稀少度
提供:MTG Wiki
99行: | 99行: | ||
{{#cr:206.2}} | {{#cr:206.2}} | ||
− | {{#cr: | + | {{#cr:213.1b}} |
2023年12月19日 (火) 21:41時点における版
稀少度/Rarityとは、ブースターパックからのカードの出やすさのこと。カタカナ語でレアリティとも。
目次 |
概要
稀少度が高い順(珍しい順)に神話レア・レア・アンコモン・コモンという4段階になっており、パックごとにそれぞれ一定枚数ずつ封入されている。稀少度の高いカードほど流通量が少なく、稀少度の低いカードほど流通量が多い。他にも基本土地やトークン・カードなどはそれぞれ稀少度が独立している。さらに特定のセットにおいては、スペシャルと呼ばれる特殊な稀少度が設定されている場合がある。
エクソダス以降のカードはエキスパンション・シンボルの色で区別できるようになっている(CR:206.2)。基本セット2015以降のカード枠ではさらにコレクター番号の横にアルファベットでの略号も記載されるようになった(CR:212.1b)。
稀少度 | シンボル色 | 略号 | 一般的なドラフト・ブースターにおける主な封入枚数 |
---|---|---|---|
神話レア/Mythic Rare | 赤橙 | M | いずれか1枚 |
レア/Rare | 金 | R | |
アンコモン/Uncommon | 銀 | U | 3枚 |
コモン/Common | 黒 | C | 10枚 |
基本土地/(Basic) Land | L | 1枚 | |
トークン・カード/Token | T | いずれか0~1枚 | |
紋章/Emblem | E | ||
差し替えカード | なし、黒 | F | |
広告カード/Ad Card | なし | A | |
マジックミニゲーム | A、G | ||
パンチアウト・カード | X | ||
スペシャル/Special | さまざま | S | なし(一部のセットのみ封入) |
プロモーション/Promotion | さまざま | P | なし |
稀少度と構築におけるカードパワーは比例するわけではない。カスレアも多数存在するし、トーナメントで多用される強力なコモンも多数存在する。また、同一カード・セットの中で上位互換・下位互換になるレアとコモンのカードが収録されることが珍しくないため、構築の観点や一般的なトレーディングカードゲームの基準で見れば稀少度と強さの関係は露骨に思えるが、これはマジックの特徴的な遊び方の一つであるリミテッドの存在に依るところが大きい。稀少度によるカードパワーの調整はリミテッドのゲームバランスを考慮して決定されている[1]。
アン・カードなどのカジュアルプレイ用カード(Rare-B-Goneなど)を除き、カードの稀少度がゲーム中で参照されることはない。再録に際して稀少度が変更されるカードもあるが、機能に違いはない。ただし、デッキ構築に使用できるカードの稀少度を限定しているフォーマットもあり、それらでは稀少度変更の影響も受ける。公式フォーマットではパウパーが、デジタルゲーム専用フォーマットや非公式フォーマットでは職工、Peasant Magic、ミドルインカムなどが該当する。
- BOX特典カードや構築済みデッキ限定カードのように、ブースターパックには封入されていないカードにも原則として通常のカード同様に4段階の稀少度が設定されている(他のトレーディングカードゲームでは専用の稀少度が設定されている例があるが、マジックでは区別しない)。
封入率
かつては、「ブースターパックに含まれる稀少度ごとのカードの枚数はあくまで『目安』であり、ウィザーズ社は必ずその枚数が含まれているということを保証しない」というスタンスが取られていた。このため、公式サイトやブースターパックのパッケージには封入枚数(原則として15枚)のみしか明記されない時代が長く続いた。しかし近年になり、ドミナリア以降高度な封入照合技術が用いられるようになった事や、多様な種類のブースターパックの製品展開(プロジェクト・ブースター・ファン)が行われるようになった事に伴って、パックに含まれる各稀少度の枚数が公式サイトやパッケージに明記されるようになった。
- 訴訟社会であるアメリカでは、うかつに明言や保証をしてしまうとエラーがあったときにクレームをつけられて大損害を蒙ることがあるため、あえて「明言しないように」していたようだ[2]。
- 実際、封入エラーによってこの比率通りにカードが入っていないこともままある。その場合にもショップやトーナメント主催者に交換を求めることはできない。
なお、ブースターパック内に含まれているカードの枚数が同じでも、「特定のカードがパックに封入されている確率」はカード・セットごとに微妙に変化している。たとえば全350枚のセット(かつてブロック制の存在していた頃の大型エキスパンションの基準)と全260枚のセット(ブロック制廃止後の本流のセットの基準)を比べたとき、分母が小くなるぶん、特定のレアの封入確率は後者のほうが高くなっていることになる。
