心の傷跡/Traumatize
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一気にライブラリーを半分にしてしまう超絶ライブラリー破壊カード。
ライブラリー破壊デッキにおいて、バベルに対抗できうる数少ないカードである。しかし、実際にはバベル相手に使ったとしても、ライブラリー破壊のみで勝つには辛いものがある。4~500枚以上のデッキでなければこれ1枚で機知の戦い/Battle of Witsを封じられるが、残りの分をちまちま削ると考えると微妙なものである。複数枚プレイできればライブラリーアウトはさらに近づくが、だからといって直接勝利に導くカードでもないものを4枚積みするのは躊躇われる。そもそもバベルにはサイカトグ/Psychatogなどが入っている場合が多いため、自分の首を絞める結果になることも多い。また、リムーブではないため、対策もされやすい点も難点と言える。
もしライブラリー破壊で通常の60枚デッキ相手に使うとすれば、打ち消し用の2マナを残さずに使ったとして、5ターン目までに最速で24枚。石臼/Millstoneや、他のライブラリー破壊カードがあれば別だが、ライブラリー破壊デッキの大半はパーミッションであることから、打ち消し用マナなどを残したりするとこれがプレイできるのはもっと後になり、このカードの効果が弱くなる。石臼などで早めに削ったとしたら余計これで削れる枚数が減るため、多くても石臼6~7回分くらいの活躍しかならないだろう。ソーサリーで5マナと重く、隙ができてしまうためデッキとの相性はあまりよくない。
また、自分を対象に取れることを利用し、一気に墓地を肥やすこともできる。スレッショルド1発クリアはもちろん、フラッシュバックカードやインカーネーションも大量に落とすことができる。また、蓄積した知識/Accumulated Knowledge、猛烈に食うもの/Magnivore、サイカトグ/Psychatog、禿鷹ゾンビ/Vulturous Zombie、昨日の首飾り/Locket of Yesterdaysなど強烈なシナジーを形成するカードは多岐にわたって存在する。一見アドバンテージを失っているように見えて、実は得ている場合が多い。上手く使えば連絡/Tidingsより大きなアドバンテージを得ることもできる。
以上より、ライブラリー破壊ではなく、サイカトグなどの自分の墓地を肥やしたいデッキの方が相性はよいだろう。
- 消えないこだま/Haunting Echoesとのコンボはそれなりに強力で、運がよければ相手のデッキにはほぼ土地しか残らない。
- この後で罪を与えるもの/Guiltfeederの攻撃が通ればほぼ勝利。畏怖を持っているので高確率で勝負を決めることができる。
- 同時に墓地に置かれるカードは、そのオーナーが置く順番を自由に決定できることに注意。ライブラリーをそのままひっくり返して置いてもよいが、墓地の順番を参照するカードがある場合はよく考えた方がよいだろう。
- 最初は高い評価を受けていたのだが、トーナメントの評価を待たず、すぐに凋落したという過去をもつ。
- ラヴニカ・ブロックのスタンダード落ちに伴い、発掘というキーワード能力を失い消滅するかに思われたナルコブリッジの復活に一役買った。
- ライブラリーの枚数を数えざるを得ない数少ないカード。とはいえ、普通なら自分のデッキの総枚数ぐらいは把握しているはずなので、ライブラリー以外の領域にあるカードの合計を計算して引いた方が手っ取り早い。
- 「Trauma」で「心的外傷」という意味で、日本語でも耳慣れた「トラウマ」のこと。「Traumatize」は「トラウマを与える」といった意味になる。
参考
- カード個別評価:オデッセイ - レア
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:第9版 - レア