切り崩し/Cut Down
提供:MTG Wiki
パワー/タフネスの合計値が5以下のクリーチャー1体を破壊するインスタント。
一部の極端なP/Tのクリーチャーを除いて考えれば、マナ総量で見ると致命的な一押し/Fatal Push以上燻し/Smother以下、タフネスで見ると見栄え損ない/Disfigure以上最後の喘ぎ/Last Gasp以下程度のパフォーマンスが期待でき、1マナインスタント除去の相場よりは対応先がやや広いと考えられる。また単なるマイナス修整よりも低パワー高タフネス傾向のクリーチャー(いわゆる「尻でっかち」)に強い点・逆に極端に頭でっかちなクリーチャーを除去できない点が特徴的。タフネス偏重のクリーチャーや構築レベルのコンバットトリックが環境にどれだけあるかによって相対的な評価が変わってくる。
見るのはP/T合計値のため、パワーのみを大きくマイナスできる青系カードとのシナジーを有する点も珍しい。構築だと「パワーのみ修整」系カードが入る隙間はなかなか見つからないが、完成化した精神、ジェイス/Jace, the Perfected Mindのように他の仕事があるカードが「ついでに」パワー修整できる場合は一時的な足止めでなく根本的な除去につなげることができるため中盤以降も有効なタイミングが増える。
登場時のイニストラード:真夜中の狩り〜機械兵団の進軍:決戦の後に期のスタンダードでは、直後の兄弟戦争で優秀な2マナ除去である喉首狙い/Go for the Throatおよび競合相手となる見栄え損ないが収録されている。ちょうど環境に一定数見られる策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerがタフネス偏重のシステムクリーチャーであり、これを護法コスト込みで2マナと最低限のテンポで処理できることも評価され黒を含むデッキで幅広く採用されている。イクサラン:失われし洞窟以降は2マナの大洞窟のコウモリ/Deep-Cavern Batを後攻でもテンポ損なく処理できる手段としてメインデッキからの採用も多く見られるようになり、喉首狙いと共に黒の除去の筆頭となった。ローテーション後も1マナ除去の筆頭であり続けているが、赤系のアグロが心火の英雄/Heartfire Heroなど雄姿で強化されるクリーチャーを多用するようになり、併せて巨怪の怒り/Monstrous Rageなど強化呪文の採用率も高まったため使い時の見極めが難しくなった。
- 団結のドミナリアシーズンのWPNプロモパックに封入されている、ダークフレーム版プロモーション・カードのひとつに選ばれている(カード画像)。
- パワーのみ、タフネスのみを参照する除去は過去にあれど、合計値を参照するものは黒枠ではこれが初。
- R&D Playtest cardsを含めればScaled Destruction (playtest)という前例がある。
ルール
- 負の値は減算する。例えば、-1/6のクリーチャーのパワーとタフネスの合計は5であり対象として適正である。
- 解決までに対象のパワーとタフネスの合計が6以上だと不正な対象として立ち消えする。
- ダメージではクリーチャーのタフネスは変更されない点に注意。3/3クリーチャーに1点のダメージを与えても3/2クリーチャーになったわけではなく、それは「1点のダメージを受けた3/3クリーチャー」であるため、このカードの対象として不適正である。