無効/Annul

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Annul / 無効 (青)
インスタント

アーティファクト呪文1つかエンチャント呪文1つを対象とし、それを打ち消す。


アーティファクトエンチャント呪文のみを対象に取れる打ち消し呪文。

最大の強みは軽いこと。エンチャントやアーティファクトはコンボデッキキーカードとなることが多く、そのようなデッキ対抗呪文/Counterspellより軽い1マナで対処できるのが強み。キーカードを打ち消してコンボを成り立たせないのはもちろんだが、マナ加速マナ・アーティファクトを使うデッキ相手にはマナ・アーティファクトを打ち消して序盤を減速させるのも有効。

汎用性が低い特定のデッキを対策するカードなので、基本的にサイドボード向けのカードであり、また使われるかはメタゲーム次第となる。

初出のウルザ・ブロックはアーティファクトやエンチャントが豊富かつ強力であったため使用機会は多く、スタンダードでもサイドボードや場合によってはメインデッキから4枚採用されることも珍しくなかった。再録されたミラディン・ブロックテーロス・ブロックでも、それぞれブロックのテーマであるカード・タイプを狙い撃てるため優秀であり、条件付きカウンターカードにしては珍しくリミテッドメインデッキから採用されることもある。

エクステンデッドモダンエターナルパウパーといった各種フォーマットでも、コンボデッキ対策としてサイドボードにしばしば採用される。軽いため、狡猾な願い/Cunning Wishからのウィッシュボードとしても優秀。

開発秘話

無効はミラディンで元々再録される予定はなく、デザイン段階の初期にMark Rosewaterは「アーティファクトのみを打ち消す」以下のカードを作っていた。


非公式/非実在カード

Malfunction (青)
インスタント

アーティファクト呪文1つを対象とし、それを打ち消す。


シンプルかつミラディンに適合したカードではあるが、無効の下位互換という問題があった。R&D内で「なぜ無効を再録しないのか」という声もあったのだが、Markは再録する必要はないと考えていた。初期のリミテッドのテストプレイで非常に強力であることが判明しており、スタンダードで適切と思っていたようである。新環境で適切ならば劣化版を印刷してもよいのかという議論の末、デザインチームはそれでよいと決定し、デベロップチームにMalfunctionが渡された。

デベロップ段階において、1つ前のオンスロート・ブロックでエンチャントを軸にしたアストログライドが猛威を振るったため、たまたまエンチャント対策になるのも悪くないとして、Malfunctionから無効に置き換えられることになった[3]

  • その後長年を経て、奇しくも同じくアーティファクトがテーマ・かつMarkがリード・デザイナーを務めたカラデシュにて同名のカード(誤動作/Malfunction)が作られた。

脚注

  1. What's Annul annulling(Arcana 2004年1月6日)
  2. Wood, Horns, and Phyrexians: 6 Curious Kaldheim Easter Eggs! | Good Morning Magic(Gavin VerheyのYoutubeチャンネル 2021年2月11日)
  3. Bacon Bits(Making Magic 2003年9月22日)

参考

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