でっかく/Embiggen
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Embiggen / でっかく (緑)インスタント
ブラッシュワグ(Brushwagg)でないクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは特殊タイプやカード・タイプやサブタイプのうちそれが持つ1つにつき+1/+1の修整を受ける。
タイプ行にある特殊タイプ、カード・タイプ、サブタイプの数だけ修整を与えるインスタント。ただしブラッシュワグは対象にできない。
最低限クリーチャーである以上カード・タイプが1つ、ほとんどのクリーチャーはクリーチャー・タイプを持っているのでそれが1つでもあれば+2/+2修整はある。職業を持っていたり伝説などの特殊タイプやアーティファクトのような追加のカード・タイプがあれば巨大化/Giant Growth相当になるし、それらの組み合わせであれば更なる修整を得られる。対象しだいでは特別な工夫をしなくても容易に+4/+4以上の修整が狙える、1マナという軽さに対して「でっかい」爆発力が売りのカード。
Unfinity内ではユニークなクリーチャー・タイプを取り扱っていることもあって多くのクリーチャーが巨大化以上の修整を望める。いくつかの多色の伝説のクリーチャーや設立されたアンサンブル/Assembled Ensembleなど+5/+5修整まで狙えるクリーチャーも存在しており、1マナとは思えない強烈なコンバット・トリックが期待できる。
構築でも然るべきデッキで使えば強力。例えばミラディンの傷跡ブロックの感染持ちクリーチャーはオラクル更新で後からファイレクシアンのタイプを得たため修整値が大きくなりやすく、その恩恵も大きい。
レガシーやパウパーでは感染デッキの新戦力として定番化した。ぎらつかせのエルフ/Glistener Elfや胆液爪のマイア/Ichorclaw Myrに対して使えば、タイミングを選ぶことなく+4/+4修整が可能という破格の性能になるため。特にパウパーでは、地うねり/Groundswellなどと交代する形でデッキの定番枠に収まっている。
- ブラッシュワグは極めてマイナーなクリーチャー・タイプであり、ブラッシュワグを対象に取れないということは一見何の制約でもないように見えるが、これは多相クリーチャーを対象外にするための措置である。多相とこれの2枚での即死コンボを防ぐための画期的な解決策として「[特定のクリーチャー・タイプ] でない」という一文が追加されることになった際、アン・セットに相応しい最も可笑しなクリーチャー・タイプとしてブラッシュワグが抜擢された[1][2]。
- そのためかつて日本人プレイヤーの間で人気を博したアメーバの変わり身/Amoeboid Changelingが天敵という、ジョークセット出身のカードらしい性質も持つ。
- ステッカーのUnique Charmed Pantsには、これのパワー修整のみバージョンの能力ステッカーが含まれている。
- 多相からブラッシュワグのタイプを取り除くことで膨大な修整を得ることができる。仮面林の結節点/Maskwood Nexusなどですべてのクリーチャータイプを得た群れ率いの人狼/Werewolf Pack Leaderを人工進化/Artificial Evolutionで人間からブラッシュワグに変更してから能力を起動することでブラッシュワグ以外のすべてのクリーチャータイプを持った状態にできる。Unfinity時点では+280/+280修整が可能(→クリーチャー・タイプ#クリーチャー・タイプ一覧)。
- どんぐりシンボル付きのカードではあるが、クリーチャー化した近傍の惑星/Nearby Planetを対象に唱えることで、抜け道的な巨大修整を達成できる。Unfinity時点ではカード・タイプと合わせて+15/+15修整が可能(→土地タイプ#土地タイプ一覧)。
- Magic OnlineではUnfinityのカードは実装されていないが、プレイヤーからの要望を受け、このカードを含む5枚のカードが2023年9月5日のエルドレインの森のアップデートで実装された。 [3]
ルール
- それが現在持つ特殊タイプ、カード・タイプ、サブタイプの数を数える。能力によって後天的に得る/失うタイプも考慮する必要があるほか、クリーチャー以外のカード・タイプやクリーチャー・タイプ以外のサブタイプも数える点に注意。これに限ったことではないが、オラクル更新によって追加/削除されているタイプの見落としにも注意。
脚注
- ↑ The Unfinity Gauntlet, Part 2/『Unfinity』ガントレット その2(Making Magic 2022年10月11日 Mark Rosewater著)
- ↑ Odds & Ends: Unfinity/こぼれ話:『Unfinity』(Making Magic 2022年10月24日 Mark Rosewater著)
- ↑ Wilds of Eldraine on Magic Online (mtgo.com 2023年8月29日)