爪の群れのウルリッチ/Ulrich of the Krallenhorde
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伝説のクリーチャー — 人間(Human) 狼男(Werewolf)
このクリーチャーが戦場に出るか爪の群れのウルリッチに変身するたび、クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+4/+4の修整を受ける。
各アップキープの開始時に、直前のターンに呪文が唱えられていなかった場合、爪の群れのウルリッチを変身させる。
Ulrich, Uncontested Alpha / 揺るぎない頭目、ウルリッチ
〔赤/緑〕 伝説のクリーチャー — 狼男(Werewolf)
このクリーチャーが揺るぎない頭目、ウルリッチに変身するたび、あなたがコントロールしておらず狼男(Werewolf)でないクリーチャー1体を対象とする。あなたは「このクリーチャーはそれと格闘を行う。」を選んでもよい。
各アップキープの開始時に、直前のターンにプレイヤー1人が2つ以上の呪文を唱えていた場合、揺るぎない頭目、ウルリッチを変身させる。
伝説の狼男。かつての高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells同様、どちらの面にも変身時に誘発する誘発型能力を持つ(第1面の能力はCIP能力でもある)。
第1面の能力により、戦場に出てすぐに自身のパワー分の打点を戦線に加えることができるため、擬似的な速攻持ちのような挙動を示す。純粋な速攻と違い修整であるので再変身時にも意味がある上に、戦場のクリーチャーが自身だけでも効果がある。もちろん、他の回避能力持ちクリーチャーに修整を与えることで強烈な一撃をお見舞いしても良いだろう。
第2面への変身時には、対戦相手の狼男でないクリーチャーと格闘を行うことができる。6/6というサイズを一方的に屠れるクリーチャーしかいないという状況はそう多くないため、ほぼ確定除去として考えて良いだろう。変身時の誘発型能力なので、繰り返し使えるのが強力。2度も変身すれば、第1面の性能と組み合わさって戦場を壊滅させているだろう。狼男の群れの頭目というフレイバーを重視しているためか、狼男とは格闘ができない。
弱点はまず第一に、戦場に出た時点で攻撃に向かえる他のクリーチャーがいない限り、そのターンはほぼ5マナ4/4のバニラになってしまう点。5マナもかけておきながら他のお膳立てが必要というのはアグロデッキでもミッドレンジデッキでも採用するにはやや厳しい。4/4というサイズもやや中途半端で、登場時のスタンダードで幅を利かせている森の代言者/Sylvan Advocateに一方的に討ち取られるし、普通に攻撃に行っても瞬速で出てきた大天使アヴァシン/Archangel Avacynにしっかり仕留められてしまう。変身すればなかなかのサイズだが、トランプルも無いのでチャンプブロックを乗り越えられない上、格闘をした際のダメージによっては攻撃にいけないことも充分にありうる。薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiter辺りのシステムクリーチャーに触れないのもマイナスポイント。ならばと狼男デッキへの採用を考慮しようにも、他の狼男と特に強いシナジーがあるわけでもないのに、上述のように前のめりに攻撃したいのかどうかもよくわからない中途半端な性能が邪魔をする。総じて使いにくさの目立つクリーチャーと言える。
開発秘話
イニストラード・ブロックに対するユーザーの不満の中で特に大きかったものの1つが、伝説の狼男が存在しないことであった。イニストラード/Innistrad以外の次元/Planeでは狼男はほとんど扱われておらず、また印刷コストの観点から統率者戦用セットなどに両面カードを収録するのは難しいため[1]、イニストラードを覆う影ブロックはユーザーの期待に応える貴重な機会と言えた。
当初はイニストラードを覆う影での収録が予定されていたが、同じ「赤緑の神話レアの両面カード」であるアーリン・コード/Arlinn Kordとの兼ね合いから、こちらが異界月に移されることとなった。これは異界月の両面カードのテーマである「エルドラージ/Eldraziへの変身」に反していたが、上記のユーザーの反響を知るMark Rosewaterらの強い主張により、例外として収録されることが決まった[2]。
ストーリー
ウルリッチ/Ulrichはイニストラード最大の吠え群れ/Howlpack、爪の群れ/The Krallenhordeの頭目を務める狼男。人間の姿でいるときにも人の社会には戻らず、爪の群れの仲間たちとともに林野を駆け回っている。
詳細はウルリッチ/Ulrichを参照。
脚注
- ↑ Blogatog(Mark Rosewaterブログ)
- ↑ Eldritch Perfect, Part 2/異界の完成 その2(Daily MTG、Making Magic、文:Mark Rosewater、訳:米村薫)