精神の願望/Mind's Desire
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ソーサリー
あなたのライブラリーを切り直す。あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。
ストーム(あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンにそれより前に唱えた呪文1つにつきそれを1回コピーする。)
スカージで登場したキーワード能力のストームを搭載したソーサリー版束の間の開口/Temporal Apertureと言えるカード。発売前の早くからその危険性が問われていた呪文である。
これ単体ではデッキから無作為に選んだカード1枚を無料でプレイできるだけなので(自身の重さも加えて)それほど危険ではないが、ストームによって多くの呪文を連発できるところにこの呪文の凶悪性がある。例えばマナ・アーティファクトをばら撒いてそのターン中に唱えるといった単純な使用法でも、後述のような要素もあわさってストームは恐ろしい数字に膨れ上がる。
そしてなにより、このカードの最も凶悪な点は他のストーム呪文との抜群な相性のよさにある。土地以外のカードがめくれれば、それらもこのターン中に唱えた呪文となるため、この後に唱えられるストーム呪文がより凶悪なものとなるのである。何枚もめくったあげくもう1枚精神の願望が出てきたら悶絶もので、そこから生まれた連鎖反応で対戦相手のライフを苦悶の触手/Tendrils of Agonyで吸い尽くす、または思考停止/Brain Freezeでライブラリーアウトを狙うコンボデッキ、デザイアが誕生した。その動きの速さは、当時の構築環境でさえ最速で3ターンキルを誇るほどであった。
- まずライブラリーを切り直すので、普通は狙ったカードをめくることはできないが、ライブラリーに1種類のカードだけを残せば可能。(→Meandeck Doomsday)
- ルール文章に従って厳密に処理するなら、「切り直してライブラリーの一番上を追放」を何度も繰り返すことになるが、処理に時間がかかってしまうため、一番最初にライブラリーを切り直したら、あとは(間にライブラリー操作など作為が生じる行動を挟まないならば)そのままコピーの数だけ連続で公開していく形に省略しても問題ない。もちろん、対戦相手には確認を取っておくこと。
- 当然、省略したとしてもライブラリーはその都度切り直したものとして扱い、心因検査器/Psychogenic Probeなどはその回数ぶん誘発する。
- この効果で追放されたカードが代替コストを持っていても、その代替コストを支払うことはできない。なぜなら、「マナ・コストを支払うことなくプレイする」こと自体が代替コストであり、二重に代替コストを適用することはできないためである。
- 土地カードが追放された場合、そのカードを(通常の手順に従って)プレイしてよい。
- 追放したカードをクリンナップ・ステップまでにプレイしない場合、そのカードはゲーム終了まで追放されたままである。
- 約10年の時を経て、予想外の結果/Unexpected Resultsとしてリメイクされた。こちらはストームはないが、土地がめくれた際には手札に戻ってくる。
トーナメントで使用可能になる2003年7月1日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カード、タイプ1.5で禁止カードに指定される。2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止。つまりエターナルでこれが4枚使えた日は1日も無い。
- これはかの記憶の壺/Memory Jarすら上回る最速の制限記録であり、通常のトーナメントで用いることを想定していない策略カードを除く、マジック初(及び現状唯一の)「トーナメントで利用可能と同時に構築かエターナルでの禁止カード指定」である。
- DCIは制限カード・禁止カードの指定に際し、実際にトーナメントの中で当該カードの強さが証明されるのが望ましいと考えていた。しかしながら、エターナルでこのカードを4枚使えるようにすることは、テストプレイの段階でもゲームバランスを著しく崩壊させることが明らかであったため、利用可能と同時に制限・禁止措置となった。(参考/翻訳)
- 2007年にジャッジ褒賞として新規イラストでプロモーション・カードが配布された。デュエルデッキ:精神vs物理版にもこのイラストが使用されている。