次元の移動なども依然として可能。そして以前ほどではないが、力を持て余しどこか常識では図りがたい精神を持つに至る例がある点も同様である。詳しくはコラム「You Are a Planeswalker(邦訳:あなたはプレインズウォーカーだ)」を参照。
- このストーリーを受け、次のローウィン・ブロックでは初めて現役プレインズウォーカーがカード化している。また、それらのカードはルール上でもクリーチャーと扱いが異なっており、どちらかと言えば「プレイヤーと共に戦う」という存在になっている。→プレインズウォーカー (カード・タイプ)
- ニコル・ボーラス/Nicol Bolasのように、かつての神のごとき力を取り戻そうと暗躍している者もいる。
備考
- ポケットプレイヤーズガイド日本語版に掲載されたJohn Tynesによる「ドミニアの本質」の「プレインズウォーカーは通常の魔法使いに比べて神のごとき存在である」という文脈において「プレインズウォーカーのみがマナのなんたるかを知っており、通常の魔法使いは5種類のマナについても、次元移動法についても、召喚についても知らないに等しい」と述べている。
- 綴りが似ているが、平地渡り(Plainswalk)は関係ない。プレインズウォーカーは「次元(Plane)を渡り歩くもの」である。
ストーリーに登場したプレインズウォーカーの一覧
以下は、登場した時期のみで判別した区分である。ローウィン以降の新世代プレインズウォーカー時代に初登場した者であっても、設定上は時のらせん以前の旧時代からプレインズウォーカーであった例は少なくない。また逆に、時のらせんにおける大変動を生き延び、新時代まで生存しつづけている古参プレインズウォーカーも少数だが存在する。詳細はそれぞれのページを参照。
ローウィン以降に登場したプレインズウォーカー
- アジャニ/Ajani
- アングラス/Angrath
- アーリン・コード/Arlinn Kord
- アショク/Ashiok
- Baltrice
- チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar
- ダク・フェイデン/Dack Fayden
- ダレッティ/Daretti
- ドムリ・ラーデ/Domri Rade
- ドビン・バーン/Dovin Baan
- エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel
- ガラク/Garruk
- ギデオン・ジュラ/Gideon Jura
- ファートリ/Huatli
- 氷男/Icy
- ジェイス・ベレレン/Jace Beleren
- ケイヤ/Kaya
- キオーラ/Kiora
- コス/Koth
- リリアナ・ヴェス/Liliana Vess
- ナヒリ/Nahiri
- ナーセット/Narset
- ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane
- オブ・ニクシリス/Ob Nixilis
- ラル・ザレック/Ral Zarek
- ラマーズ/Ramaz
- サヒーリ・ライ/Saheeli Rai
- サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol
- シファ・グレント/Sifa Grent
- ソリン・マルコフ/Sorin Markov
- タミヨウ/Tamiyo
- テゼレット/Tezzeret
- ティボルト/Tibalt
- ヴラスカ/Vraska
- ヴロノス/Vronos
- ゼナゴス/Xenagos
ローウィン以前に登場したプレインズウォーカー
- アゾール/Azor
- ボウ・リヴァー/Bo Levar
- ガフ提督/Commodore Guff
- ダッコン/Dakkon
- ダリア/Daria
- ダヴェッド/Dyfed
- Faralyn(ファラリン)
- フェロッズ/Feroz
- フレイアリーズ/Freyalise
- ガイヤドローン・ディーハダ/Geyadrone Dihada
- ヤヤ・バラード/Jaya Ballard
- ジェスカ/Jeska
- カーン/Karn
- クリスティナ/Kristina
- レシュラック/Leshrac
- ウィンドグレイス卿/Lord Windgrace
- ニコル・ボーラス/Nicol Bolas
- Ravidel(ラヴィデル)
- サンドルー/Sandruu
- セラ/Serra
- テイザー/Taysir
- テフェリー/Teferi
- テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat
- ウギン/Ugin
- ウルザ/Urza
- ヴェンセール/Venser
参考
- Planeswalkers Minisite
- Where Are They Now: Planeswalkers
- プレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Spark
- ナイン・タイタンズ/Nine Titans
- ゲートウォッチ/The Gatewatch
- 背景世界/ストーリー用語