封入率の沿革
一般的なブースターパックにおける、基本的な封入率の沿革を記す。特殊な封入率が採用されているブースターパックも多数存在するが、それらに関しては変則的な稀少度およびブースターパックの項を参照。
基本セット
- リバイズド・エディション以前
- レア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成。しかし基本土地が各稀少度ごとに一定割合で収録されており、レアやアンコモンの枠に基本土地が入っている開封者泣かせのパックも存在する。ブースターパック#基本土地カードの項も参照。
- 第7版~第10版
- 基本土地カード1枚が必ず収録されるようになった。このため、レア1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚の15枚構成になった。第10版以降はトークン・カードや豆知識カードなどおまけカード1枚が追加された16枚構成になった。
- 基本セット2010以降
- 基本セット2010より、基本セットにも神話レアが設けられた。
エキスパンション
- アライアンス以前
- アライアンス以前の古いエキスパンションではこの4段階ではなく、コモンとアンコモンのみの2段階であったりあるいはレアを含む3段階ではあるが、各レアリティごとにさらに出現率に差異があるという変則的な稀少度になっている(エラーパックという意味ではなく、意図的に変則的にしてある)。これらのエキスパンションのトレードや新規開封の際にはレアの有無やみなし稀少度(アンコモン1はレア、コモン1はアンコモンとして扱う)といった差異が生まれる点などは理解しておきたい。
- 稀少度ごとにシートと呼ばれる大きな紙にたくさんのカードが刷られており、そこから1枚1枚カード大に切り取ってカードが作られる。コモン11というのは、コモン・シートに11枚の割合で印刷されているという意味。
- ミラージュ~イーブンタイド
- ミラージュ以降のセットでは、ブースターパックの構成がレア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成。ローウィン以降はトークン・カードや豆知識カードなどおまけカード1枚が追加された16枚構成。
- アラーラの断片~ダブルマスターズ
- アラーラの断片以降は新たな稀少度として神話レアが作られ、確率としては8パックに1つ、レアの代わりに封入される。また、基本セット同様ブースターパックにも基本土地が必ず収録されるようになった。それにより、レア(もしくは神話レア)1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚・おまけカード1枚の16枚構成になった。
- ゼンディカーの夜明け以降
- ゼンディカーの夜明け以降は神話レアの封入率が従来の1/8から1/7.4に引き上げられた。
脚注
- ↑ Nuts & Bolts: Higher Rarities/「基本根本」:より高いレアリティ(Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著)
- ↑ Unanswered Questions: Innistrad/未回答問題:イニストラード(Feature 2011年10月10日 Mark Rosewater著)
参考
- Nuts & Bolts: Higher Rarities/「基本根本」:より高いレアリティ(Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著)
- Quite the Rarity/まったくレアリティ(Making Magic 2018年3月12日 Mark Rosewater著)
- コモン
- アンコモン
- レア
- 神話レア
- スペシャル
- 変則的な稀少度
- コレクター
引用:総合ルール 20231117.0
- 2 カードの部分
- 206 エキスパンション・シンボル
- 206.2 エキスパンション・シンボルの色はそのカードのそのセットにおける希少度を示すものである。赤橙色は神話レア、金色はレア、銀色はアンコモン、黒または白がコモンか基本 土地である。紫は特殊な希少度を表すために用いられる。現時点で存在するのは、『時のらせん』カード・セットの、レアよりも希少度の高いタイムシフト・カードだけである。(エクソダスよりも古いセットでは、希少度に関らず、全てのシンボルは黒で書かれていた。また、第5版までの基本セットのカードには、エキスパンション・シンボルはついていなかった。簡体中国語版の第5版には"V"のエキスパンション・シンボルが存在した)
- 206 エキスパンション・シンボル